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27. ントゥガ
直径数百キロリーデもあろうかという地底で最も大きな柱。
その中身は地底を貫く紀元槍と、その周囲に幾層にも重ねられた飛来神群の死体だ。
地底から紀元槍に近づこうと目論む者は、その塗り固められた死体の山を前に絶望する。
【ントゥガの断崖】
ントゥガ族は槍の周囲を大きく囲むように集落を構え、独自の青い金属鎧を着せた鎧蟲〔プレイト・ワーム〕と共に、槍の柱に近づく者を狩り続けている。
彼らが決めた、比較的つつましやかな境界線には、鎧蟲の分泌成分に由来するエメラルド色のラインが引かれる。
トジコでントゥガの断崖と言えば、この境界線のことだ。