世界
掲載日:2026/01/18
世界の美しい輝きに目を奪われている間にも、世界のぼやけた喪失は進んでいく。
光も闇も止まらない。
雲を、空気を、朝陽が焦がしていく間にも、それに気づかず人が人を痛めつけている。
ひとつ、またひとつと命が失われているうちに、なにかが誰かの救いとなっている。
有限だけれど果てしない。
人生では数え切れないほどの人に会うが、一生で一度も逢えない人の人数の方が遥かに多い。
僕らは、いつも正解を知りたがる。
それなのに。
真の正解に辿り着けないまま、僕らはただ、間違いを繰り返す。
終焉を願っても朝は巡る。
黎明を走り出しても夜は闇を齎す。
世界は、そんな風にできている。




