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第 九 章 本のつながり

第 九 章

 

冥衣花が中学1年生になったばかりの時、彼女はお昼休みに読書をしていた

そこに同級生の雪咲裸美衣ゆきさく らみぃが話しかけた


裸美衣が言った

「姫魂さん、今日って大安?」

「後厄」

「そっかそっか。うちは両親ともカトリックだからそういうの疎くて

 ふたりはクリスマスイヴに教会で出会ったんだって。すてきじゃない?」


「わたしの両親は同じ日に同じ病院で生まれ26年後、結婚することになった

 

 父は日蓮宗だったけど、妙法蓮華経が偽の経典であることが分かってからは

 儒教の本を読んでる。母は宗教学者だった」

 

らみぃは言った

「その気持ちなんとなくわかるな

 それ、何読んでるの?」


冥衣花は答えた

「論理哲学論考」

「初めて聞いた。誰が書いた小説なの」

「ルートヴィッヒ・ヴィトゲンシュタイン」


らみぃは聞いた

「どんな女の子が主人公?」


「言語で扱える哲学的諸命題

 らみぃさんはさっき何を読んでたの」


「アンネの日記」

 

「それは読んだことある。わたしはアンネフランクに対するホロコーストより

 ナチスの優生思想に興味が向いた

 編さんされる過程で性的描写が切り取られてるから注意して読んで」  

    

らみぃは聞いた

「どんな性的描写なの?」


「儒教的観点から、わたしのような女子中学生が

 教室で口にするのを恥じらうべきような内容だった


 まずアンネは男性の性器の形状について日記の中で 」


「めいかちゃん、わたしが恥ずかしいから

 もう男性の性器について言わなくって大丈夫よ」



そのようにして、姫魂冥衣花と雪咲らみぃは仲良くなった




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