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017 イカサマギャンブル

 ランバーの野郎が殺された。女房とガキが居るってのに、賭けなんぞに熱くなりやがって。有り金全部使っちまった上に、その場でクローバー商会に借金までしてデカい賭けをやりやがった。馬鹿な野郎だ、本当に……。大馬鹿野郎だぜ、ランバー……!!


「シャークや、今夜お前さん達は立会人じゃ。わかっておるな?」

「わかってる! 勝負に口は出さねえ、余計なことも言わねえ」

「ランバーのことで、頭にきておると思うが……」

「あれは自業自得だ!! 違法賭博なんぞに手を出すからだ!!」

「こ、声がデカいのじゃ……」

「すまねえ、ヒルガオ……」


 今夜、ランバーをぶっ殺したラッキージャックの野郎に、引導を渡しに行くらしい。だからシャーク商会の幹部を含め俺も立会人ってことで付いてきた。ヒルガオの話では、なんでも、馬鹿みたいに強いギャンブラーを用意したとかって話なんだが……。


「さて、到着したぞ」

「ヒルガオ様、足元にお気をつけください」

「うむ。ダーマンよ、金は用意してあるな?」

「はい。誓約書もきちんと持っております」


 誓約書の内容は俺も確認した。今日ここで起きたことは口外厳禁、破れば命はないものと思ったほうが良い……みたいな内容だったな。それにしても娘1人の価値が金貨5万枚とは、全くふざけてやがる! エメラルダの野郎、あの時ぶっ殺しておいたほうが良かったぜ。


「ようこそ、ヒルガオ会長。お待ちしておりました」

「はよう通せ」

「それと、お連れ様が9名ですね?」

「ああそうじゃ。はよう案内せえ」

「畏まりました」


 さすがのヒルガオも、機嫌の悪さを隠しきれねえって様子だな……。さて、ここが裏カジノの入り口か……。俺達はあくまでヒルガオの付き添い、ギャンブルの立会人。ここからは余計なお喋りは厳禁だ。


「…………こちらで御座います。それでは、ごゆっくり」


 何がごゆっくり、だ。こんなところ、1秒でも早く立ち去りてえぜ。


「よぉ~こそ、ヒルガオ会長。それに、シャーク商会の会長と幹部の皆々様。わたくし、このカジノの支配人をしております。ジャック・ラ・モールと申します~。ラッキージャック、ジャックとお呼びくださいませ」


 癪に障る喋り方の野郎だ……!! こいつが、ランバーを……!!


「おお、怖い怖い!! おい、ボディチェック。入念にだ……それと、こちらも装着して頂きますよぉ? 当カジノのルールには従って頂く約束ですからねぇ」

「ッチ、なんだそりゃ」

「あの保有者(ホルダー)の能力の発現さえ阻害する、スペシャルなアクセサリーですよぉ。なかなか綺麗なデザインでしょう?」

「てめえの着けてる封具(ふうぐ)が本物って保証は!!」

「おお、本当に怖い!! 恐ろしい!! では貴方が装着して、本物だと確認したものを私も身に着けましょう。それでよろしいですかな? ヒルガオ会長も、ん? よろしいですかなぁ?」


 本当に、くそうざってえ顔してやがるちょび髭野郎だ!! ぶっ殺してやろうか、いやそんなことをしたら、この勝負が台無しだ……。俺は立会人、俺は立会人……!!


「ああ、それでよい」

「……こいつは間違いなく作動する。お前も着けてみろ」

「……間違いなく本物のようです。鑑定を」

「本物、ですな。小細工なし、遠隔操作も阻害されております」

「ヒルガオ、こいつをあの野郎に着けさせるぞ」

「うむ、問題ない」

「全く、タマの小さいお方だぁ。賭ける前からビビっておられますかなぁ?」


 野郎!!


「まあまあ、落ち着いて……ね?」

「ぐっ……!」

「おやおやぁん? 貴方がシスティーナさんですなぁ? 今宵、このわたくしラッキージャックと勝負したいなどという、自惚れたお嬢さんは」

「ええ、そうよ。よろしくおねがいしますね? ラッキージャック」

「おおっと眉1つ動かさないとは。これは手強そうだ」

「ジャック、わかっているだろうな?」


 エメラルダ、そこに居たか女狐がぁ……!! くそ、頭にくるが!! 指を咥えてみてることしか出来ねえ!! ムカつくぜ、いずれ絶対にお前を豚箱にぶち込んでやる!!


「わかっておりますよ、ええ。それでは皆々様、素敵なアクセサリーを身に着けられましたところで……。パーティを開始すると致しましょうか!!」

「ヒルガオ会長と立会人の皆様は、こちらの席へどうぞ」

「ああ……。こやつらは、封具を外さぬように監視する見張りか?」

「そうなります。1人につき1名、配置させて頂きます」


 念入りなことだな……ん? 待て、それじゃあ……。


「おい、エメラルダさんよぉ」

「あ? なんだ」

「てめえの封具と俺の封具を交換しろ」

「……本当にタマの小さい奴だな。おい、お前達も客と封具を交換してやれ。1個でも偽物が混ざっていないかと、お客様は心配なようだ」


 念には念を入れるべきだろ。勝負に介入する魔法使いが居ちゃぁ困るんでな。


「これで満足か?」

「ああ満足だ。ずっと着けといたら良いんじゃねえか、お前によく似合ってるぜ」

「…………それ以上口を開いたら、この娘を壊しても良いんだぞ」

「ぁ……ぁ……」

「美品しか受け取らぬと言ったはずじゃが?」

「安心しろ。魔法誓約に反することはしていない」


 あのお嬢ちゃんが金貨5万枚の商品ってわけか……。いったいどんな能力者なんだ? 保有者クラスの大物なのかよ、フラフィーちゃんはよぉ!


「始めろ、ジャック」

「それでは、システィーナさん? どうぞこちらへ」

「あら、ありがとう」


 さて、賭けをやるってのは聞いたが、何をやろうってんだ。ポーカーか? バカラ? ブラックジャック? はたまたルーレットか? 何で勝負しようってんだよ、気障男。

 いや、待ってくれ! そもそも強いギャンブラーって、システィーナちゃんのことなのかよ!?


「さて、アレ(・・)を持ってきてくれ」

「ジャック様、どうぞこちらです」

「おおっと用意が良いなぁ。これ、わかるだろう? うん?」

「六連回転式拳銃、大口径のリボルバー」

「そう! 50口径のリボルバーさ、何をやるかわかるだろう? うぅん?」


 おい、まさか…………! 賭けって、まさかおい……!!


「ば、馬鹿野郎!! こんな賭けがあるか!!」

「立会人がノーと言うならやめても良いんだがね。ヒルガオ商会のギャンブラーは、ビビって賭ける前から降りた、とねぇ?」

「シャーク、黙って座っておれ」

「でも、こんなのよお……!!」

「賭けで死んだと聞いた時から、予想は付いていたじゃろうが」


 ルシアーナルーレット……!! チャンバーに弾を入れて引き金を引き、生き残った方の勝ちっていう……!! くそ、ふざけんな!! こんなのが……。くそ、俺に決定権はねえ!!


「立会人にご理解頂けたようだ。さて、ルールを説明しておこうかね?」

「ええ、お願い。勝利条件と、勝った場合のレートもお願いね」

「ええ喜んで。ルールはルシアーナルーレットとほとんど一緒だが、うちのはちょっとオリジナル要素があってねぇ? 弾を込めた分だけレートが上がる。銃口を頭に突きつけ、引き金を引いた分だけレートが上がる!! 1発なら等倍、2発なら2倍、3発なら4倍、4発なら16倍!! そして5発ならなんと、32だ!! まあ6発はその計算で行くと64倍だが、そこはありえない数字だ。考えなくて良い」


 イカれてやがる……。債務者に一発逆転を狙わせるため、球数を多くさせるよう仕向けてやがる!! ランバーはこれで、死んだのか……!!


「引き金を1回引く毎に2倍だ。1発込めて、1回引けば2倍。2回引けば4倍。もう理解出来たかねぇ? 単純だろう!」

「それじゃあ、私が引き金を引き続ければ勝ててしまうわ。勝負にならない」

「そこさぁ!! 私も当然引き金を引かせて貰う。もちろん、君が引き金を引いた後に……シャッフルなしでだ!! どうだ、面白いだろう?」

「もしも残りが実弾しかなかったら?」

「私は拒絶せず引き金を引こう。潔く頭を吹っ飛ばして、この世とおさらばさせて貰うさ……。そうだ、もしも引き金を引く度胸がなかったら、代わりに申告した回数分だけ引き金を引くのを代わっても良いですよぉ?」

「シャッフルのタイミングは?」

「装弾時のみ認める。装弾は初回と、こちらが引き金を引いた後だけ。シャッフルのタイミングで獲得した金貨が5万より多くなったらその時点で終わり。あの娘は持って帰ってよろしい。ただし! こちらも獲得した金貨が5万を超えたら、その時点でそちらの負けとさせて貰う!!」


 最後の1発になったら、あいつをぶっ殺せる……。それが、一発逆転の目ってわけか……。


「じゃあ、改めて……。勝ち負けの条件をまとめてくれるかしら」

「簡単だ! 獲得賞金が金貨5万に達するか、頭をふっ飛ばされた方の負けさぁ!!」

「頭が吹っ飛んだら即時、お金の方は装弾時のタイミングでってことよね?」

「ああそうだ、装弾する時に精算という形式だ!!」


 上手く出来たゲームだぜ……。相手より引き金を多く引かなきゃ、絶対に勝てねえゲームになってやがる。くそ、こんなイカれた賭け、見てられねえぜ……!!


「さあ、まずはチャンピオンである私から君に、先行の権利を譲ってあげよう。撃ち終わったらこのスイッチを押して、終了宣言をしてくれ。スイッチを押す度に赤と青が切り替わるようになっている。スイッチを押さないで居る間は、何度でも引き金を引く権利が与えられる。赤が先行だ」

「それじゃあ、私が先行で開始して良いわね?」

「ああ結構!! そうだ、賭けられる金貨の上限は1000枚だぞ!! おお楽しみだ、貴方のような美しい女性の脳髄がぶち撒けられる」

「上限の1000枚、賭けさせて貰うわ」



 ――――バンッ! バンッ! バンッ! バンッ! カチッ…………。



「…………はぁ?」

「5発入れて、5回引いたわ。1024倍ね? 金貨は102万と4000枚。これで勝利条件の5万枚を突破したわ。さあ、貴方の番よ?」


 ――――カラン、カランカランカラン……。


「さあ、貴方の番よ。引き金を引いて?」

「な、何か仕込んでやがったのか……!? ボディチェックは!!」

「何も、装備しておりませんでした!! 間違いなく、確かです!!」

「嘘だ、頭に撃ったぞ!! 50口径だぞ!? 4発、4発も受けて、無傷なわけがないだろ!!」

「貴方の番よ。頭が吹っ飛んだ方の負け、そうよね? 弾が出たら負けとは言っていないわ。ねえ、ヒルガオ会長? シャークさんも、エメラルダさんも聞いていたわよね? 弾が出たら負けなんて、言ってないものね?」


 なに、言ってんだ……? なにが、起きたんだ……? 声が出ねえ……。とりあえず、首を縦に振っておくしかねえ……。


「どうぞ?」

「何発、入れたって言った……?」

「5発よ。次は実弾ね」

「は……はっ……?」


 次は、実弾だ……!! あの野郎、死ぬしかねえ!! 死ぬのか、あのクソ野郎!!


「引き金を引く度胸がないなら……」

「ま、待て!! まひぇ、まっふぇ!!」

「そ、そこまで!! お、おい!! こんなの認められるか!!」

「相手が、引き金を引いても良いのよね?」



 ――――カチッ…………。



「あ……?」

「……不発?」

「あら……」


 おい、どういうことだ……? なんで、弾が出ねえんだよ……。次は実弾だって言ってたじゃねえか。実は4発しか入れてない? どういうことだ!?


「やっぱり、弾が入っていないところに戻っている(・・・・・)わね。イカサマ(・・・・)ジャック?」

「あ、あっ……」

「どういうことだ!?」


 おい、戻っているってどういうことなんだよ。俺にわかるように、説明してくれ!!


「このスイッチが青になっている時にはね、弾が出ないようになっているのよ。私達の能力を縛っても関係ないの。リボルバーにも細工はされていない。このスイッチが、リボルバーの回転方向を操作しているのよ。そうよね、イカサマジャック?」

「あ、がっ……!」

「青の番は空の弾倉まで回転して、絶対に弾が出ない……。でも弾が出た後も正確に機能するのか、試したことはなかったんでしょう? だからあんなに怯えたのよね? ねえ、そうよね。イカサマジャック」


 じゃ、じゃあ、この勝負は……まさか……!!


「気取って頭が吹っ飛んだら負けなんて言わないで、弾が出たら負けって言えば良かったのに。その性格が仇になったわね? さて、フラフィーさんは私のものよ。こっちに渡しなさい」

「こ、こんなのが、認められるか……!! 何をした、お前こそイカサマを……!!」

「イカサマを見抜けないギャンブラーは、ギャンブラー失格なのよ? 知らなかったのかしら、エメラルダさん? それにイカサマだとして、それで今まで荒稼ぎしてきた貴方達が私を咎められるの?」

「くっ……! おい、その女を……渡してやれ……」

「ぁ……」

「ありがとう。それじゃあ、さっきジャックが32倍を引き当てた分を引いて、差し引き金貨94万2000枚。私が勝利して獲得したお金よ? 貰えるわよね?」

「先に5万枚を稼いだ方の勝ちとしか説明していない。支払の義務はない!! あったとしても、クローバー商会が払うものだ……。こちらには関係ない!!」

「あら、でもちゃんとここに書いてあるわよね? 途中で賭けから降りた場合、その時点で発生したお金は支払わなければならない。不足金は、連帯保証人である立会人が支払うと」

「それは……!!」


 最初から、俺達に勝ち目がない勝負だったっていうのかよ!! それを、ひっくり返しやがった!! やりやがったぜこのお嬢ちゃん、なんてやつだ。どんなトリックを使ったんだよ!! 後で俺に、こっそり教えてくれよ!!


「…………ジャック。席に座れ」

「エ、エメラルダ会長……?」

「座れ、ジャック」


 なんだ……? どういうことだ……? 払えやしねえだろうが、金を支払って終わりじゃねえのか?


「勝者は敗者に手を差し伸べるもの、そうよね? このカジノのルールだわ。貴方、言ったわよね? カジノのルールには、絶対に従って貰う……と」

「あ……ああ、ああああ!!」

「私は勝者。貴方は敗者。勝者である私から貴方に、先行の権利を譲って差し上げるわ」

「あああああああ!! 嫌だ!! 嫌だあああああああ!!」

「お前達、ジャックを座らせろ!! 絶対に逃がすな!!」

「は、はっ!!」


 どういうことなんだ、ヒルガオは何が起きてるかわかってんのか!?


「ヒルガオ、これは!?」

「カジノのルールじゃ。勝者は敗者に手を差し伸べる……つまり、勝ち逃げをせずに、敗者のために賭けを続けてやるというルールじゃ。そしてシスティーナは賭けを続行、ここでジャックが逃げ出した場合は降りた(・・・)ことになる。そうすれば、魔法の誓約により、エメラルダは金貨94万2000枚の支払い義務が生じてしまう」

「じゃあ継続しないで精算すれば良いじゃねえか、これ以上やってもそんなに金が出てくるわけがねえだろ! あいつの負けで、終われば……」

「勝敗が決した場合は違う。頭が吹っ飛んだら負けじゃが、金を支払う義務が生じるとはあやつは言っておらん。誓約書にも書いておらぬ」


 じゃあ、おい……。そういうことか、そういうことかよ……!!


「シャークさん、席を代わってくださる? この椅子、硬くて嫌いだわ。ねえ、ギャンブラーの交代、認めてくださるわよね?」

「…………好きにしろ」

「おいおい、おいおいおいおい…………!!」

「さあ、シャークさん……今は貴方が、チャンピオン(・・・・・・)よ」


 おいおい……。おいおいおいおい……!! なあなあ、良いのかよ。なあなあなあなあ、良いのかよぉ!!


「ありがとよぉ……。おいジャック~……! ジャックジャックジャックジャック!! ラッキージャックよぉ!! どうしたんだ、全戦全勝のギャンブラーだろ? なあそうだよなあ、ラッキージャックよぉ!!」

「やめろ、離してくれぇえ!! 嫌だ、嫌だ!! 降りるぅ!! 降りるって言ってんだぁ!!」

「認めん。これは誓約書の通り、私が決定権を持っている。ジャック、お前が降りるのは認めん」

「嫌だぁああああああああああ!!」


 ランバーの仇だぜ、クソ野郎。なあ、お前このクソ野郎!!


「チャンピオンである俺から、挑戦者であるお前に先行の権利を譲ってやるぜ。ほら、何発だ? 何発入れるんだ?」

「ジャック、やれ。引き金を引け。金を取り戻すか、死ぬまで続けろ」

「う、あ……! あ、ああ……!!」


 もう逃げられねえって悟って、遂に自分で弾を込め始めやがった。おいおい、5発か! 5発入れちまうのかよ。今は(せんこう)なんだぜ? 弾は出るんだぜ、ジャックよお!!


「あ、あああ……!! ふ、ふっ……ふっ……!! ふっ……!!」


 ――――カチッ…………。


「い゛……! いやったあああああああああああああ!!」


 おお、凄えじゃねえか! これは正真正銘のラッキーだ、この土壇場で良く引いたなあ!! それじゃ、残り何回だ? 20回ぐらいそのラッキーを引き当てたらお前の大逆転、やっと0に戻るってところかぁ!?


「おい、引き終わったらスイッチだろ?」

「スイッチ!? や、やめろ!!」

「ジャック様、当カジノのルールはお守り頂きませんと……ねえ……!!」

「おい、やめろ! そのスイッチに触るな!! やめ、馬鹿」


 ――――カチッ…………。


「おやおやおやぁ!? 5発入ってて俺も弾が出なかったぜ、ラッキーだなぁ!! じゃあ、これで差し引き0倍ってことだなぁ!」

「は……? はぁ!?」

「当たり前だろ。システィーナちゃんの1024倍の後、ちゃぁんと32倍の分を引いてくれただろぉ? なあ、ラッキージャック。ルール通りだろ?」


 お前が勝つにはなあ、ジャック。1発入れて引き金を5回引くしかねえんだよ。それを何回も繰り返すしか、生き延びる方法はねえんだ。

 もっとも、それをやったところでシスティーナちゃんがまた、5発入れて5回引き金を引くだけだろうけどな。いや、今度は6発入れて5回引くかもな?


「ジャック、1発だ。そして5回引け」

「ば、馬鹿か!? そんなことをしたら、弾が……!!」

「やれ」

「嫌だ!! 無理だ、そんな確率、通せるはずがないだろ!!」

「おい、誰か手伝ってやれ」

「はっ!! ジャック様、1発を入れて5回です。さあ、引いてください」


 終わりだ、ジャック。派手に散りな。


「はぁ……! はぁ……ふっ……ふぅ……!! ふ……っ!!」



 ――――バンッ!!



「――――…………」


 今度は逆の確率を引いたな、ラッキージャック。あの世でランバーにぶん殴られてこい、クソ野郎……。おい!! 仇は、取ったぞ…………ランバー。安らかに眠れ。



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