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幼馴染っ

こちらの作品は、カクヨムさまにも掲載中です。

 オレには幼馴染がいる。

 

 そして、あやめという女の子にもりょうやという幼馴染がいる。

 

 

 そう、りょうやとはオレ。あやめはオレの幼馴染だ。

 

 なんとオレたちは、とっても深いつながりがある。

 

 どんな繋がりですか?って?

 

 幼馴染ですよ。

 

 

 

 フツー…じゃね⁉︎

 

 え?

 

 

 だれか今、幼馴染をフツーじゃん?結構幼馴染いる人多くね?って呟きました?

 

 いえいえ…

 

 もう、これは生まれながらにして運命ってやつなんですからね?

 

 

 

 

「りょうやー、学校行こー」

「おー」

 と言った感じでオレたちは、当たり前のように呼吸する感じで、当たり前にいつも一緒なのであります。

 

 

 もう、小学生じゃないんだから高校生にもなって登校班みたいに常に同じ時間に集合して、そして当たり前のように登校するなんてってよく親や、友達に笑われます。

 

 でも、これがオレたちの日課なのだ。

 

 

 

 学校に着くと…よくオレたちは、からかわれる。

 

「よっ、仲良し夫婦!」

 みたいにね。

 

 でも、オレたちは…

 

「「幼馴染です‼︎」」

 と口を揃えてこたえるのであります。

 

 

 

 オレたちは、もちろん帰りも一緒だ。

 

 

「帰るよん」

「おう」

 みたいな。

 

 

「奥さんのお迎えだ」

 とクラスの男子がオレたちをからかう。

 

「「幼馴染だし‼︎」」

 とオレたちは、返す。

 

 

 

 こんなに仲がいいのに付き合わないのか?ってよく言われてきたもんだ。

 

 

 しかし…

 

 

 …

 

 

 付き合うってなんなん⁇

 

 もちろんオレたちは、付き合うわけがない‼︎

 

 当たり前だけど、幼馴染一択なのだ。

 

 

 

 そんな幼馴染のあやめは、将来漫画家を目指している。

 

 だからよく、休み時間に描いた力作をオレに先取り公開してくださる。

 

 そして下校途中オレはその本を読む。

 

 で、感想を述べる。

 

「うんうん、この主人公のいきなりの壁ドンいいね!」

「でしょ?ドキュンってハートが飛び出るのがポイントなんだぁ」

「あー、こんな感じ?」

 

 

 オレはひとけのない道端でいきなり幼馴染に壁ドンをした。

 

「えっ…ちょっ…」

「ここからの〜、キスに次号いくんだろ?」

 あやめを間近でのぞきこんだ。

 

「えと…そうだけど…」

「でもさ、キスの前にこんなのどうよ?」

 と、オレはあやめを抱きしめて

「好きだ」

 と囁いた。

 

「ふぅぇ⁈あのっ…」

「な!一瞬ドキッとするだろ?どう?」

 とあやめを見るとあやめは、顔を真っ赤にしていた。

 

 それを見てオレもなんだか恥ずかしくなってしまった。

 

 …

 

「あ、う…うん。いいね‼︎」

「だ、だろ‼︎」

 と、オレたちは変な空気に取り囲まれた。

 

 …まぁ、オレのせいだけど。

 

 

「よし‼︎気を取り直して帰るぞ‼︎」

「うん‼︎」

 と、甘い雰囲気も一瞬でぶち壊れる。

 

 

 これでいいんです。

 だってオレたちは、幼馴染なのですから‼︎

 

 

 

「あ、りょうや!こんなのどう?」

 あやめがいきなりオレの手をグイッと握り自分の方にオレを引き寄せた。

 

 そして…

 

「好きになっちゃった」

 っていうの!

 

 と、オレに言ってきた。

 

 

 …

 

 一瞬オレは頭が真っ白になったよね。

 

 だって…あやめがオレに告白してきたかと思ったからさ…。

 

 

「…あ、センスゼロ…?」

「あー、ううん。アリだよ‼︎やっぱりいきなりのストレートがいいな!」

 と、慌てて目を覚ました。

 

 するとあやめが、

「良かった」

 とにっこり笑った。

 

 

 …

 

 なんだか最近あやめの笑顔に複雑な心境になるオレ。

 

 …

 

 原因不明。

 

 

 心が複雑骨折している模様…。

 

 

 まぁ、そんなこと気にすることもない‼︎

 

 だって、学校の健康診断では異常なし‼︎なんだからさ。

 

 

 

 そんなこんなでオレたちは、毎日楽しく暮らしている。

 

 

 いや、暮らしていたんです…

 

 

 とある金曜日の二時間目まではね…。

 

 

 

 もうすぐ三時間目が始まります。

 その前におトイレおトイレーっと。

 

 

 オレは呑気にトイレに向かっていた。

 

 

 そしたらまさかの…あやめとあやめのクラスのイケメンと言われているカズマが…

 

 

 オレはトイレなんて忘れてあやめとカズマに視線を一気にロックオンしたよね。

 

 

 …なんで二人が仲良く廊下でおしゃべりしてるんよ⁇

 

 

 …

 

 

 あやめ…楽しそうじゃん。

 

 

「かわいいー」

「だろー」

 なんて聞こえてきますね。

 

 なにしてん⁉︎

 

 

 あーあー…

 

 オレはクルリと方向転換して自分の教室に帰ろうとした。

 

 

「あ、幼馴染くん」

 とオレに声かけするイケメンカズマ。

 

「あー、どうもー」

 と軽く挨拶して通り過ぎようとするがまたも話しかけてくるカズマ。

 

 

「幼馴染くんは、あやめちゃんの家によく行くんでしょ?いいなー」

 なんて言いながらオレをニヤリとしながら見てきた。

 

 

 …

 

 

 なんでだよ?なんであやめの家行くのが羨ましいんだよ?

 

 

 …

 

 

「意味がわからん」

 冷たくカズマにそうこたえた。

 

 するとあやめがオレをジーッとみて

「ご機嫌斜めね?これたべな?」

 とポケットから飴ちゃんを出した。

 

 つい手を出しそうになったオレだったけど、咄嗟にお断りした。

 

 

 だってカズマがなんか…カズマの視線がウザいからさ。

 

 するとカズマのやつが

「えー、ならオレにちょうだい」

 というじゃないかっ‼︎

 

 

 なのでオレは、また咄嗟に

「やっぱりもらう」

 といって飴をもらいその場を立ち去った。

 

 

 …あーなんかやな感じ。

 

 オレ…カズマってやつ苦手だな。

 

 

 たぶんカズマもオレのこときらいなんだろうな。

 

 

 … 

 

 そしてカズマは、あやめが好き…なんだと思う…

 

 …

 

 このモヤモヤは、たぶん梅雨のせい…なはず。

 

 …

 

 

 

 続く。

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