音楽一家のヒキガエル姫
その街には有名な音楽一家があった。
無口で厳しいがカリスマ性で奏者を導く指揮者の父親
歳を重ねても妖艶な舞台女優の母親
異性だけでなく同性も魅了する歌手の兄
そして、通称「ヒキガエル姫」の妹
これは自己否定ばかりをしていたヒキガエル姫が、王子様によってほんの少しだけ前向きなヒキガエル姫になる話
まだ息も白い朝の時間、薄い制服は冷たい風を受けてはためく。
スカートから出ている膝から、スカートに包まれているはずの太ももまで一気に鳥肌が立つ寒さ。
――タイツ履いてくれば良かった。
家を出るまでの時間をなるべく短くしようと急いだ結果、外の気温を確かめるのを忘れてしまっていた自分に朝から軽い苛立ちを覚える。
風が吹き荒ぶ渡り廊下を「廊下は走らない」というポスターを横目に駆け抜ける。
――早く暖房を入れないと。
廊下を渡った先にある階段を一段飛ばしに二階上がると、赤くなった鼻から出てはいけないものが溢れ出そうになる。
普段は用をなさないくらいに小さなスカート横のポケットから鼻に優しいティッシュを取り出し、恥も外聞もなく思いっきり鼻をかむ。
トランペットのマウスピース練習のような音が、最上階の階段から人気のない建物に響いた。
――いい音。
思わずふふんっと鼻を鳴らそうとして、ズビっと残った鼻水が音を立てた。
使い終わったティッシュを丁寧にもう一枚のティッシュで包み、ポケット奥へ押し込む。
後でちゃんと出さないと酷い目に遭うと思いながら、廊下の先の扉の鍵穴にジャラジャラとスペアキーまで一緒になった鍵束のうちの一本を差し込む。スペアキーをマスターキーと一緒にしておくのは良くないということをいい加減理解して欲しいのだが、この部屋の管理者はそういうことに頓着しないようだ。
噛み合いが悪い鍵を何度かガチャガチャと回し、三度目の挑戦で扉が横に開いた。
一歩足を踏み入れると、廊下とは異なるカーペットの柔らかな弾力が足を押し返す。
カウンターの跳ね上げ扉を押し上げ、中に入ってすぐ横の空調スイッチをいじり暖房を入れる。
この広い部屋が温まるのはまだ先だが、電源を入れただけでもホッと息が漏れた。
忘れないうちにポケットからティッシュの塊をカウンター下のゴミ箱に捨てて顔を上げると、見慣れない本がカウンターに積み上げられている。
――また何か変なものを買ったんじゃないでしょうね。
過去、高校生の情操教育には非常に良くなさそうな、性描写暴力描写ぎりぎりラインの本を大量購入していた人物の顔を思い浮かべる。
背表紙を舐めるように確認すると、若干眉を顰めそうなものも含まれていたが許容範囲かと安堵する。
――本の登録と保護カバーは放課後かな。
左腕のスマートウォッチをちらりと見て、今日の午後の作業に取っておこうと本をまとめてカウンター内に移動させた。
冷え切った本はかじかんだ指先に実際の質量以上の重さを感じさせる。大切な新書を落とさないように、登録パソコンの横に赤子と同じくらい慎重に置く。
この時になってやっとエアコンからゴウンという低い音が聞こえてきた。朝の授業が始まるまでに図書室が温まるのは諦め、返却カウンター横にある本の返却手続きを手早く進める。
処理が済んだ本を台車に乗せ、ゆっくりと歩きながら本を一つ一つ元の場所に戻す。
それが終わったら今度は本棚の確認だ。場所が間違っている本はもちろんのこと、上下の向きやなぜか背表紙が奥側を向いている本を見つける度に位置を正す。
朝の時間だけでは全ての棚を回ることはできないため、毎日チェックする棚をちょっとずつずらしている。
――昨日は人が少なかったから、そんなに本の移動はなかったみたいね。
半分ほど確認が終わったところで、もう一度カウンターに入り昨日読みかけで終わってしまった小説を開く。
最近手を出した小説は、歴史上の実際の人物を主人公にした壮大な作品だ。だが似通った登場人物名、独特な漢字の使い方や台詞回しに読むスピードが落ちてしまっている。
このままだと年間目標冊数を達成できない。だが、軽い本ばかりを読むのも何か負けた気になる。若干の葛藤を抱えながら、この本を読み終えたら次は一旦自分の好きなジャンルに戻ろうと決めた。
――何だって兄弟で名前の文字がほとんど同じになんのよ。父親もほぼ一緒じゃない。
誰のセリフか勘違いを何度も経験した後、手元のメモ帳に簡単な人物相関図を描いた。こうでもしないと、男性キャラクターの区別がつかない。数ページ進んではまた戻るという苦行はもう飽きたし、読むスピードにも影響が出ている。
目標ページを遥か先に残したまま、左手のスマートウォッチが震える。授業開始十分前のタイマーだ。
足元もまだ冷えたままでまたあの寒い廊下を戻る覚悟をしつつ、栞代わりにメモを本に挟む。カウンター下の棚に本を横置きにした後立ち上がると、扉がキュルキュルという音を立てて引かれた。
暖かそうなセーターとこれまた裏起毛でも入っていそうなスラックス、鼻下までをスヌードで覆った男性が入ってきた。
「来てたか。鍵は?」
スヌードの奥からくぐもった声が聞こえ、ずいっと出された掌にジャラリと鍵の束を落とす。
入れ違いになるように扉を出て閉めようと振り向いて取手に指をかけると、相手も同じように手を伸ばしたところだった。
静電気が走ったように勢いよく手を引っ込め、足速に図書室から遠ざかる。
背後でゆっくりと扉が閉じられる音が聞こえた。
樫井麗音は声を出さないことで知られている。
出席確認の際も、授業で当てられても、絶対に声を出さない。小学生の頃に周りの子供が声を出させようとくすぐったり驚かしたりしたが、それでも一言も声を発しなかった。
教師も昨今の風潮から強く注意することもできず、三年生となった今では「樫井は当てない」と言った消極的解決法が取られている。
教室に入ると既に大半の席には生徒が座っており、部屋の中も十分暖かくなっていた。
廊下側中央寄りの席に座り、横に引っ掛けてある鞄から筆記用具と一限目の教科書を取り出して机に並べる。
「樫井さん、今日も図書室?」
後ろの席から声がかけられ、麗音はそちらを向く。周りから「ああ、また声かけてる」という顔をされても気にした様子のない男子生徒は、興味津々で返事を待っている。
――コクリ。
頷きだけで返した麗音に顔を輝かせ、彼が質問を続けようとしたその時チャイムが鳴った。
それでも口を開いて何かを言おうとした彼に気づかないふりをして前を向く。
「あー、残念」
小さくつぶやく声が後ろから聞こえた。
午前中の授業が終わり、周りの生徒が昼食のためにそれぞれの場所へ散っていく。
麗音も弁当を机に置き食べる準備をした後、両耳にワイヤレスイヤホンを押し込む。
静かに流れ出すのは海外アーティストのプレイリスト。言語が全く分からなくとも音だけで世界観が伝わる。
高く冬の空のように澄み渡る女性ヴォーカルの声に心を奪われながら、箸が進む。
音のない世界で文字をひたすら追うのも良い。だが騒めく教室の中で自分だけに届く音色もまた良いものだ。
食べ終わった弁当を片付け、朝たどったルートをもう一度歩く。廊下に差し込む光のおかげで、ほんの数時間前に感じた冷たさはもうない。
徐々に人が少なくなる校舎を抜け、渡り廊下を渡り、階段を登る。
人の出入りが多くなるこの時間、開け放たれた扉の横を抜ける。
この季節になるとまだ受験を残している生徒と、もう決まった生徒の差が顕著だ。
昼休みの時間も惜しまず図書室に来る生徒は前者だろう。朝とは違い、図書室には人の気配に満ちていた。
「カウンター、交代」
朝見た厚手のセーターの代わりに薄い防寒フードを着た男性が麗音に声をかけ、カウンターから出ていく。図書室横の準備室で昼を食べるのだろう。
貸出カウンターに入ると、早速数人が並んだ。本を受け取り、装丁に乱れがないか確認し、貸出の処理をして返却日が入った栞を入れて返す。
それが終わると、朝読んでいた本を取り出し読み始める。
――誰だっけ。
読み始めた途端、書かれているセリフが誰の言葉か分からなくなり早速数ページ戻る。自分には歴史物はあっていないととことん思い知った。途中で投げ出すのは悔しいが、左手が支える未読ページの厚さに心が折れそうになる。
一旦他の小説を読んでから挑戦するべきか。いや、その頃には数ページどころか数章戻らなければ話が思い出せない気がする。
ため息をついて本をそっと閉じ、カウンターから見える景色を眺める。
一時間にも満たない時間でも必死に問題集と格闘する生徒たち。
本来であれば自分もあちら側にいなければいけないのに、ぼうっとしながら残りの時間を過ごした。
放課後の一時間を同じように図書室で過ごした後、麗音は二年半以上通っている道を辿り家に戻る。
今日は予定であれば家族は誰もいない、はずだった。
自転車を車庫横にいれようとした時、そこに一台の車が停まっている事に気づく。
――またか。
いささか乱暴な足蹴りで自転車のスタンドを立たせ、車庫から玄関へと向かう。
玄関扉を開いた瞬間、ドタドタという音と小さな塊が麗音の腹部へ飛び込んできた。
――く!
寒い中全力で自転車を走らせて来たせいで鼻からの洪水がすごい。そこに腹への弾丸。
口から漏れ出そうになった気体液体個体全てを飲み込み、両足に力を入れて冷たい床に転がるのを防ぐ。
「れねちゃ! おかり! 本!」
弾丸の正体は兄の三歳になる息子・奏弓。“れいねお姉ちゃん“が言えず、縮まって“れねちゃ“と呼ばれている。
「麗音、おかえり。外寒かっただろう。風邪をひいたら喉に悪い。手洗いうがいをして、中に入りなさい。奏弓も玄関じゃ足が冷えるぞ」
リビングのドアが開き、兄が顔を出す。十歳以上歳が離れているせいか、扱いが息子と同レベルだ。
腰に十数キロの重石をぶら下げながら、麗音は玄関そばの手洗いまでの短い距離を進む。
とりあえず入った先にあるティッシュに手を伸ばし鼻通りをよくした後、手洗いとうがいを手早く済ませる。
「れねちゃ、本。読む?」
腰にぶら下がる重石から声がかかる。すぐには答えずに、くしゃくしゃと柔らかな髪を撫で回してからリビングへ向かう。キャハハと高い声で笑う重石が落ちないように、女性としては問題なくらいガニ股になりながら。
「奏弓、お前はコアラか」
入ってきた二人の様子に笑いながら、兄は麗音の前に暖かな湯気が上るコップを置く。喉に良さそうな蜂蜜が入った生姜湯だ。
「勉強は順調か?」
――コクリ
「これからしばらく防音室に入るんだが、その間、奏弓を見ててもらっても?」
――コクリ
「ありがとう。ベビーシッターさんが熱出しちゃって来れなかったんだ。助かる。今度何かお礼買ってやるからな」
――フルフル、フルフル
兄のお礼はどこか外したものが多いので、麗音は全力の笑顔で遠慮する。不思議なお面シリーズや、絶対勝てる独楽シリーズは女子高生の部屋にはそぐわないということをいい加減分かってほしい。
息子と妹の頭を順番に撫で、プレゼントセンス以外完璧な兄は防音室へと入っていった。そしてすぐにピアノの音と発声練習が始まる。
防音室から微かに漏れ聞こえる音階をなぞるだけの声ですら、人を魅了してしまう才能。苦笑いをしながら、麗音は腰にしがみつく奏弓に視線を向ける。
すると賢い彼はすぐに麗音の視線の意味を察し、ずっと準備していた数字を叫んだ。
「なな、じゅう、ろく!」
元気よく答える声に麗音は指定された番号の話をネットで探す。
奏弓が叫んだのは日本昔ばなしの話数。三歳児にしては渋いチョイスだが、甥のお気に入りならば受け入れるしかない。
そんな彼には一つ途轍もなく重要なこだわりがあった。
日本昔ばなしの朗読は麗音以外は認めない。
これに家族は最初、ただのワガママだろうと思っていた。まさか三歳児がそんなこだわりを持つとは思わなかったからだ。
だが奏弓は父親、母親、ベビーシッター、祖父、祖母、誰が挑戦しても出だしの「昔、」という一言を発した瞬間に大泣きを始める。
これに困ったのは麗音本人。
奏弓がまだ二歳の頃、数時間だけ預かることが何度かあった。他の家族がいない中、何も分からないだろう奏弓の気を紛らわすために始めた昔話朗読。それがまさかこんな大ごとになろうとは。
家族全員の圧迫面接のような泣き落としに、仕方なく奏弓と二人きりの時にだけ朗読を続けるようになった。
「そこつ惣兵衛――昔、惣兵衛という、それはそれは大変な粗忽者がおりました」
暖かな部屋の中、カーペットの上に座った麗音の足の間に奏弓は座り、目の前に置かれたタブレットを食い入るように見つめている。
三歳ではまだ文字も分からないのに、こんなに文字だらけの画面を見て何が楽しいのか。
そう思いながら麗音は指定された話を読み上げる。
女性にしては低くハスキーな声がゆっくりと文字を拾っていく。
「そこつ?」
「おっちょこちょい」
「おっちょちょい」
「うん」
「おっちょちょい?」
「そそっかしい」
「そしょっかし」
「うん」
分かっていないだろうに、さも分かったように満足気に頷く奏弓。麗音も気にせず先を続ける。
今日は五話、奏弓が麗音を背もたれにして眠りに落ちるまで朗読は続けられた。
「れねちゃ、おはなし、またね」
玄関先で帰る親子を見送る。兄に抱き上げられて嬉しそうに笑う奏弓は期待した目で麗音を見つめる。
麗音は小さく微笑みながら、奏弓の頭を覆うニット帽の上からそっと撫でてこくりと頷く。
すると、奏弓が内緒話をするかのようにひっそりと口に手を当てて言う。
「れねちゃ、声、きれい。パパより」
「え? パパより?」
「うん。れねちゃの声、好き」
思わず聞き返した兄の言葉に、奏弓は秘密を言ってしまったというように両手を口に当て、照れ臭そうにキャラキャラと笑った。
心臓が、ドクリと、跳ねた。
視界が、熱を持ち、歪む。
そっくりな笑顔で手を振る親子を見送り、麗音はゆっくりと玄関のドアを閉める。
そして、くるりと踵を返すと、階段を駆け上って自分の部屋に飛び込んだ。
顔を上げてまっすぐにベッドにダイブし、込み上げる激情を窒息しそうな暗闇に叩きつけた。
「ふっ、う、う、、、ううう」
布の塊から微かな羽音のような呻きが漏れる。
暗い一人の世界で、麗音の中に今も深く刻まれた記憶が踊り出す。
――おっさんみてえ!
――カエルだよ!
――ヒキガエル! ゲー、ゲー!
自分の声を聞いてからかった男の子たちの顔
――麗音の声はホールじゃ通らないな。
――お父さん、麗音の歌声は綺麗だ! なんてこと言うんだ! お父さんの生徒じゃないんだから!
――あら、でも声質は大事よ? 音程が良くっても客席に届かないなら意味ないじゃない。
――お母さんまで! 久しぶりに帰ってきてそんなこと!
無表情なはずの父親の戸惑った顔
笑顔のまま真実が正しいと言わんばかりの母親の顔
次々に、倍速再生のように場面が転換する。
登場人物の顔は変わっても、聞こえる声の意味は変わらない。
母親の仕事仲間の顔も、兄の取り巻きの顔も全て。
まるで台本の稽古をするかのように、同じセリフが様々な言い回しで高らかに発せられる。
――濁った、酷い声。
そして傷ついた自分を分かって欲しくて。
でもこれ以上傷つくのが嫌で。
意固地になって自分だけの世界に閉じこもった。
声を失ったのは人魚姫。でも彼女の声は対価にできるほど貴重な声だった。
「ゔ、ゔ、あ゛ああっ……」
潰れたカエルのような濁った音を奏でる喉。憧れた澄んだ声とは程遠い掠れた不協和音。
でも、何もかもを拒絶していた自分の真ん中に、柔らかな優しいナイフが突き立てられた。
――れねちゃの声、好き。
剥がれ落ちていく。
一度剥がれてしまった覆いは、もう一度作ることはできないのに。
たった一言。
優しい兄の言葉でさえも、届かなかった麗音の中心。
それなのに、あの幼い子供の無垢な一言が麗音の世界を壊していく。
黒い世界に純真さが染み渡る。
全部が溶けて流れて消えるまで、麗音はその声が掠れても泣き続けた。
自分の中の世界が壊れたからと言って、周りの何かが変わるわけでもない。
相変わらず歴史小説の進みは遅く、ページを捲る指が動かないのは寒さからだけではない。
そろそろ教室に行こうとカウンターから出ると、いつも通りのそりと入ってくる人影があった。
鍵を渡そうと右手を動かすと、普段は空のはずの掌に一冊の本が乗っていた。
「これ」
差し出された本に麗音はわずかに首を傾げる。そのタイトルは、今自分が読んでいる本に登場する人物の名と同じものだ。
受け取らない麗音に焦れたのか、本がすぐ横のカウンターに置かれる。
背表紙に何も貼られていないということは、この本は彼の私物だろうか。
「人間関係が分かりやすい。こっちを先に読め」
そう言いながらごつごつとした指がスッと下をさす。いや、おそらくカウンター下に置いてある麗音の本のことだろう。
渋い茶色の表紙の小説は今読んでいる本の半分くらいの厚み。それでいて人間関係が分かりやすい本があるとは。そういう事は早く教えて欲しかった。
彼に非は全くないのに何となく愚痴りそうになる思考を押しとどめ、両手でカウンターから本を引き寄せる。
すっぽりと手の中に収まる本を胸に抱き、麗音は扉へと一歩踏み出した。
そこでお礼を言っていなかったことに気づき、くるりと振り返る。
相手は麗音が振り返るとは思っていなかったのか、軽く目を開いて驚いていた。
スヌードによって顔半分が覆われているのに、目だけは大きくて思わず麗音の口角が上がる。
その口の形のまま、麗音は音を紡いだ。
「ありがとう」
扉を閉めて数歩進んだ時、さっきまでいた図書室の中からガタンという何か、そう、椅子のようなものが倒れる音がした。
この日から、ヒキガエル姫は一日に一度だけ声を出すようになった。
ヒキガエル姫の歌声が聴こえるのはまだまだ、まだまだ先のこと。
「そこつ惣兵衛」
まんが日本昔ばなしデータベースより引用
http://nihon.syoukoukai.com/modules/stories/index.php?lid=78