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それから数日経って、由梨はこれからどうするかと段取りを考えていた。
というのも、本当はすぐ警察に相談しようと思ったが、初めて話掛けられたってだけで、それ以降何も起こることはなく穏やかに過ごしていたためであった。
一度名前を呼ばれただけで、ストーカーと認識していいものなのか、警察で気のせいだったのではないかと言われてしまうと、証拠がなかったためでもあった。
引っ越そうにもいろいろ問題もありその為、引っ越した後、金銭面でも少々不安もあった。それに加え、今の家は職場からも近く便利も良かった。
「本当にどうしようかな…。でも、ここに住み続けるのも正直不安なんだよなぁ。はぁ~。本当にどうしよう。香織にでも相談しようかな…」
由梨は誰かに相談しようとスマホを手に取り、親友である月島香織の番号を呼び出した。
「もしもし、香織。ごめん、突然。今電話大丈夫?」
「もしもし、由梨?うん、大丈夫だよ?由梨から電話してくるなんて珍しいね?どうしたの?」
「それが…。」
香織に先日あったことを話した。
「由梨…。それいつの話…?」
「えっと…、一週間くらい前かな…?」
「このバカ!!もっと早く教えなさいよ。なんで、もっと早く言わないの!!」
「ご、ごめんなさい。」
「まぁ、無事だったんだから、まぁ、いいわ!良くないけど、とりあえずいいわ!」
「う、うん。」
「それで、相談って?」
「うん。警察に相談しようか悩んでで…。ほら、結局、それから何もないからさ…。」
「まぁ、気持ちはわからなくはないけどねぇ。でも、やっぱり警察に相談した方がいいんじゃない?気持ち的に楽になるんじゃない?一人で行くの不安なら私も付いて行くからさ。いつ行く?」
「この間、病院に行くのに有給使ったばかりだから…。次の休みかな…。それでも大丈夫?」
「本当は少しでも早い方がいいけど…。まぁね、短期間で有給使うのはね…。使いづらいよね…。わかった。今度の土曜日なんてどう?ついでにランチも行こう!」
「うん。わかった。詳しいことは後でメールするね?」
「了解!ランチする場所の候補ピックアップして送るね!それじゃ、またね!」
「うん!またね!」
由梨はやっぱり香織に相談してよかったと、心配してくれて怒ってくれる親友の有難さを感じた。
香織に相談したおかげで少し気持ちが軽くなった気がした。
初めて少し長く書けました(笑)
やっと、書きたい量になった…(´;ω;`)
いつも、こうだといいんだけどなぁ…。