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内面葛藤

短いです。そして1人で考えてあれやこれや顔芸をしています。

 エーディスさんのお宅でお世話になることが決まり、

 隊へ戻ると言うグラネットさんに頑張れよー!と激励されつつ、

 無言のエーディスさんにとりあえずついていく。




 ヤバイ、めっちゃ気まずい!




 昨日の土下座&すがり付き&逆ギレ暴言という

 トリプルコンボを決めた私は、

 おそらく酷い印象しか持たれていないと思われる。

 そもそも王様に自撮りイエーイとかやってたしね……。

 全くウェイ系ではないんだけどね……。



 しかし、これからお世話になるならば早く仲良くなれるように努力するべきだろう。


 うん。


 何せこれから同じ家で暮らすんだしね。



 ん?



 同じ家で暮らす?



「ぬぉっ!」


 気づいた衝撃が思わず声に出てしまう。

 エーディスさんはちらりと一瞥するのみで歩きつづけている。

うう、気まずい。

てか、



 待って、

 待ってくれ。


 一緒に暮らすのは

 まずくないか?



 忘れがちかもしれないが、

 私は

 れっきとした女子大生。

 女だ。


 確かに、男より女にモテる人生は送ってきたけど、

 変なオヤジに好かれてストーキングされたこともある

 女の子なのよ!




「ふうー」


 落ち着け。

 冷静になれ。


 ここは異世界だ。

 おそらくベッドは別々。

 お風呂も一緒に入る習慣なんかないだろう。

 万が一あっても私の世界では入りませんと言えばオールオーケー。

 裸の付き合いなんてものはありません!



 トイレも、王宮は個室だった。

 さすがに、個室だろう。

 部屋だって空いてる部屋があると言っていたし、別の部屋だろう。

 ばれる要素はない。

 大丈夫。



 もし、怪しまれたら

 異世界人の男はそういうもんだと思わせれば勝ちだ。

 うん、勢いで行こう。



メニオルの言葉をふと思い出す。



 異世界の女は災厄を生む。

 ほんとかどうか知らないけど、地球にだって過去魔女狩りとか、曖昧な容疑で処刑された例なんていくらでもある。



 異世界人として役に立てない私は

 きっとすぐ処刑コースだ。

 生かして本当に災厄が来たら困るもんね。



 バレたらまずい。



 ……というか、


 私は災厄を生むのかな?

自分に自覚はないし起こす気もないけど……。




「何を考えてるの?」


「え」


 気がつくと眉間にシワを寄せ胡乱気なエーディスさんが立ち止まって私を訝しげに見ている。


「慌てたと思ったら急に青くなったり、深刻そうにして。

……うちに来ること、気にしてるなら気にしなくていい。

 色々と都合がいい面があるから、

 最終的には押し付けられそうな気はしてた」


 それ、やっぱり、あんまり歓迎されてないよね……?


ああ、いまがチャンスだ。これを逃すとますます言いづらくなる。

 私は少し目線の高いエーディスさんの目をじっと見、頭を下げて謝罪の言葉を口にした。


「エーディスさん、昨日は過ぎたことを言ってしまい、本当にすみませんでした」

「いい。別に、魔力のない君に言われても気にならないし」



 グ

 サ

 ッ



 え、エーディスさん結構毒舌……。

落ち込んで俯くと、小さく息をつく気配がして、ポンポンと肩を叩かれた。


「まあ、これからよろしく」


 手を差し出される。

 異世界も、握手するのか。


 差し出された手をそっと握る。

 細長い指。イケメンは指先まで綺麗なのか。

 エーディスさんの背後から、ちょうど後光が差し込んでいる。

 キラキラ光る輪郭を追って、顔を見上げる。




「……」


 エーディスさん、微笑うと、やっぱり綺麗だわ。


余裕あれば今日の夜も更新します。



今時の女子大生ってどんなん?


紬は楽天的ですが妙に気にしいな性分。

吹っ切れると大胆。


エーディスが魔力のない紬に言われても気にならないと言ったのは、魔力のない人にマルネイトに負けてるぞと言われても気にしないと言う意味です。

紬は魔力のないお前なんかに何言われても気にならないぜ!と言われているように反応してます。

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