14話 【神魔法】
神撃?
なんか凄そうなネーミングだ。
『神様が使う【神魔法】の初級になります』
思ったよりやばい代物だった。
神様が使う魔法とか人間がつかえるんだろうか。
むしろ使ったのがバレたら消されそう。
『ご安心ください。しっかりと神様に連絡をしております。本人から『ああ、いいよいいよ。むしろよくそんな裏技思いついたねー。オーケーオーケー、初級は特に問題ないから使いまくっていいよ』だそうです』
神様結構適当だな!
しかしこんなチート簡単に貰ってもいいんだろうか。
『大丈夫です。他の転移者も、大体が神魔法の恩恵を何らかの形で受けていますから』
え、マジっすか!?
『はい、強力なスキルは大抵が神魔法の力の一部が使われています』
なら問題ない……のか?
『今回使った魔法の【神撃】は、簡単に言えばあらゆる防御を貫通して相手に攻撃が届くという付与魔法です。例えば神様が罰で雷を落とすときに付与しますね。こうすることで、相手がどんなに守りを固めていても確実に神罰を与えられます』
凄すぎるんですけど、これが初級ですか……。
『別に珍しい効果ではありませんよ。例えば聖剣ならば魔族に対して似たような特攻効果がありますし、特定の種族に効果が高い武器や魔法も存在します。この【神撃】は、いうなれば全属性に特攻効果があるというだけで、そう考えるとそこまで珍しい能力ではないと思いませんか?』
うむ、なんかうまく言いくるめられた気がするが、なんとなくそう思うことにしておこう。
ちなみにもっと凄い神魔法とかだと、どんなのがあるの?
『そうですね【世界創造】とかありますよ。言葉通り世界を作ります。他に【世界滅亡】は世界を全て破壊してリセットしたりします』
あ、はい。
【神撃】が全然大したことないって実感できました。
「死ぬかと思った!」
壁に空いた穴から池田が戻ってきた。
死ぬとか言っておきながら、見た限り無傷である。
バケモノめ……。
『あれも神魔法の一部をつかっているんですよ』
ヘルプちゃんが指さすほうを見れば、池田の持ってるバットがボロボロになっていた。
『どうやら、あのバットはあらゆる災いを肩代わりする【厄除け】という神魔法の加護がありますね。あのバットが存在する限り彼女は不死身と言っていいでしょう』
マジか!
凄いチート武器だな……。
『持っている魔力でバットも自動修復されるので、それ以上の破壊速度で攻めないと殺せないでしょう。ただ、あのバットに全ての魔力をつぎ込んでいるので、彼女は魔法を使うことはできないでしょうが』
なるほど……でも魔法が使えないデメリットより、メリットのほうが大きいから問題ないだろうな。
「あれ……魔族は?」
「ああ、なんか勝ったとか思って油断してくれたから不意打ちで倒せちゃったよ」
俺が魔族の死体を指さす。
「マジかー。あたしの活躍がー」
「いや、十分活躍したから、もうおとなしくして」
兎にも角にも魔族との初戦闘はこうして幕を閉じたのであった。




