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嘘つきな先輩とバカ正直な私。  作者: 春風 すばる
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第一話「読書部」

           第一話「読書部」


 自己紹介をしてから六日が過ぎました。

 私、小野寺香穂はいまだに友達を作れていません。ていうか、ずっと後ろの席でずっと本を読んでるんですけどね。自分からいけないんです。私。

 お気づきかもしれませんが、私が通っている高校は地元の高校ではありません。私の地元はとても都会で、田舎暮らしとはまではいかないけど、そこに近いところに行きたいなぁ、と思い、わざわざ遠くの高校に受験しました。もちろん一人暮らし。

 だから、中学の頃の友達がいなくてなかなかです。とほほ。


☆     ☆     ☆     ☆     ☆     ☆     ☆

「あ、最後に一つ。プリント配るから目を通しておけー」

 ホームルームの最後に思い出したかのように先生が一枚のプリントを配り始めた。なんだろ。

「部活動について、各部活からの説明が載っている。別にうちの高校は強制入部じゃないから入りたくなかったら入らなくていいぞー」

 部活動かぁ。中学では水泳部入ってたけど、だめだめだったからなぁ。そもそも私運動得意じゃないんだけどね。

 プリントは裏表印刷されており、絵やかわいらしい文字を大きく使って文字を目立てている。

 目でどんな部活動があるか探そうとしたら、日直が「起立」というので慌てて起立。礼。着席。

 で、続き続き。

 えーと、弓道部、剣道部、バスケ部、野球部...。運動部しかないじゃん!?まてまて裏面!!

 早速目にとまったのは「読書部」だった。

 ど、どどおどどどどおどどどくしょぶぶうぶぶぶぶぶぶうぶぶ!!!???

 そんなのがこの世に存在したとは...興味が、あるぞ。

【新入部員大募集。本を読んでかしこくなろう。国語の評定があがるかも?】

 ええ!?国語の評定も上がっちゃうの!?特ダネじゃねぇか!!入部するしかない!!もしかしたら同級生で入ってくれる人とか、優しい先輩だっているはず!!

 えーと、場所は校舎南側の三階少人数教室。確か、人気の少なくて、余った部活の部室だったんじゃ...

 そんなことあるわけないよね!!こんなお得な部活が人気ないわけない!!私はいくぞおおおおおおお!!


☆     ☆     ☆     ☆     ☆     ☆     ☆

                放課後

「この戸を開ければ私は読書部、そう、開けるのよ香穂!!」

 自分自身に呪文のように唱えたあと、私は気合とはま反対に恐る恐る戸を開けた。

「し、しつれぇーしまぁーす。読書部に入部したいんですけど」

 私のビビり!!もっとはっきり言わないと!!

「お、来た来た。君、一年生?」

「は、はい!一年の小野寺香穂って言います!!」

 せ、先輩だぁ。男の先輩!優しそうな声だなぁ。←作者と同じで声フェチな設定

「そっか、よろしく小野寺。そしてようこそ、読書部へ。僕の名前は春風すばる。二年生で部長やってる。君しか入部希望者がいないとなると、君が副部長になるね。頑張って」

「は、はい!!」

 副部長かぁ。初めてだなぁ、ってあれ?副部長?

「あ、あの。他に部員って...」

「あ、僕と君、それが読書部の部員数だよ?やっぱり男女じゃ気まずいかな...そこらへん考えてなかったな、どうしよ」

 う、うそ。これから、すばる先輩と二人きりで部活動?気まずすぎるしなんか思ってたのと違うよ!!※部活動内容は読書です。

 これからどうなっちゃうの!!?


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