新しい日の為にできること
初投稿です
3月1日、卒業式。
気がついたらこんなに時間が立っていたね。君も私もいつの間にかあどけなさがなくなって大人になって、心が遠くなって。
桜の木の下で話をする君たちはとてもお似合いだよ。きっと私達は言葉が足りなかったんだね。君も私もすれ違って喧嘩ばかり。
続いた日々はけして綺麗じゃなかったけど、それでも忘れられない思い出なんだ。だからこうして私は紙ヒコーキを作ったんだ。
君との日々を忘れるように。
私達の想いが飛んでいくように。
君たちの幸せが続くように。
私が歩いていけるように。
1人で登った屋上はとても寂しかったけど、気持ちいい風が吹いてたよ。そこから紙ヒコーキを飛ばしてみれば何だか泣きたくなってしまったんだ。
フェンスを掴んで1人で泣いて。隣に君の温もりはなくて。
大好きだった。君の笑顔も優しさも。
それはもう私のじゃないけれど、どうか忘れないでいて。
「大丈夫、もう泣かないよ」
涙だらけの顔を拭えば桜が空をハラハラと舞っていた。それは春に降る雪のようで綺麗だった。
私も君も大人になろう。いつかこれで笑えるようになろう。そしてまた紙ヒコーキを一緒に飛ばそう。
私達の道はまだこれからなのだから。
卒業おめでとう、私達。
読んでいただきありがとうございました。
この「○○の為にできること」をシリーズ化できたらいいです。




