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量産型ピンク髪、第三王子と起業する  作者: さいべり屋


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1/3

1.転生したらピンク村

閲覧いただきありがとうございます。ピンク髪シリーズの第三弾、ほのぼの商売繁盛ラブコメです。

シリーズは連作短編形式なので、どこから読んでも大丈夫。

今回は全3話になっています。毎日21時に更新します。ハッピーエンド保証。

「ッッッシャア!! 乙女ゲー転生じゃん!」




目覚めた瞬間、わたしは異世界転生してた。


教会に併設された孤児院の女子部屋。相部屋の子から「クレアうるさい!」と怒られて、わたしはベッドの中でガッツポーズした。


孤児院転生。


毛布の中に見える髪の毛はピンク色で、くるくるのふわふわ。


これはもう、夢にまで見た乙女ゲー転生ではないですか!!





……なんて妄想は、一瞬で打ち砕かれた。


なぜなら、相部屋の友達もピンク髪。


神父様もシスターもピンク髪。


裏のおばあちゃんもピンク髪。


パン屋のおっちゃんもピンク髪。


猫のミケも牧場の牛馬もピンク髪……毛? とにかくピンク!


わたしが転生したのは、ピンク髪がデフォの世界だった!!



まあね~、前世でもモブ歴=年齢だったしね。そんなうまい話があるわけないよね……。


しかもわたしときたら、勉強も普通。魔力も普通。


なんなら魔力は裏のおばあちゃんの方が高いぐらいだ。


己の分際を悟ったわたしはヒロイン妄想を早々に封印し、普通の暮らしに埋没していった。





そんなわけでやってきました、王☆都!


やっぱモブだって、うら若き女の子だもん。一生に一度ぐらいは都会で暮らしてみたい。猛勉強の末、どうにかこうにか特待生枠に潜り込んだわたしは、すっかり浮かれていた。


勉強も魔法も得意じゃないけど、いっしょうけんめい頑張ってよかった。


お友達とウィンドウショッピングをしたり、帰り道に買い食いしたり。


めいっぱい学園生活楽しむぞ!



と、勢い込んで馬車を降りたわたしの目に飛び込んできたのは。


「王都、ピンク髪いないってよ問題!」


煉瓦造りの街並を歩くのは、目に優しいシックな色合いをした人々ばかり。


ピンク髪がいないと景観がやけにオシャレに見える。どうやら、ピンク髪は民族的特徴? だったみたい。


道行く人が心なしかわたしをチラチラ見てくる。わたしはなんだかちょっと恥ずかしくなってきた。


やばっ、学校でピンク髪の田舎者だってバカにされないかな?!





……だめだった。


入学早々盛大にやらかして、わたしは遠巻きにされていた。


面白がってちょっかいかけてくる人は何人かいるけど、一緒にウィンドウショッピングしてくれるような感じじゃない。


わたしはため息をつきながら、食堂の隅でポツンとたそがれていた。


ぎゅ……パァッ…コロン


ぎゅ……パァッ…コロン


「お前が田舎から来た特待生のピンク髪か」


目の前になんだかキラキラした人が立ちはだかった。


なんかまためんどくさそうなの来たよ。わたしは見えない角度で思い切りしかめ面をしてから、へらりと笑いかけた。


浅黒い肌に金色の瞳の男子生徒。あきらかに尊大で高貴そうな感じだ。


「実習室を大破させたというのは本当か」


「あはは……魔力コントロール、昔から苦手で」


ぎゅ……パァッ…コロン


「魔力計が天元突破して破裂したというのは?」


「たぶんもともと故障してたんだと思います。わたし別に魔力多くないし。村でも中の下だったし」


ぎゅ……パァッ…コロン


「さっきからコロンコロン五月蠅いな! いったい何しているんだ」


「あはは……内職ですぅ。魔石の充填。学校の備品壊したから弁償しなくちゃいけなくて、先生が紹介してくれました」


「魔石の充填? この数を?! 魔力切れでぶっ倒れるぞ」


尊大なイケメンの人が魔石の箱を覗き込んでいる。


「これ魔力はそんな使わないんで大丈夫ですけど、わたし不器用だから一個ずつしか魔力充填できなくて……。まとめてできればいいんですけどね。村のね、羊飼いのペーターがそういうの得意なんですよ」


ふぅ。それでもさすがにちょっと疲れた。ため息をついてから次の石を手に取る。


「でもこれ、1個充填すると3ゴールドもらえるんです。先は長いけど、がんばらなきゃ」


ぎゅ……


「たった3ゴールドぽっちだと? このサイズで?! ちょ、おま、待て!!」


手に持った魔石を取り上げられた。(ため)めつ(すが)めつ魔石を見ながら、出来栄えを確認している。


「ほう……これを3ゴールド。王子が3人も在籍しているこの学園で、教師が無知な平民を搾取とはな……。これは目にもの見せてやらねばなるまい」


イケメンは金色の瞳をギラギラさせて悪党面で笑っている。わたしはゴクリと唾をのんだ。


「おまえ、もうこの内職やめろ。この第三王子アスラン様に任せれば10倍……いや、100倍で売ってやる」


尊大イケメンは王子様だったらしい。


ド田舎ピンク村から都会デビューしたわたしを面白がって、話しかけてくる人は何人かいたけれど。


「ハハハ、お前いいな! 金のにおいがする!!」


魔石を握りしめて高笑いする王子様の背中を見つめながら、わたしは一番厄介なのに捕まったような気がしていた。

読んでいただいてありがとうございました!!

続きは明日21時に更新します!

初めての連載予約設定、ちゃんとできてるかなぁ……。

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