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序章 向かう先3

数週間前…


何もなかったんです、何もない、普通の日常でした。

私の友人…美奈とも何もなく、普通に学校に通っていました。

何もなくとも冬の風の冷たさも、秋晴れた空の下、夏のじれったい湿度も、春のほのかな期待も彼女と過ごすのに何ら不満はありませんでした。

しかし、彼女は違っていました、流行ってますよね…例の電子ドラッグ…でしたっけ。


彼女はそれにのめりこむうちにおかしくなってしまいました。


美奈はそれを過剰に信仰するようになり、私の声もまったく届かなくなってしまいました。

ある日、とあるメッセージを私に送って姿を眩ましてしまったんです。

警察にも届け出たのにまだ見つかってなくて、もう三週間も家に帰ってないそうです。

「これが私に送られたメッセージです」


かなはスマートフォンを取り出すと三人に画面を見せた、メッセージには

『真実を見つけに行く』


とだけ書かれていた。


「真実…ねぇ」

花羽は何も言わずにポケットから煙草を取り出して火をつけた、紙巻のそれはとても甘いバニラの臭いと

少しばかりぴりりとした刺激がかなの鼻をつまみ、つい手で覆う。

「ああ、ごめんね…その依頼、受けようか、報酬は、どうする?」

「え!いいんですか…えっと、バイトで稼いだお金があるので、これくらいなら」

かなは通帳を花羽はそれを見て数字を目で追った。

「いちじゅう…へぇー今どきのバイトってこんなに稼げるんだねぇ」

「た、足りない…でしょうか?」

「いいや、十分だ、私の好奇心を満たすのもね」


花羽は立ち上がり、かなの目の前に行ってその目をじろりと見た

「私は謎が大好きだ、それに対する好奇心と、達成した幸福感がこの葉より好きだ」

花羽の眼は、片目だけ少し赤みがかっている、事務所に入ったときは気づかなかったが、とても不気味に感じた。

「だから真実は、時に残酷で、退屈だ…君には、その覚悟はあるかい?」


かなはその眼の不気味さに胸を締め付けられながらも、「はい」と答えた。

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