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終末世界で時が止まったら  作者: ぺゅづゃぐょ
永冬の星・第二節 全てを守り抜く天梁星
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26.無き者

「創世者が…八人!? えっと…『運命』、『時間』、『記憶』、『予言』、『輪廻』、あとは…『生命』か…この六人以外にもいるのか?」


「正確には()()じゃなく()()だな。今、『怪奇』と『均衡』についての資料を手に入れた」


 早速読んでみようとしたその時、世紀が当然の事かのように割り込んできた。


「ああ、『怪奇』と『均衡』なら私が消した。創世と世界の存続をする中で、そこまで重要じゃない上に無駄な災害を引き起こす可能性もあるからな」


「は?」


「え?」


 セルヒはすぐに世紀の記憶に接続しようとしたが、


「この世界の最高権限とも言える者の記憶が覗けるとでも?」


と拒絶されてしまった。そこに、歴史の勉強をしてきたシュヴァリエが戻ってきた。シュヴァリエは世紀の顔を少し見つめ、こう言った。


「…戻るタイミングを間違えたか?…お前は確か…世紀、だったか?」


 シュヴァリエは世紀について何か知っていそうだった。そこにリズが、シュヴァリエを見上げながら歩み寄る。


「いえ。別に大丈夫ですよ…多分。シュヴァリエさんは、世紀さんについて何か知ってるんですか?」


「ああ、どんな関係だったかは思い出せないが…」


 少し緊張しているようにも見えたキミヒは必死に話題を変えようとする。


「そういえば、オルヴォワール君とレフコローゼ君はどこに行ったんだい?」


 すると、シュヴァリエが即答する。


「ああ、それなら伝言を預かっている。"俺はルナがいる『闇影の星』に行く。今、『赤霧の星』と『闇影の星』ではいろんな勢力が敵対し合って星間の大戦争に発展してる。もしセルヒ達がどっちかに行く時は、『(くらがり)』のルベリウスって奴を頼るといいぜ。ああそれと、レフコローゼは研究所Xの養命庭で見た植物を育てるとか言ってたぞ。"とのことだ。暗のルベリウスには、「オルワの友達だ」と言ったら友好的に接してくれるらしい。覚えておけ」


「はい、覚えておきます!」


 キミヒはそれを聞いて安心した。その時、シュヴァリエがまた口を開いた。


「じゃあ世紀についての話に戻るが…」


 キミヒはそれを聞いて恐怖した。


「(何も思い出さないといいけど…)」


「ああ思い出した」


 キミヒはそれを聞いて戦慄した。


「私が沈黙伏魔殿に加入するトリガーになってくれた者だったな」


 キミヒはそれを聞いて安堵した。その時、キミヒの脳内に音声が流れ込んできた。世紀の声だ。


「(表情でバレバレだ。私とシュヴァリエの関係を思い出されるのが嫌だったようだから、記憶を書き換えておいた)」


「(はあ…君なら何かしらしてくれると思ってたよ)」


 二人だけのやり取りの後、シュヴァリエが世紀について話した。


「私は『闇影の星』で悪魔になった後、月を通してこの『永冬の星』に来た。その時に初めて会ったのが山登り好きな彼女で、火山を一緒に登ったんだ。そこでたまたまアステオーリアに出会い、彼女の後押しがあって沈黙伏魔殿に加入した」


「そうなんだ…シュヴァリエさんよりもアステオーリアさんの方が前に沈黙伏魔殿にいたんですね」


 その後は少し雑談を交え、世紀の中の星間案内図が正常に使えることを確認してからセルヒ達一行は次の星へ向かうことになった。


「次の…星?」


「そういえば決めていないな。何か意見はあるか?」


 その時、クータスタと世紀が同時に声を上げた。


「『赤霧の星』に行きたいです/『赤霧の星』に行け」


「あ、あそこには、ザルトニアがいるので…僕にとっては安心感があるというか…」


「クータスタの言う通りだ。それに、今は『第二次赤影星間大戦争』中だ。争いは何も生まない。甚大な被害が出る前に、私達が終結させよう。その上、今は『予言』は黄金虚数世界にいて、『時間』がいる『戒時の星』までは距離があってテレポート中に不具合が発生する可能性もある。『戒時の星』に行くのには、『戒時の星』から一番近い『生命の星』からが最善だろう」


 クータスタと世紀の意見により、次の目的地はあっさりと決まった。すると、シュヴァリエがまた口を開いた。


「少し言うのが早すぎるかもしれないが、『闇影の星』に行くなら『影穿ち(ファントムパレード)』のルゼレネという者を頼るといい。私が所属していた組織のリーダーだからな」


「分かった。ルゼレネ、か」


 そして早速、その場から『赤霧の星』に行くことにした。


「じゃあね!」


「またどこかで会おう」


「世紀君、いつでも会いに来てね」


「…ああ、またいつか」


 すると、セルヒ達一行の体が青白く発光し、一瞬で霧散した。


「もう…行っちゃったの?」


「そう。じゃあ、私達も帰るとしよう…まあ、私はここが家みたいなものだけどね」


 その言葉を聞いた後、コユキは小走りで家に帰り、キミヒは部屋を出て後片付けをしに行った。そして、シュヴァリエだけがその部屋に残った。すると、一冊の小さい本が地面に落ちた。それは、翠がいくつか持ってきた資料の中の一つだった。


「これは…?」


 その本には、タイトルらしい文字が大きく書いてあった。


「『二つ目の新生』…?」

(くらがり)』…オルヴォワールの友達であるルベリウスという者が所属する『赤霧の星』の組織。


影穿ち(ファントムパレード)』…シュヴァリエが所属していた組織。リーダーはルゼレネ。

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