第七章59 【2月15日/初等部4年生活動中】09/メンバー集結となる13チーム/【ミリア・ニア・トゥルーヴェリティ】チーム1
続いては、【銀髪の少女/フェアリア】を元に作られた双子の人造人間の姉の【ミリア・ニア・トゥルーヴェリティチーム】は、なんと【最終兵器】だけで構成されたメンバーとなる。
【ミリア】は【悪逆の限り】を尽くして来た【異世界】や、【マッドサイエンティスト】の【ラボ】などをまわり、そこでそれぞれ【最終兵器】とされる【何か】を味方に引き入れる事にしていた。
【悪の組織】などの【最終兵器】を味方になど出来るのか?
そんなもの【百害あって一利無し】では無いのか?
確かにそれはその通りである。
【悪の組織】などの【最終兵器】をそのまま使えば、役に立つどころか足を引っ張られ兼ねない。
だが、【ミリア】にはある【異能】があった。
それが、使いようがない【最終兵器】達を味方に引き入れる事が出来るのだ。
【ミリア】は【フェアリア】によって生み出されたが、【フェアリア】と同じ、【群体生命体】となっていた【ティシェルリア姫/ティシェル姫】を前世のルーツとする存在だ。
【シェリア】や【フェアリア】が【主軸体】を【前世】に持っているのに対して、彼女は【従軸体】という違いはあるが、それでも【ティシェルリア姫/ティシェル姫】である事には変わりない。
そして、【ティシェルリア姫/ティシェル姫】は【芳一】の前世である【リア】を追って【転生】したため、【転生術】と言うものを会得していた。
その力を昇華させたのが【ミリア】の【異能】の1つである【自陣転生】である。
【ティシェルリア姫/ティシェル姫】の生まれ変わりである10名は、それぞれ【独自(他の9名が使えないとされる)の力】を持っている。
【ミリア】の場合は、この【自陣転生】である。
彼女よりも強い【ティシェルリア姫/ティシェル姫】の生まれ変わり達もこの力だけは使えない、彼女だけの【オリジナル・アビリティ/独占能力】となる。
この力を使えば、対象の【存在】などを【強引に転生】させて、【来世】を次の瞬間の【今世】に設定し、【味方】として【元の力】を得たまま、【生まれ変わらせる】と言う【秘術】である。
この【秘術】は彼女の力を持ってしても成功するのは、10回に1回成功すれば良い方だと言う【成功率】がかなり低い力である。
だが、それでも【引きが強い】のか?
彼女が味方にしたいと思った【最終兵器】はほぼ間違いなく、【自陣転生】が上手く行っていた。
それは、彼女の気持ちが反映されているのかも知れない結果となっていた。
それではその時のシーンを少し再現して見よう。
ここはとある【異世界】。
悪逆の限りを尽くしていた【マッドサイエンティスト同盟国】が他国に対して猛威をふるっていた。
そこに単独で訪れたのが【ミリア】である。
彼女はあっという間に、【マッドサイエンティスト同盟国】の主力を倒して行った。
彼女の余りの強さに焦った、【マッドサイエンティスト同盟国】を支配する、【十賢博士】と言う10名の老科学者達は、【最終兵器】を起動させるために、【研究所】の【最深部】に向かっていた。
【十賢博士】の1人、【第一博士】は、
「こやつを動かさなければならない時がくるとはな・・・」
とつぶやいた。
【十賢博士】の1人、【第三博士】は、
「しかし、こやつはまだ未完成。精神部分が安定しておらん。
解き放てば、敵味方関係なく皆殺しにしてしまう恐れがある。
調整にはまだ時間がかかる。
今出すべきではないのではないか?」
と反対する。
【十賢博士】の1人、【第六博士】は、
「今出さずに、いつ出すと言うのじゃ。
どうせ、この国はあの小娘(【ミリア】)の手によっておしまいじゃ。
ならば、こやつを解き放って、つぶし合いをさせてしまえば良い。
ワシらはその隙に別の場所で再起を計ればよいではないか」
と悪巧みをしていた。
そこへ、
『あらら・・・また、【人造人間タイプ】かしらね、これ?
私とネタが被っちゃってるわね。
やっぱり、【最終兵器】ともなると【人造人間タイプ】が一番作りやすいのかしらね?』
と言う声がした。
そう、【ミリア】が先回りして、【最深部】に到着して話していたのだった。




