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第七章36 【2月14日/初等部4年生活動中】1/恋愛一年生、【唯野 芳一】

 日が変わり、今日は【2月14日 水曜日】、いわゆる【バレンタインデー】である。

 【芳一】はこの日もバイトがあるが、【銀髪の少女/フェアリア】と【バレンタインチョコレート】の交換の約束、つまり、【デート】の約束をしていたのだった。

 だが、この日に【芳一】に逢いたいと言う【異性】は、他にも存在している。

 【年越し】を共に過ごした3人【真緒】、【祈清】、【金髪の少女/フェアリア】はもちろん、他にも彼に【バレンタインチョコレート】を渡したいと思う女性は意外とかなり多いのだった。

 だが、その思いに対して【芳一】はほとんど気付いていない。

 今の自分には恋愛とはほぼ無縁だと思いこんでいた。

 そう・・・彼は超がつくほどの【恋愛音痴】なのだった。

 かなり多くの異性から好意を持たれていてもそれにほとんど気付くことが出来ないほど恋愛センサーがぶっ壊れていた。

 彼自身は、【恋愛小説】も書けるのにそれが自分自身には向いていない。

 彼の生活は創作優先であり、自分は黒子の様な立場であり、自分自身に対しては大して興味がないのだ。

 彼にとって大事なのは彼の【創作物】であり、かれ【自身】では無いことの表れだった。

 そのため、彼はお洒落な服をほとんど持っていない。

 つまり、デートに着ていく様な服が無いのだ。

 それが自分自身に対して無頓着である事を意味していた。

 自分がモテているとは欠片も思っていないのである。

 そんな彼も今日だけは【フェアリア】と逢うための服を選ぶのに必死だった。

 あんまり失礼な服では駄目かも知れないと思うようになっていた。

 言ってみれば、初めて【異性とのデート】を意識していると言えるだろう。

 だが、【芳一】は、

「うーん・・・これなんかどうだろうか?」

 と同居している【女性陣】に質問してみる。

 【芳寿】は、

『はっきり言えば、センスゼロね。

 評価するなら【恋愛一年生】ってところかしらね?』

 と言い、【芳果】は、

『【一年生】は言い過ぎであろう』

 と言ったので、【芳一】が、

「そ、そうだよね・・・【三年生】くらいは・・・」

 と言ったが、【芳果】は、

『まだ入学もしとらん。ハイハイ状態くらいが丁度よいわ』

 と更に落とした。

 【フィナレエンデ】は、

『今までのデートはどうしていたわけ?』

 と聞くと、【芳一】は、

「別に何も意識しなかったな。ある服をてきとーに選んで着てたかな?」

 と言った。

 【フィナレエンデ】は、

『なら、今回もそれで良いんじゃないの?』

 と言った。

 【芳一】は、

「そ、そうかなぁ・・・」

 と煮え切らない態度だ。

 【姫都音】は、

『【姫都音】が選んであげるふぉ』

 と言い、【譚抜祈】も、

『【譚抜祈】も助けるたぬ』

 と言った。

 【芳一】は、

「ありがとう・・・助かるよ・・・」

 と素直にお礼を言ったがコーディネートをすると言ったのは【幼児】2名である。

 【幼児】を頼りにするところが【芳一】のズレた所だった。

 やはり、彼の評価は、大負けにまけて、いいとこ、【恋愛一年生】と言うのが妥当ではないだろうか?

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