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大好きなお兄様に溺愛されています。43



眩しい光の中に入り込むように感じたリラは一瞬目を閉じた。

目を見開くと想像より多くの人々が拍手をしながら迎えてくれた。

てっきり立食パーティーかと思っていたリラは圧倒された。

各々席が用意されていて、席を立ち上がり拍手をしてくれているのだ。

2人でユアンとケイトの前まで行って挨拶をする。

ユアンが紹介が終えるとそのまま2人を席に座らせた。


「一度やってみたかったんだ」


ユアンがライラックの耳元で囁いたあと、エディに合図を送る。

エディが紐を引っ張り、ユアンの後ろにあったカーテンが外された。













「・・・オーケストラ?」


リラが唖然として見つめる。

所狭しと座っていた楽器を持った人達が立ち上がりお辞儀をすると、ケイトやオーランド、エディまでもが自身の楽器を持って席に着いた。

気付いたリラがライラックを見るとライラックもびっくりした表情をしていた。

指揮棒を持ったユアンが2人にウインクすると、来賓の女性たちから悲鳴に近い歓声が上がった。


「だから燕尾服なのか」


リラの後ろに座っていたジェイスが納得したように頷く。


「ただ単に自分が指揮をしたかっただけでしょ」


左手で頭を抑えたジョニーはため息をついた。








演奏は素晴らしいものだった。


まさかユアンだけでなくケイト達までも演奏に参加するとは思わなかった。


「ライラックはヴァイオリンが上手ですよね。あとピアノも」

ライラックに耳打ちをするリラが可愛いのでリラの手を取りぎゅっと握った。

リラはハッとした顔をしながらも頬を染めて握り返してくれた。







1曲披露し終わった後、周りの歓声に手を振って答えながら「良い汗かいた」と言ってユアンが戻ってくる。


リラが立ち上がり拍手をするとユアンはリラの頭を撫でた。

その瞬間女性の悲鳴が所々で聞こえる。

見目麗しく、政治的手腕に長けたユアンに憧れ、好いている人間は沢山いた。

神のように崇拝する人間も少なくはない。

ユアンは周りの喧騒も気にせずリラに微笑み、座るように促した。










「陛下も中々ですね」


席に戻るとジョニーが嫌味ったらしく言った。


「私に愛されているとわかればだれも手出しは出来ないだろう?」


ユアンが指揮棒を回しながら座る。


「逆に敵視されたらどうするんですか」


呆れたように言うジョニーにユアンが笑った。


「私の息子が黙ってはいないさ」


何を当たり前のことを・・・と続けて言うユアンに、ジェイスも笑う。



「ライラックに剣を仕込んでおいて良かったな」

「えっ?剣を持ち歩いてるんですか?!」



ライルが前に座るジェイスの椅子に手を乗せて身を乗り出した。



「当たり前だよ。それくらいは朝飯前だよね」



ユアンが振り向いてウインクをすると、ジョニーが深く息を吐いた。



「王族はいかなる時も気を抜けないからね。ライラックには剣術の他に護身術も別に受けていたんだよ」



(そんな時間なんてなかった筈だが・・・)

「本当に化け物だな・・・」



「ライル、聞こえてるからね」



ライラックの笑顔ながらも、有無を言わさぬ威圧感にライルは首を竦めた。



ある日のワイズ兄妹。



「お兄様!ライルお兄様!」

リラに声をかけられて、かけていた眼鏡を外して本を閉じるとリラがすぐ様眼鏡を奪い、かけてみせた。


「あれ?これは・・・」

違和感に気づき、リラが眼鏡を外してあらゆる角度から覗いてみる。


「お兄様、大変!大切なレンズがありませんわ」

「・・・レンズはいれていないから」

「まあ!どうしてですか?」


ライルは視力が母譲りでとてつもなく良い。


ただカッコ良さそうだったから眼鏡を作ったなどと恥ずかしくて言えないライルだった。


(度がないレンズでも入れるべきだったな・・・)







ライラック「普通にファッションだって言えば良かったのに」

ライル「はっ!!」

ライラック(意外と天然なんだよね、ライル。流石リラの兄。血は争えないよね)






ある日のシリーズで、〇〇と〇〇の絡みがみたい!!などございましたらコメントくださいませ。

参考にさせていただきます。

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