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大好きなお兄様に溺愛されています。2
「えっ?今なんとおっしゃいました?」
いつもの様に先に横になっている2番目のお兄様、ライラックお兄様のベッドに潜り込み、お話をしていたらお兄様がとんでもない事を言った。
「明後日から、王宮に住う事になったんだ」と。
私は起き上がってベッドの上に座るとお兄様も向き合う様に座ってくれた。
「どうしてですか?王宮に仕えるのはまだ先なのではありませんか?ライルお兄様だってまだですのに。それに、お父様だってここから通ってらっしゃるわ」
私が勢いよく話し出したら、ライラックお兄様はキラキラした青い瞳が溢れそうなほど目を見開いた。
「リラ・・・」
私の名前を呼ぶとお兄様は困った様に微笑み、私の頭を撫でる。
「お兄様と離れたくありません!」
「リラには私が居なくとも、お父様やお母様やライルお兄様も居るから大丈夫だよ」
ゆっくりと諭す様に言われて私は頭を左右に振った。
「お父様もお母様もライルお兄様も大切です!でもライラックお兄様は私にとって特別なんです!だから離れたくありません!」
ライラックお兄様は撫でていた手をとめてそっと私の顔を覗きこんだ。
「私が・・・特別?」




