大好きなお兄様に溺愛されています。18
「リラ?・・・リラ!」
「はいっ!?」
馬車の中、声をかけられたリラは肩をビクッと揺らして声を上げた。
ライラックは息を吐き、リラの鼻をつまむ。
「私が居るのに何を考えているのかな?」
微笑んではいるが、明らかに怒っている。
「ライラックお兄様が私を想う気持ちを利用するにはどうしたら良いのかと・・・」
怖くて、つい考えていた言葉を言ってしまう。
ハッとし、慌てて口元を押さえても遅かった。
ライラックははじめはびっくりしたようにリラを見つめたが、吹き出して笑いだした。
「そんなこと考えていたの?」
鼻から手を離して、そっとリラの眼鏡を外す。
「ライラックお兄様?」
恐る恐るライラックを見上げると、ライラックも眼鏡を外して、向かい側から隣に座った。
「リラは本当に可愛いね」
ライラックは甘く囁くと、リラの耳をぱくっと食べた。
「これからは私以外に耳元で囁かれないようにしてね」
リラが真っ赤になって少し後ろに重心が動いた瞬間に腰に腕をまわされ、口付けされていた。
何度も啄むように繰り返す口付けにリラはライラックの服に必死にしがみついて応える。
次第に深くなる口付けに驚きながらも身を任せ続けた。




