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大好きなお兄様に溺愛されています。16



「ライルお兄様!」


パタパタと音を立て、右手で帽子を押さえながらリラが駆け寄ってくる。


「珍しいですね、ライラックお兄様のお部屋に居たんですか?」


乱れた呼吸のまま笑顔で言われて、仲良くないと思われている事に苦笑する。


「魔力検定のアドバイスをしたんだよ、リラは何処かに出かけるのか?」


「はい!ライラックお兄様とはじめてのお買い物です」


リラは変装用の眼鏡の縁を持ち、誇らしげに微笑んだ。









リラは絵に描いたような箱入り娘だ。

必要なものがあれば自ら買いには行かず、呼び寄せるか頼んで買って来てもらう為、家から外に出たことはない。

物心がついてからは。




子供だったらせがむような事をリラはあまりしてこない珍しい子だとライルは思っていた。

わがままを言わずに礼儀正しいおとなしい子だった。


あまり欲のない自分と同じタイプだからと思っていたが、今まで一度も外に行きたいとせがまなかったのは、リラの世界の中心であるライラックがずっと側に居た為、外に何かを見出すことがなかったからかもしれない。




(ああ、そうか。普通はお父様やお母様に甘えるところをライラックに甘えていたのか)




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