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大好きなお兄様に溺愛されています。11



「あ〜」

ジョニーは長く息を吐くとナイフと置いた。



「すべての人間が、ライラックの様に一言で全てを理解できるわけではないんだ。君はもう少し違う目線をもてるようにならないといけないね」

「多分違うと思うけど・・・」


ぼそっとライルが呟いたが、それはだれの耳にも届いてはいない。


「リラが居ない生活に耐えられるのか正直自信がありません。・・・リラは私の全てですから」


ライラックがリラを見つめながら言うとリラは瞳を見開いた。

こぼれ落ちる涙を気にせずに頬を染めながらライラックを見つめる。


さきほどまで騙されたと思っていた気持ちは、まるで無かったかのように忘れてしまっていた。


リラにとってもライラックが全てだった。

こんなにも自分のことを想ってくれていると初めて知ってこの上ない喜びを感じていた。



「昨日から泣き虫だね、リラ」



ライラックは、リラに優しく微笑み、指で涙の跡をなぞる。


2人だけの世界に酔いしれているリラとライラックにいつも以上に呆れた表情を見せたライルは「とりあえず食べませんか?」と言い、フォークを手に取った。


そして、微笑ましいものを見るようにしていたジェイスもパンを口に運ぶ。


ジョニーはどうしてここまでリラ馬鹿に育ってしまったんだと思いながらもソテーを口にした。




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