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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。
この連載作品は未完結のまま約4年以上の間、更新されていません。
今後、次話投稿されない可能性が極めて高いです。予めご了承下さい。

裏切りの『死霊魔術師』

作者:いもフライ
 ボクの名は、ルティ。
 ボクは今……。

「はぁはぁっ…ごめん、皆ごめんっ!」

 ボクは今、死の恐怖に負けて逃げていた。

 生死共にした仲間達を囮にして。

『死にたくない』……そう思って逃げ出した。

 ◆

 今から一時間前の話

 ボク達は冒険者ギルドの依頼を受け、カノン大森林の奥にある湿地帯に沈んだ魔法王国フィルシャーナの遺跡周辺で魔物狩りをしていた。

 遺跡の名は『|湖岸都市《こがんとし》フールーン』。

 フールーンは魔法王国時代、湖に浮かぶ水上都市だったらしい。
 王国の滅亡と共に機能を失い、今では遺跡の大部分を湿地帯に飲み込まれ、沼の底に沈んでいた。
 そしてクエスト中に突然……

 あまりにも突然……

 …………………………仲間の一人の頭が消えた。

「え??」

 ボクは一瞬理解ができなかった。

 でもすぐに分かった。
 …………喰われたんだ。音もなく背後から襲ってきた魔物に。

 仲間の死はあっけなかった。

 千切れた首からピンク色の肉が見えた。

 と、同時に肉から深紅の血が吹き出した。
 ここで初めて気づいた。 

 ボク達が、魔獣の大群に囲まれていることを…

 仲間は、すぐに武器を手に取って応戦した。

(み、皆の援護をしなきゃ!)
 そう思い、ボクは魔術を行使しようとした……が、次の瞬間、ボクの心は黒く塗りつぶされた。

 ……そう、真っ黒に。
 ……心が……………………恐怖に塗りつぶされた。

 気づいたら…………ボクは……ボクは逃げ出していた。
 死への恐怖に負けて………仲間達を置いて…………

 逃げ続けたボクは、大森林の外縁部まで来たところて足を止めた。

 心臓が口から飛び出そうな程疲れはて、その場に倒れ込んだ。

「ご、ごめんよアレン、コーク………………エリー……」

 ボクは懺悔した。
 置き去りにした仲間達の名を口にして。

 そして、慰めるかのように両手で自分の体を包み込んだ

 ただ、震えていた。震えるしかでかなかった。

「村に戻らなきゃ。た、助けを……」

 ボクは震える体を叱咤し、最後の力を振り絞り立ち上がった。
プロローグ
2021/06/22 07:55
裏切りの始まり
2021/06/22 07:58
目覚め
2021/06/22 08:01
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