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【ロリ幼女魔王妹「勇者がくる……我を守って欲しいのじゃ!】

~風見町 ライズマンション 702号室 桜家 あげはの部屋~


その後、あげははゼノの身体を洗ってあげた。

シャンプーで髪をわしゃわしゃすると彼女は

「ほぉ……心地ええのじゃ。まるで死んで天国に行ったみたいじゃのお」と呟いて非常にキュン死しそうだった。

お風呂から出たあげはは家族にバレないようにそっと自分の部屋に連れて行き、自分の昔着ていたパジャマをゼノに着せてあげた。


「うわぁ! ピンクのもふもふの服、着心地もいいのじゃ! 」

ゼノは両手を上げて喜んでくれた。

(昔の取っておいて良かったぁ! )


「それじゃあゼノちゃん、髪を乾かすよ! ドライヤーを使うからこっちきて! 」ぽんぽん


あおいが自分の膝を軽く叩き、

ゼノをその前に座らせる。


「どら……い……あ? 」

ゼノはキョトンとした顔で振り向きあげはに尋ねる。


「あ、これはドライヤーというの。髪が濡れたままだと風邪引いちゃったり、髪にも良くないから、ここから温かい風がでて乾かすんだよ」


「ほう……魔法みたいじゃな? それじゃあお願いするかのう」


よいしょ

ゼノの小さな重さがちょこんと私の身体に寄りかかる。


(私と同じ……シャンプーの匂い……クンクン)

ゼノの髪の匂いがふわっと鼻腔を抜けた。同じジャンプーを使っているのになんだこの良い匂いは。

あげははまるでお姉さんになったかのよう……



ブォーン

ドライヤーの風がゼノの紅く艶やかな髪を心地よく揺らした

「あぁー、気持ちいのじゃ」


「本当に⁉︎良かったぁ」




8分後

「はい、これで終わり」


「ありがとうあげはお姉ちゃん!」



ずきゆゆゆゆゆん!

私の身体にまた再び電撃が走る

「おおおおおお、おね、おね、おねちゃんあわあわあわ」


「あげはお姉ちゃん? あげはお姉ちゃん? 」


プシュー

シャットダウン……あげはは一瞬カチーンと固まってしまった。



「もう……仕方ないのじゃ」

ゼノはふう……とため息をついた後、少し気を張った声で

「さっきからお姉ちゃん言ってたが……我は魔王で149歳じゃぞ。我の方がおねいちゃんなのじゃ!」


あげははゼノの言葉を聞き呟く。

「え、149……歳?おばあちゃんじゃ……」


「おばあちゃん……ではないが少なくとも、あげはお姉ちゃんよりは歳上じゃ……」



「でも身長や話し方・容姿からは8歳位なのに全然歳上に見えない……」


「まあ、色々あったんじゃ……我が存在していた世界、ウェストリアではバスト100cmの豊満なレディな魔王だったのじゃ。しかし色々とあって、こっちに来る時に身体が縮んでいたのじゃ。話し方も同様にこちらの世界に来るときに制限されてしまってな……妹属性が消えんのじゃ……あげはお姉ちゃんはこの話し方嫌なのかの?」


ゼノが後ろを向いてあげはに問いかけてくる。キュンとした丸くて大きい目があげはだけを向いている。

「そんなことないです! ゼノちゃんは私の可愛い妹! ゼノちゃんは私の可愛い妹! ゼノのちゃんは私の天使! 」

あげははゼノをぎゅと後ろから抱きしめた。


「……我は魔王じゃ」


「はーい! ゼノちゃんは私の魔王でーす! 」

スリスリー

あげはは自分の顎をゼノ頭にスリスリした。


「うぅ、こう後ろから抱きしめられるのも少し恥ずかしいのじゃ……じゃが時間がない……そろそろ本題に移るのじゃ。」


ゼノがあげはの抱擁から流れ、目の前に対面になるように座った。

まるで何かを決意したような顔をしているようにゼノの目が急にキリッと鋭くなる。

「勇者から我を守って欲しいのじゃ、勇者が魔王である私を倒しにやってくる……あの勇者は我の居場所を全て奪ったのじゃ」




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― 新着の感想 ―
[良い点] もう妹様、ヤバいね。 鼻血でちゃう(☆▽☆) 愛らしいわぁ。そして何より文章が読みやすい。 これくらいの一話が私は空き時間にサラっと読めてちょうど良きです。 [一言] 可愛いは正義なので、…
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