こちら異世界対応対策室九課!!
異対九課 東京都異対会議室 3月18日12時00分・・・
異対九課は日本に影響を与えかねない異世界転生・転移者を日本に連れ戻す任務を主に行っている。
転生・転移者を説得し、時には拘束し強制的に連れ戻す。それが無理になら暗殺も行っている。
しかし、それでもどうにもできないことがある。それは転生・転移者の能力が異対の処理能力を上回っている場合と、強制連行する必要がない場合である。
ケース①
コードネーム:リターナー
異対九課の観察係3名の死者を出した異世界転移者だ。
説得、強制連行や暗殺を行うも、いつのまにか時間がある一定の箇所まで巻き戻る現象が発生する。それがリターナーの能力だと思われる。
リターナーのいる世界にいると時間が巻き戻り、巻き戻り最中の記憶は一切消えるもよう。日本までは影響が出てないため時間の巻き戻りを知覚できたが、何をトリガーに巻き戻りが起きているのか謎である。
また、異対が保有する能力を見破る能力をもつ観察係でリターナーを見てもらったところ、能力が判明する間際に観察係が心停止を起こした。
能力も不明、強制連行不可、これ以上死傷者をださないためにも現在はアンタッチャブルな存在となっている。
ケース②
コードネーム:ウィッチ
異世界転生者であり、戦争のスペシャリストだ。
観察係に一定期間観察させたが、ウィッチの保有する小隊だが大隊に匹敵する戦闘能力を保有している。正面からも背面からも隙が無く、近づくことはもとより暗殺は不可能だ。
説得を一度試みたことがあるが、自身を転生させた存在を殺すまで異世界にいるとのこと。今のところ日本に戻る意思はないもよう。
ウィッチとは意思疎通ができるため、無理に日本に連れてくることはないだろう。
まぁ強制もできないからこちらもアンタッチャブルであるが・・・
ケース③
コードネーム:シーフ
能力がなさ過ぎて対応を後回しにされているケースも紹介しよう。
異世界転生者、しかし能力はものを盗んだり等、あまり有用でない。
シーフのいる異世界で魔王軍の幹部を数名倒しているようだが、シーフのまわりの人間が強いのであって本人は強制連行する必要がないと判断された。
パンツを盗んだりしているため異世界にいてもらってほうが日本のためかもしれない。
以上が異対が対応できない、対応しない異世界転生・転移者の紹介でした。