ナイリン。
「もう、この三人で決まりでしょう!
数的には、ロリニーが不利なことは明らかですが……」
「自転車でドリフトとかは、君は考えないことだ。
下りをソツナクこなし、フラットと登りで勝負すればいい。
君は、フラットも登りも、まだノビシロがある」
「…で、お前も何もしなかったと。」
「だって、アイツが悪いじゃん!
…父さん、ちゃんと僕の話、聞いてた?」
「師匠、僕の感覚では、230キロを、
(いやー、楽しかったな…♪)と、マイペースで走れれば、本番、ちょうど、いいくらいになれますか!?」
彼が言った。
「あの時な、あの五年間、お前は絶対、俺よりも頭がイイと思っていた。
そりゃ、俺は、なれるならトップになりなかったさ。
でも、頑張れば頑張るほど自分の限界を感じてたわけだ。
なぁ、『スクロール化』って、分かるか?
俺なりに解釈すると肥大化している、って意味でよいイメージがない。
つまりだな、なんていうか、
…うーん、
晴れた午後、どこかに出かけるだろ……一人なら、まぁ、好きな方に行って、
まぁ、それなりかもしれないが変わりばえしないかもしれない。
でも、まぁ、好きなトコに行ったんだからな……って思って、思うだろ……。
だからさ、……うーーん……」
第2集団から飛び出しました!
「……追いつきますよ、追いつきます」
【オシマイ】