カツジとコモジだけの存在。
「旦那は仕事を辞めた退職金で、妻に、櫛と髪飾りを買った。
妻は、その美しい髪を売り、旦那が仕事を頑張れるように、懐中時計を買った。
クリスマス当日、互いに、それらを贈り合った二人は、各々のプレゼントが、その意味を成さないことを知った……
俺なら、仕事を辞めて、プレゼントは、しないね」
「ちがう!!
それらのプレゼントは、贈り合った、その時は、意味を成さなくても、また、旦那は仕事を始めて、奥さんは髪が伸びれば何ら、問題ない話だ!!!」
「いや、それも、微妙に、いや、大分、違う話だと思うんだけど…。」
「え?」
「互いのプレゼントは、意味を成さなかったが、その夫妻は、間違いなく、お互いを想い合っていたということを言いたい話なんだと思うが…。」
「え、そうなの…?」
俺は、友達に、まずボケた、つもりだった。
だが、友達は、それを介せず、俺に全力でブツカッテきた。
俺という人間は、
ボケれないのだ。
『時間差』というが、時差をいうわけではない。
俺は、ある漫画を第1話から見ていて、
その最新話を見た時、
違和感があった。
誰にも殺されないようにするのは、普通、不可能なのだ。
不可能なのだ。
俺は、そこに馬鹿に決してなれなかった。
希望に満ちた時、描いた絵があった。
ゆとりがあるときに描いた、絵があった。
本当に他人を思いやり、描いた絵があった。
俺は、アイツに言った。
「どうして、教えてやらなかった!!?」
アイツは、言う。
「君はね、おそらく、また自転車に乗るだろう。
今の調子で、食事に気を配り、筋力トレーニングを自分の体調に合わせて行い、春先にLSDでスタイリッシュに自転車に乗る。
腰痛も、筋肉がついて、今よりは和らぐだろう…。
それさ、そんなにスゴイことじゃないよ。
本当にスゴイのは、本気で世界チャンピオンを行動が伴い、目指したり、目指していたことにある…」
「世界チャンピオンに、こだわる言い草だな……」
「実際、君が、そうだったからだ。
でも、君はね、向き合い闘うことは苦手として、同じ方向を向いて競うことも、その実、得意ではない」
「…三方向から来きたんだ。
まず、知らない人だと思っていた。
シチューエーションが悪い。
ある時、ふと、なぜ、俺は、ここまで、やっているのだろう?と思った。
スゴく何かを望むとするだろ?
マックスで、それを俺は出してきた。
それを職業として長くやるため…とか、俺には性に合わないんだ。
アイツ、本当にスゴイのか、俺には、よく分からなくなってきたよ…。」
」