一講
迷宮書館の司書見習い 不定期番外
■丘の上の図書館 大広間
メーラ「はーい。と、言うわけで! 俺達がお送りします!」
パロマ「メーラ、主語がないとわかりませんよ」
セレーヤ「何するの?」
パロマ「ここでは、幻想化身の事やその他について簡単にご説明します」
メーラ「そそ。まぁ、誰に説明するのかわかんないケド」
セレーヤ「……そう」
パロマ「では、第一回目はこちら」
メーラ「幻想化身について!」
第一回目 幻想化身とは
メーラ「俺達の事だよ!」
パロマ「私達は然るべき材料と場にて、創造者となる方の物語への思い入れ、解釈を込められ具現化された、書籍です」
セレーヤ「物語の、化身」
メーラ「んへへ。主人の手で丁寧に創られてるんだよ」
セレーヤ「そう。マスターの想いが、形作る」
パロマ「物語へ込める想いや解釈は人それぞれ。故に同じ物語であっても、同一の素材で創られても、同じにはならないのです」
メーラ「名前も違うもんね。あ、それと、同じ物語で創れるのは、一人だけ」
パロマ「そう。違う解釈で既に具現化した幻想化身の物語を描いても、普通の書籍が出来るだけです」
セレーヤ「材料と場を整えても、具現化出来ない、こともあるよ……」
メーラ「ふふ。流石主人だよねー。三冊創って全部具現化だもん!」
セレーヤ「そう。マスター凄い」
パロマ「それだけ、心を傾けて下さった事がとても嬉しく、私達の誇りでもありますね」
メーラ「主人大好き! ってわけで、俺、会いに行く!」
セレーヤ「メー……ずるい」
メーラ「セレーヤとパロマも一緒に、だよ。ほら、行こう!」
パロマ「……はい。そういたしましょう」
セレーヤ「うん」
メーラ「じゃ、今回はここまで!」
続く……?