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6 スケルトン兵の性能

「いい天気だな」


のんびりと歩いてスケルトンの待つ場所まで向う。理由は不明だが木の密集して生えている森の外ではモンスターは見かけないのだ。

昨日の夕方からだから大体12時間以上経過しているが成果はどんれぐらいかなと期待しながら優雅な散歩だ。


スケルトンは2体並んで立っていた。学習したのか体は洗浄されており綺麗なものである。意外と賢いなと思いながら近寄ると足元にはなんと100個を超えるであろう魔石が置いてあり、横には大量の骨が積み上げられている。

今日はそれだけではなく2枚の灰色の毛皮とブロックに切り分けられた肉が複数置いてあった。

毛皮は四足獣のものであろうが正体は不明である。こんなやつまで仕留めていたのか。

ブロック肉は綺麗に洗われたであろう大きな葉に乗せてあった。食べることが可能であろう肉は脂ものっており猪の肉のようだ。


「お前ら良くやった。残骸がないみたいだがどこに処分した?」


歩いてすぐの場所に案内されると地面が掘り返した形跡があったのできちんと埋没処理したのであろう。一晩でこれだけの仕事をするということはうれしい誤算だ。学習能力がある事も新発見だ。


「この肉が食べられるなら焼くから、お前は薪を集めて来い。お前は石を集めてを焚き火の準備だ。」


2体に命令してのんびりと待つ。名前がないと指示を出すのに不便だななどと考えながら神核を起動する。保有魔力が500程増えていて震えた。


神核


保有魔力 985


オリジナルスキル

 鬼兵旅団 Lv1


スキル

剣術 Lv1 四元魔術 Lv1 回復魔術 Lv1 無詠唱 Lv1 魔力感知 Lv1 魔力循環 Lv1

魔闘気Lv1


「こいつらが倒したモンスターでも魔力が獲得できるのか!俺のスキルで出した攻撃と考えれば当然かもしれないがこれはかなり楽できるぞ。でも魔石が100個ぐらいあって500って事は自分が倒したときの半分か。半分はあいつらが吸収してるのかも知れないな。後であいつらの神核をチェックしないとな」


ファイヤーボールを使いあっというまに焚き火を作り、肉を切り分けて木の枝に刺して焼いていく。

久しぶりの暖かい食事は味付けをしていないがとても美味しい。野趣溢れる味だが、肉は柔らかく滴る脂は甘みを感じる。

肉にかじりつきながら2体のスケルトンを観察すると神核の色が変化していた。赤色が青みを帯びていたのだ。しかも2体の色にも違いがる。解体スキル持ちよりも運搬スキル持ちの方が青みが濃いことから、運搬スキル持ちの方が多くのモンスターを倒したのだろう。

限界成長率200%とあったが強さが2倍になるのだろうか?召喚時に消費いた魔力は200なので2倍の400まで魔力を吸収して成長するのか?

新たな疑問が出てくるが詳しい検証は後回しにして新たにスケルトンを召喚してどんどん素材と魔石を集めよう。まともな武器も防具もなく最低限のものしかないのだから換金できるようなものはいくらあっても困ることはないであろう。

可能な限り早期にスケルトン達の武装を用意したい。

肉を食べながら命令を出す。


「解体は昨日と同じように槍になりそうな枝を10本集めて来い。運搬はテントの背嚢に魔石を入れて毛皮はテントのところに置いて来い」


2体は頷きすぐに行動に移る。毛皮を敷けば寝心地が改善されるだろう。寄生虫がいないかは心配ではあるが。

2体が動き出したところで追加で肉を焼きながら鬼兵旅団を起動する。


付与スキルが木工と槍術の2体のスケルトンを召喚する。


4体がそろったところで木の槍を作りながら命令を出す。


「運搬と槍術、解体と木工でペアを組みモンスターを狩って来い。骨はこれ以上有っても使い切れないから使える素材と魔石のみ採取して死体は処分しろ。集めたものはある程度溜まったらテントまで持て来い。木工は解体とナイフを共有して必要なものも作っておけ。以上出撃」


スケルトン達はかなりのスピードで走っていった。


俺は完全にスケルトン達に狩りを任せて午前中は魔術スキルの訓練をしようかなと考えながら、肉をほおばる。

走っていくスケルトン達はペアにしたので効率は下がるが安全マージンは増えたはずだ。指揮官の優しさだ。


湖畔を歩き拠点近くまで戻ってきて倒木に腰をかけた。

神核を起動て保有魔力を確認しながら魔術の訓練をしていく。回数を重ねるごとに魔術は使いやすくなってきていた。威力の調整や発現場所の変更なども出来るようになる。

連続して魔術を発動して発見したのだが保有魔力の表示にはない小数点以下が存在しているようだ。

威力を調整することで消費する量も変化している可能性が有り、正確な数字までは把握出来ないが魔術を発動しても保有魔力が減らないことがあるのだ。


またスケルトン達がモンスターを倒したときなのだろうが保有魔力が増える瞬間がある。増える魔力も一定ではなく4・5・6などばらばらであるのだ。倒したモンスターによる違いや小数点以下の影響なのであろう。

魔力の消費も獲得もあまり体感では感じることは出来ない。これは量が少ないからなのかもしれない。


いろいろな観察と考察をしながらファイヤーボールは湖にその他は適当に周囲に100回ずつぐらい発動したところで4時間ほど経過して昼になっていた。魔術の訓練の合間に魔力感知も行ったがたまに来るスケルトン以外に近寄ってくるものはいない。キャンプを見ると毛皮に角、肉といろいろ集まっていたのでスケルトン達の狩りは順調なのだろう。


「あんなに肉は食べられないからもう集めないようにしないと腐って大変なことになるな。干し肉でも作ればいいか。干し肉なら胡椒が欲しいな。」


とつぶやきながら昼食の肉とドライフルーツを取りにテントに向う。


「主食が無いときついから午後から人里を探そう。いつまでもここをいるわけにも行かないから生活できるところを探したい。水浴びじゃなくて暖かい風呂にも入りたいしな」


温泉めぐりが趣味の1つである俺にとっては風呂の重要度は高いのだ。

午後からの予定を考えながら昼食をとることにするのである。


人里に向うのはもう少し後にしようと考えていたが食事と風呂問題は行動方針をあっさりと変更させる。



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