18 ハロルゼの深夜2
俺は1人のビーストに先導されながら40人のギャングを引き連れて夜の町を走る。
こういう事は時間との勝負だ。気付かれて準備されると面倒は一気に増えるからすべて今晩中に済ます。
時間はちょうど日付変わる頃だろうから残り約6時間。1つの商会に2時間だ。
各商会の店舗にも2人ずつ見張りのために向わせているが寝泊りしいている下っ端がいる程度だそうだ。まずは中心になった商会の商会長の自宅だ。
商会長の自宅に到着すると腕のたつ10人を引き連れて玄関の扉を壊し進入する。
この商会はもともとあこぎな商売で成り上がったそうだ。暴力で脅すことから詐欺までやるそうですこぶる評判は悪いがギャングがバックについているのでみんな恐れてなにも出来ない。結果やりたい放題だそうだ。容赦する必要はない。
堅気だろうとやるからには徹底的にやるぞと気を引き締める。
「家の中にいるやつ全員ここに連れて来い。殺すのは厳禁だ。殴ってもいいがあまり傷つけるな。じゃーさっさ済ますぞ。」
5分で住人全員が集められた。商会長はエルフだった。
殆どのやつが殴られて鼻血を出している。口はシーツやタオルで口を縛られていた。うるさくなくていい、賢いぞギャング。
「お前らはギャングを使い、俺を嵌めて財産を奪う算段や殺害を計画していたな。許されない行為だが俺は話し合いで解決してやる。迷惑料を請求させてもらう。商会に対し金貨5万枚、計画に関与した個人は金貨1万枚を即時現金で請求する。さぁ、支払ってもらうぞ
」
金貨1万枚は日本円で約100億、払えるはずがない。
分かってやっているのだ、出来レースを。
「払えるわけがないだろう。おい、お前たち金は十分以上に払っただろう。今すぐそいつを殺せば、今晩の件は不問にする。」
ギャング達は一切表情を変えることもなく、商会長の家族を見ているだけで言葉もない。
「こいつらの今のボスは俺だぞ。お前の言うことを聞く分けないだろう。全員奴隷になりたいって忠義者たちだぞ、ははは。で払うのか?」
「…」
「払え無いなら財産没収と全員を奴隷落ちにする。」
「ちょっと待っ」
聞くだけ時間の無駄なので首を刎ねた。
終わりだ、よし次だ。
「全員アジトに連れて行け。見張り1人を残して次だ」
その後もこの繰り返しだ。
何人かは抵抗する者がいた。家族はどんな商売をしているのか、何故俺にこんな事をされているのか知らない者がほとんどだからだろう。でもこんな事になり奴隷に成り下がるのも運が悪かったのだ。貧しいものや奴隷などは努力しないなど自己責任はあるが、ほとんどは運が悪くあらがうことが出来ずに堕ちていくのだ。こいつらもしてきた側からされる側になっただけの話だ。
男と女も殴り、蹴り黙らせた。人権なんて無い、人間は居ないのだから。一応商売を始める時に慣習法も確認してある。最悪の場合でも、今回は町長を抱き込めば済む。金か脅しで済む話だ。
一晩で商会長の自宅3箇所、商会幹部12箇所、商会の店舗を襲撃して制圧した。
細かいやつは後に回した。結局、全て終わったのは町が動き出した7時ぐらいだった。
ギャングのアジトに戻ると物凄い数のエルフとビーストを溢れかえっていた。全員俺の奴隷になる者達だ。貴重な資金や労働力になってくれることだろう。襲撃時に抵抗した男性は原型が分からないほど顔が変形していた。リンチで痛めつけるように命じた事を思い出した。女性は破られた衣服が少しある程度でほぼ裸の状態で犯されていた。これも俺が命令した。見た目がいまいちのやつだけだが警備に問題ない範囲なら自由にさせた。
建物に向いながら見せしめの為に3人の男性を歩きながら何気ない感じで刀を刺し処分した。
俺が姿を見せてからは静まり返る。
建物の中に入るとまた厄介ごとがあった。
残る2つのギャングのボスが玄関で待っていたのだ。
数人の下部組織のトップなども連れてきており完全降伏するそうと申し出てきた。この町のギャングを全て一晩で制圧してしまった。ハンズの説得が良かったのだろう、褒めてやらんが感謝する。
こうして長い夜は終わりを告げたが、後処理はさらに大変だろう。
とりあえずギャング達は俺を親にハンズと元ボス2人を子にして子同士は兄弟分にした。ハンズを代行にして再編と後処理を任せた。奴隷を拒否したこの町のギャングは当然処分だ。逃がすとどこかでまた他人に迷惑をかける輩だから情け容赦は不要だ。
「ハンズ、これからはお前が指揮をとれ。まずは捕らえた奴らはきっちり管理しておけ。絶対に逃がすなよ。水さえ与えとけば死にはしないからメシは必要ない。押さえた商会の店は通常業務を取り敢えずさせて金と権利書なんかは回収しておけ。捕らえたやつ等の自宅も同じようにしておけ。」
「承知しました」
「元ボス共は俺に従わない奴らをきっちり粛正しろよ。それが終わったらハンズに協力しろ。一般市民に手を出したりはするな。迷惑をかけないように気を付けろ。俺の評判を落とすような奴は要らないからな。それと全員に云っておくが、おれば身内には優しい。役に立てば奴隷だろうと報いてやるからしっかりやれ。以上」
「はい」
「はい」
「はい」
ギャング達はなかなか使えるなと思いながら見送った。
宿に戻り一部屋用意してもらい眠りについた。
昼過ぎに起きて本来の部屋に戻る。美人エルフさんにまたもお願いしたい事が出来てしまった。今回は少しやっかいだから受けてくれるだろうか。




