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15 厄介事

「疲れた、毎日忙しいとやになるな。明日にはエルの躾が終わるから楽しみだな」


商売を始めてからはとにかく忙しかった。

モンスターの素材は毎日納品し、拠点から集荷地点までの木をひたすら切って山道を作った。

切り倒した木は小屋に使った。倉庫は4つに増えている。牢屋も作った。たまに拠点や狩りを探って来る奴が現れはじめたのだ。スケルトンには森への入ってきた一般人と接触は避けさせ、なにも知らない者との不慮の事故に配慮した。致し方ない場合は情報漏洩を防ぐため殺害命令を出しているが今のところはない。メキロ村の村長にお願いして森に入らないようにしてもらった。肉の供給が条件だが。

村長は周辺の村にも話を通して、同じような契約をしてくれた。住民以外にも入らないように警告してくれる。いい防御網になる。


それでも侵入してくる者はいる。密偵や略奪者はスケルトンが捕縛か殺害するようにしている。捕まえた奴は拷問して情報をはかせた。所詮は商会の使いっパシりでちょっと拷問すれば素直に話してくれた。幸いにもリーゼッヒ商会の関係者はいなかった。



スケルトンもきちんと武装をし始めた。槍、斧、弓はそれなり数量を手に入れる事が出来たのだ。新たに弓兵を配備した。また弓兵を中心で構成した森と平原の境を警備させる、偵察分隊を新設していた。魔車の奴隷との連絡役や出荷待ちの商品の警備もしてくれる。


スケルトンウォーリアも4体召喚して親衛隊として新設した。スキルは剣術、筋力強化、俊敏性強化で専用に新しくスケルトンを召喚してからにした。魔力4000かかるだけあり強そうだ。まだ、剣を持たせていないのが残念だが理由が有る。刀を持たせたくて剣術スキルにしたからだ。


まだ刀を手に入れるメドはたっていないが、リーゼッヒ商会がドワーフの工房を紹介してくれる事になっている。すぐに製造は難しいだろうが配備したい。



魔車は3台に増えており、ハロルゼと領都の両方に供給可能な位置に第2拠点を作る事にした。現在は場所は決めたので開拓をさせる先発部隊を送り出したばかりだ。


ハロルゼには魔車購入の為に2回行ったがそれ以外は拠点で働いた。ほとんど木を切り倒すだけだが。沢山の木材はいずれ出荷するため森の外の材木場で乾燥させている。


因みに言っておきたいがハロルゼに行くのは宿で美人エルフさんに癒してもらう為ではない。宿に呼ぶのはエルの状況を聞くためだ。報告を聞いてすぐ帰すのは紳士のする事で無い、食事お誘いするのは常識だ。



翌朝、荷物を積んだ魔車に乗りリーゼッヒ商会へと赴いた。


「今月は買掛金が金貨102枚、銀貨5枚で売掛金が金貨70枚、銀貨3枚ですが間違いないかをご確認下さい。」


「間違い有りませんね。」


「ではこちらが金貨52枚、銀貨2枚になりますのでお納め下さい」


「間違いなく受領しました。」


「だいぶ軌道に乗ってきましたね、ペルセ様。そろそろ領都の本店の方への進出もご検討頂ければと思うのですがいかがでしょうか?」


「その件ですが現在準備を進めております。拠点の選定は済みましたので、これから拠点の建設準備になりますが距離が有るため時間がかかるかと。領都とハロルゼの両方に納品出来る場所になりますのでこちらに新たな物も供給出来るかと。」


「そうですか。楽しみですね!本店の方にも連絡を入れておきますが日数的にはどれぐらいでしょうか?」


「15日から20日を目指しておりますが調査も済んでおりませんし、本格的な稼働はその倍はみておいて頂きたいと思います。進捗状況によっては早められる事も出来るかと思いますが。」


「承知しました。期待しております。当方へのご要望はございますか?ご協力は惜しみませんので。」


本当に手厚い協力だから、囲い込みに必死なんだろう。ハロルゼに居ないから今は無いがいずれ接触してくる商会もあろう。探ってきてるとこもあるぐらいだから…


「魔車の用意と優秀な奴隷をまずはお願いしたい。奴隷は魔石加工や薬学、大工や皮職人など技術者がいないので確保して下さい。それと武器制作の為にドワーフの工房の方もよろしくお願いします。」


「畏まりました。技術を持った奴隷の確保は難しいですが何とかいたします。よろしければ食事でもどうですか?少々お耳に入れたいこともありまして」


昼食は飲食店の多い通りにあるカフェレストランで食べる事にした。通りでエルフの少女が美しいカンツォーネのような歌を歌っていたからだ。通りにあるテラス席にすわり、メニューを見ながら少女の歌を聴いているとなんともリラックスできる。

おまかせした料理を食べながら戦況や領主肝いりの開拓地、それと俺に興味を示している奴らの話を聞かせてもらった。何とも面倒な事にこの町の裏の住人も関わっているようだ。


食事をしていると急に歌がやんだ、どうしたかと思い視線を少女へ向けると


「オイオイ、誰に断ってこの場所で商売してんだお前は?勝手に商売されると困んだよな。一緒に来てもらおうか。」


なんとも典型的な、グズどもだ。人が楽しんでんのに邪魔しやがって。


「先ほどお話した裏の住人です。厄介な連中ですから、ペルセ様もお気をつけ下さい。」


「そうか、分かった。」


口のまわりをナプキンで拭いて、席を立つ。


「どちらに?」


「…」


喧嘩を売られたら買う性分でね。売られなくても買いにも行くけどね…


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