エピローグ
〜エピローグ〜
学校の廊下を僕は歩いていた。その時、僕の心を揺さぶることが起こったんだ。
ドスン!!
「イタァー、あ、ごめんなさい。」
僕の目の前には長い髪の女の子がいた。その子はニコッとこっちを見たあと廊下を走っていった。名前も知らない子だったけどなんとなく恥ずかしい気分になった。
その日の授業後、いつものように所属している合唱部に向かった。僕の通っている合唱部は大きな大会に出るような部活でもなく、部員18人という小さな部活動だ。
だから、文化祭でミニコンサートを開いたり近くの施設を訪問して演奏を聞いてもらったりしている。小規模ながら活動はちゃんとしているまともな部活である。
僕か活動場所である音楽室に向かうと見知らぬ女子生徒が扉の前に立っていたので声をかけてみた。
「こんにちは」
するとその女子生徒はくるりと振り向いて、
「こんにちは!合唱部に入りたいと思っているんですけど今からでも入れ……あっ」
彼女は突然話を止めた。僕にも心当たりがあった。
「もしかして今日廊下で」
僕かそう言いかけると、
「ああああごめんなさい。あの時急いでて職員室に呼び出されていて……」
彼女は頬を真っ赤にして言った。
「いいよいいよ。僕、真田です。よろしくね。それより合唱部に入りたいんだよね?もうすぐ部長が来るから待ってて。すぐ来ると思うから」
「あっ……ハイッ」
なんだか変わった子が入部してきた。