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ショートストーリー  猥談と間違えた

作者: 夢前孝行

       猥談と間違えた


昭和おやじや昭和かーさんのパソコンの知らなさにはあきれる。

私たちは詩の同人誌をやっているが六十代以上が十人で五十代が二人ほどだ。

でもパソコンを知っているのは四人ぐらい。

パソコンを知っていてもメールをするのがせいぜいで、そのメールが出来る人も添付ファイルをつけるのもやっとという具合だ。

手書きの原稿を送ってくる人も四人ほどいる。

十二、三人いるのだが悲しいかなみんな昭和男で昭和女だ。

手書きで原稿を書いている人など全くパソコンを覚える気もないらしい。

そりゃ六十代後半になってまで今更パソコンを覚えなくてもどうってことないと思っているのだろう。

中には原稿をファックスで送ってくる人には閉口する。

送る方は簡単で良いが受けとる方は大変だ。

ファックスの受信方法を余りよく知らないので受けとると印刷するのにいつも二度ほど失敗してしまう。


そんなある日いつもの詩誌の合評会があった帰りの電車の中での会話が気になった。

若いカップルの二人がこそこそと小さな声で話している。

二人はモバイルパソコンを男の膝の上に置いてひそひそ話をしている。

よく耳を澄まして聴いてみると、

「ちかんする時って、せいきひょうげんを知らないとダメだよね」

うら若い男女の会話にしてはかなりキビシイ表現で話している。

これじゃ小声にならざる得ない。



だがよく聞いていると実はパソコンの操作方法について議論していたのだ。

先ほどの会話も、

「置換する時って、正規表現を知らないとダメだよね」

と言っていたのに気付いた。


このように昭和男って最近の若者にはついて行けないところが多々ある。

「最近の若い奴らは」

と苦言を言う前に自分たちも若いとき人生の先輩から「最近の若い奴らは」と苦言を言われていたことを思い出して欲しい。

若い人には若い未来を切り拓いていって欲しい。

昭和男の苦言など気にもせず新しい世界を作って欲しい。


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