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時間は俺を中心に流れる

正直てきとーに物事を進めている。てか能力とか未だに信じてない。チェイサー?なにそれ?

この中世の騎士がレイピアで切ったものは二つに分けることが出来るのは理解できた。俺から

出てきた謎の女…感覚が繋がってるようでアウトローが見た景色も頭に浮かぶ。音も俺が聞こえた音ともうひとつ音が聞こえる…


「これでまずはあのくそ女と戦えるな!お前は体内に磁力を流し込まないと何も出来ないんだろ!ご丁寧にべらべらしゃべりやがって!!」


アウトローがチェイサーの能力をコピーしたのか?力の一部がながしこまれたとか適当なこと言っちゃったな…真相なんてわかんないけどこの分ける能力なら奴のメタマグを無効果出来るつまり戦える!


「暗殺者ってのはね、最後まで自分の刃を持ってるものなのよ!!」


来るか!?俺が思ってたことは反射的にアウトローに繋がり自動で動く。意志は無いようで手を動かす感覚に似ている。


「正体が知られた暗殺者の末路を…」


懐に手を伸ばす!?


「変な動きをするな!」


「お前らを巻き込んで自爆してやる!」


出したのは手榴弾!しかも安全ピンは抜かれている!


「1人1殺!まとめてくたばれ!!」


アウトローを走らせる、素早さは人間より遥かに速いのだがいきなり見えない壁に当たったように立ち止まる!


「なんだ?アウトロー!走れ!」


「自分の能力の有効射程範囲もわからないのかマヌケが!爆散しろ!」


「早く逃げなさい!チェイサーで爆風を分けてもどれくらいの被害になるかわからない!」


「いや!そんなこと言ってもよー!アウトローの戻しかたなんてわからねぇよ!」


今アウトローは女の手前でいる。逃げたくてもアウトローを置いてなんて逃げれない!折角皆にも自慢できそうな俺の特技が見つかったんだぞ!俺だけの特別…


「なら走って!あの女をぶっ飛ばして手榴弾を奪って!それを遠くに投げるの!貴方のアウトローは私のチェイサーよりパワーがある!出来るわ!!」


俺が女に向かって走るとアウトローも同じように走れた。その射程範囲ってのは俺が目標に近づけば問題ないのか!どうやら射程範囲は俺の周り半径7メートル以内のようだ、そこなら自由に動き回れるってことなのかな?


「それでも遅いッ?グハァッ?」


女が振りかぶってもう間に合わない!?と覚悟したときアウトロー突然女の目の前に出現したのだ!


「ウラァァ!!」


大きく振りかぶって投げようとしていたがいきなりアウトローが現れて女の顔面にストレートパンチをかましやがった!


「うげぇ…」


深く入ってたな…だって殴った瞬間顔がへこんでたもん…女だと思ってたらとんでもないパワーだな…あれが俺の能力なのか…何故だろう

?非日常なのに深く納得してる自分がいる。女はそのまま白目で吹っ飛んでいった。多分気絶しているだろう。あ!手榴弾は!


パシッ…


「ぎゃーっ!アウトロー!お前!」


宙を舞っていた手榴弾をアウトローが右手で握り潰す!


ズドンッ!


「ぐきゃー!」


「キャー!」


握った瞬間爆発が広がり何故か俺の右手がひび割れていく!アウトローが握ってたからか!?アウトローが受けた傷は本人にもダメージがいくのか!?


体が吹っ飛ぶ覚悟をしたが右手の亀裂は手首を少し過ぎたところで止まっている…アウトローを見れば信じられない光景が見えた…


「と、止まっている…爆発が…」


炎はアウトローの手首周辺しか広がっておらず完全に停止している。


「え?時間が止まっている?」


周りも止まっている…誰もピクリとも動けないでいた。チェイサーもその能力者の女の人も。

俺に駆け寄ろうとした体勢で停止している。時が止まっている!!俺だけは動けている。アウトローは握ったまま固まっている。


「お、おいアウトロー?」


「どうしますかマスター?」


ビクッ!


しゃ、喋ったー!?てか喋れるのかお前!自我がちゃんとあるのか!?


「マスターの命令は手榴弾を被害の無い上空に投げることですが私が掴んだ瞬間に破裂しました。これでは投げることが不可能です。握ったことによりマスターに被害が出ました。それを

食い止めるため時間を停止しています。どうしますか?」


へ?何が?さっぱりわからん。


「このままだと爆発の爆風、および破片でマスターの死亡は確実です。時間を再生しますか?

それともこのまま停止されますか?私は新たな命令を待ちます」


そう言ってピクリとも動かずに会話を続ける。


「時間停止がお前の能力なのか?」


「これはロウ・アバイディング・チェイサーの能力の分ける能力です」


「お前の能力じゃないのか?」


何を分けて時間が止まるの?


「はいマスター、これは世界中自分達以外から「時間」を分けて分けた時間分を自分達が過ごすことが出来るのです。これを調整すれば自分達以外の時間の速度を分けて奪い、自分達だけが動ける世界にすることが出来ます」


「チェイサーはこの力を使えないのか?」


「チェイサーに自我はありません。本体が能力を使えば使えるはずですが使い方を知らないのでしょう。時間を止める発想が必要ですから」


んで?アウトローの能力は?


「私の能力ですか?それは時間回帰能力です」


何ですか?それは?


「私が手で触れた物体、生物を元通りに直す復元能力です。そしてマスターが私に触れれば時すらも戻すことが出来ます」


「それがお前の能力?スゲー!!メッチャ使える能力じゃんか!」


地味に質素に慎んで過ごしてきたこの年月…やっと俺も花開く時がきたか…


「命令をください、マスター」


「まずその危険な手榴弾を元に戻せ!」


「了解しました」


すると破片が集まってきて手榴弾の形になる。

最後に地面に落ちていた安全ピンも戻り、これで爆発はしないだろう。


「ほんの少しの破片でも残っていれば引き寄せられますので、全体の修復は可能です」


凄く便利、これで何か壊しちゃってもすぐ元通りに直せちゃうのね♪フハハハハ♪


「そうだ、もう時間を戻してくれ。皆に時間を帰してやって」


「了解しました」


そして時は動き出す…


「間に合わなって…あれ?」


「バッチリ解決っすよ、貴女の怪我も治しときましたから。あの女どうします?ほっとく訳にもいかないですから」


「えっ?手榴弾は?」


「この通り、爆発してないっすよ」


そういって手榴弾を手渡す。


「なるほどね…それが貴方のアウトローの能力って訳ね…」


どうも能力者って理解が早いのね…そう言えば俺がアウトローの名前を決めた時勝手に俺がアウトローって喋ってたけど、やっぱり自我があったんだな…こいつ…

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