胃薬がお友達――介護現場を揺るがす「ヤバい職員」たちの品評会 2026
2026年、私の胃壁を削り続けてくれた「ヤバい職員」たちを、このあたりで一度ピックアップして供養しておきたい。
今回は、私のシフトと平穏を粉砕していった精鋭たちを紹介しよう。
その1:連休クラッシャー・夜勤専従A
月に一度、まとまった連休がもらえるはずの我が職場。しかし、このA職員の登場によって私のカレンダーは暗転した。
とにかく、「パンダがいなくなったから」などよくわからない理由で夜勤を突発休みする。
その結果、私の貴重な連休は儚くも夜勤へと変貌し、ひどい時には「悪夢の連続10連勤務」や、終わりのないシフト調整地獄が幕を開ける。
しかもこのA、自己の「お気持ち」を表明するのが大好きな確信犯。
何か気に入らないことがあると、即座に上層部へ直電してお気持ちを爆発させる。
挙げ句の果てに「辞める」と言うので上長の指示を受け規定に従いこちらが退職書類を渡したところ、「嫌がらせです! あの人が渡した書類なんか使えません!」と、まさかの書類チェンジを要求。
最後まで周囲を綺麗に引っ掻き回して去っていった。
その2:災厄の上位互換・派遣B
Aが去り、我が戦場に新たに補充された夜勤専従の派遣B。
キャリアも長く、面談での考えもしっかりしている。
「今度こそ当たりか」と胸をなでおろしたのも束の間、彼女はAの「上位互換」だった。
初回の夜勤指導中、彼女は自分語りを始めたのだが、聞けば聞くほど脳裏にAの顔がフラッシュバックする。
嫌な予感は見事に的中した。2回目の勤務にして、いきなり当日欠勤。
そのまま「もう私には無理です」とフェードアウトを決めてくれた。
問題は、彼女がすでに7枠もの夜勤を抱えていたことだ。
その穴がドミノ倒しのように我々にのしかかる。全員でシェアしてシフトを組み替えたものの、私の月間休日のマイナス幅はえげつないことになった。
もはや「シフト破壊テロ」と呼ぶほかない。
ちなみにこの時7連勤となったがうち6回が夜勤と明けの組み合わせだったので終盤は命の危険を感じた。
その3:鳥頭の50代・残業命令忘却C
その日、私は会議のためにフロアを離れなければならなかった。
そのため、事前にCに対して「残業してフロアの見守りをお願いします」と要請した。
Cは頼もしく了承。私は安心して会議に向かった。
――数時間後。会議を終えてフロアに戻ると、そこにCの姿はなかった。
確認すると、なんと普通に定時で退勤している。
驚いたことに、後から聞いた話では「なんで今日、あの人(私)はフロアに来ないの?」と周囲に文句まで垂れ流していたらしい。
そりゃあもう、私は満面の笑みでCに電話を入れた。
判明したのは、残業の約束を綺麗さっぱり忘れていたという事実。
それだけならまだしも、Cはこう言い放った。
「当日にもう一回言ってくれてもよかったんじゃないですか?」
……いや、子供じゃないんだから。ちなみに彼は50代である。
その4:火に油のスキマバイト
最近は介護業界にもスキマバイトアプリの波が押し寄せ、実に多様な人材がやってくるようになった。
こればかりは本当に一長一短だと思う。
時には「これほどの実力者がなぜここに!?」と拝みたくなるような神人材が現れる一方で、「嘘だろ……」と天を仰ぐような地雷人材が送り込まれてくることもあるのだから。
スキマバイトアプリ経由でやってきた、あるスタッフの話。
連携ミスが原因で、ある利用者を怒らせてしまうトラブルが発生した。
非はこちら側にある。
ところがこのバイト、あろうことか「ニヤニヤと笑いながら」謝罪したのだ。
火に油とはこのこと。利用者の怒りは一気に最高潮へ達した。
「責任者を呼べ!」の怒号とともに召喚されたのは、もちろん私だ。
とんだ巻き込まれ事故である。
その利用者は一筋縄ではいかない粘着質なタイプだったため、その後の収拾には血の滲むような労力を要した(こちらに非があるのがまた辛いところだ)。
一応そのバイト本人に言い分を聞いてみたところ、悪びれもせずこう言った。
「いや、私が普段いる施設だとこういうやり方だし、べつに自分悪くないんで」
その後も、彼女は個人的なマイルールで勝手にオペレーションを変更し(それを聞いたスタッフも問題だが)、現場を大混乱に陥れていった。
おかげさまで最近私のベストフレンドは市販の胃薬である。
いかがだっただろうか。久々の「ヤバい職員紹介」を受け止めきれず、私の胃壁は今日も薄くなっている。




