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探偵しょうがないじゃない  作者: 三重野 創


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8/10

僕を楽しませるものは不予定調和の毎日

「それにしても毎日いろんなことが起こりますね」

 ちょっと前までは穏やかすぎる日々に焦っていたニカル。


「ああ。娯楽が限定されていた時代とは雲泥の差だな」

 なぜ急変したかの原因は、分かっている。


「退屈だったからって禁断のノートを使った主人公もいましたが、それとはまた違ったケースのようにお見受けします」

 俺が事情を知っていることを察するニカル。


「お前も知っているだろう。藤原メシヤ界隈がホットスポットなんだよ」

 中部経済新聞を拾い読み終えると、テーブルにサッと置いた。


「通常の方法では彼個人の存在を知ることは出来ませんね。最近ようやくプロテクトが薄らいできましたが」

 ニカルもメシヤが書く個人ブログの読者である。


「俺も白馬も探偵なんて言ってるが、究極の目的はメシヤなんだよ」

 本当の危険人物は、まったく人畜無害な風貌をしている。


「まあ、彼はデンジャーですよね。色んな意味で」

 そう言いつつもご機嫌なニカル。


「お前もロンドンで燃え尽き症候群になったんだろ? こっちに帰ってきて正解だぜ」

 この国は才能の無駄遣いが多すぎる。


「わたしもメシヤ少年の噂を聞きつけまして、彼個人に科学的な関心を持ちました」

 おそろく分析不能だろう。


「いま世界は大混乱中だが、安定の時でも不安定の時でも気の持ちようだぜ」

 困難に見舞われると、人は輝く。


「わたし、大好きなRPGをやってた時に、ズルして攻略本を見たことがあるんです。そしたら楽々クリアできたんですけど、最初の頃の楽しさが吹っ飛んでしまって」

 すべてのことにあてはまる。


「AIを使って生活を楽にだとか、人工的施術で美貌を得たりだとか、その是非をめぐって方々で議論になってるよな」


「その内に分かる。ちゃんと釣り合いが取れるようになってるんだよ」










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