表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/25

第001話 プロローグ


 そこは広い空間。


 年季のある石壁。


 一定間隔に左右側面に縦列に並ぶ巨大な石柱。


 その石柱には照明代わりの松明。


 中央には赤絨毯。


 ここは玉座の間。


 赤絨毯の先には数段高くに玉座があり、青年が座っていた。


 青年は微動だにせず眼を閉じている。


 まるで眠っているかのようだ。


「来たか」


 青年は呟くと眼を開いた。


 すると玉座の間に近づいてくる足音。


「報告しますっ! 我が軍の防衛網は突破され、間もなく勇者とその仲間達が乗り込んで来ます」


「そうか。勇者は我が迎え撃つ。その他の者は、我が眷属に対処させよっ!」


 青年は一呼吸おき「我が眷属には本気を出してよいと伝えよ」と言い足す。


「はっ!」


 返事をした伝令は一礼して下がる。


 青年は伝令が去ると、玉座から立ち上がり玉座の真後ろにある扉に向かって歩きだす。


 青年は扉の前に立つとブツブツと呟き始める。


 青年の呟きにあわせて開く扉。


 青年が扉の中へ入ると、中には少女が存在した。


 少女は嬉しそうに青年を見つめる。


 だが青年は少女を横目に奥に進む。


 奥には巨大な水晶が飾られている。


 青年はそれを見上げると微笑み、告げる。


「もう少しだ。……行ってくる」


 そう告げると青年は踵をかえした。


 勇者を迎えるために。


 通り過ぎる青年を少女は悲しそうな顔で見送った……。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ