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幼馴染にご褒美

 ゴールデンウィークも土日で終わりだ。金曜日は一日だけ学校に行った。

 土曜日は一人でハルヒルの試走に出かけた。ハルヒルは激坂があって、いつも苦戦しているので、スプロケットを11-28Tから32Tに変更してみた。32の一枚下とギヤの歯数が飛んでいるので、32を使うとタイミングがズレでしまうけど、少し楽になって、タイムも良かった。この感じならもしかして50分を切れるかもしれない。

 下りは伊香保温泉の方に下った。また、谷川岳が見てるかと期待したが、曇っていて見えなかったのは、残念だった。天候が悪くなってきて、家に着く頃には、雨がポツポツと降ってきた。

 家には誰もいなかった。ゆかりはどこに行っているのか、気になっていると、スマホに連絡が入った。「凛先輩と赤城山に登った帰りに雨に降られたので、先輩のアパートで雨宿りです」とのことだった。返事は「了解」と簡単に返したが、凛に「妹をよろしく」とメッセージを送った。

 しばらくして、凛から「ゆかりさんとお風呂で温まりましたから、大丈夫ですわ」と返事がきた。少し羨ましいと思っていたら、「凛先輩とお風呂、いいでしょ。夕方には雨が止むみたいだから、私がいなくて淋しいだろうけど待っててね」とメッセージがきた。

確かに羨ましい、俺も御一緒したいところだけど、家の風呂では狭いかな、温泉なら、んっ?そう言えば唯の家の風呂は広めだから三人でも入れそうだ。でも、唯の家だと凛ではなくて、唯とか?

いけないとは思ったが、想像してしまった。少し前はだらしない感じだったが少ししまってきた唯、ゆかりや凛はスリムだけど、唯のようにぽっちゃりも悪くない、あんまり痩せるともったいないかもしれない。でも、俺の好み的にはもう少しかな?

 

 夕方、雨が上がって、ゆかりが帰ってきた。

「にいちゃん、雨降られちゃったよ。サドルの間からの跳ね水でグチョグチョになっちゃったよ。先輩のアパートでお風呂に入ったけど、ウェアが生乾きで気持ち悪い!また、お風呂に入るから、一緒に入ろ」


 湯船に浸かっていると体を洗い終わったゆかりも湯船に入ってきた。

「さっきはにいちゃんの彼女とお風呂、今はこうして、にいちゃんとお風呂、なんか不思議な感じ。そう言えば、先輩、キレイだったよ」

「まあ確かに、でも、おまえも背は低いけどなかなかだぞ」

「ありがとう。でも、お風呂ではエッチな目で見て欲しくないな」

「やっぱり、恥ずかしいか?」

「当たり前でしょ、結構、ドキドキなんだよ。でも、一緒がいいし、にいちゃんもカッコイイし…」

「なんか、照れてる?」

「にいちゃんのバカ」

ゆかりはくるり背を向けた。可愛いかったので後ろからギュッとした。

「それにしても、凛と二人でトレーニングが、仲のよくなったな」

「うん、最初はまた、にいちゃんを傷つけるんじゃないか、心配したけど、大体、悪いのはエッチなにいちゃんだし」

「まあ、後悔してるよ。でも、男子はたまに欲望に勝てなくなる時もあるだよ」

「そんな感じなのかなあ?だけど、時々、にいちゃんはエッチだけど、よく我慢してると思うよ」

「まあ、おまえとは一緒にいる時間が長いから、どこまでも進んでしまいそうだから、一線は超えないようにしないとな」

「ありがとう。ちゃんと考えてくれて、あっ、明日は唯ちゃんにキスするんだよ」

「でも、いいのかな?」

「だって、私はにいちゃんとキスしているんだから、唯ちゃんにもしてあげて、唯ちゃんも楽しみにしているよ。それに先輩の許可もあるし」

「まあ、明日、唯が望むなら」

「お願いね」


そして、日曜日、いつものように、唯のトレーニングだ。前回と同じく、姫百合駐車場まで登った。ただ、休憩は無しで一気に登って駐車場で休憩する。

「なんか、すごいな、ゴールデンウィーク中に4回もここまで登ったな」

「ええ、私もびっくりです」

「タイムもよくなってるし、頑張り過ぎなんじゃない?大丈夫?」

「うふふ、それが不思議なんですけど、登るたびに楽しくなって」

「そうか、やっぱり坂バカに目覚めてたとか?」

「坂バカですか?」

「ああ、自転車乗りのタイプには大きく分けて、サイクリングロードみたいな平坦が好きな人と俺のように坂が好きな人に分かれるそうなんだ。例えば、先生は坂が苦手だそうだ」

「でも、先生は坂も速いですよ」

「うん、全体的なレベルが高いから坂が苦手でも普通の人より全然速いんだ」

「やっぱり、先生は凄いのですね」

「ああ、俺の師匠だからな」

「美人でスタイルもいいですし」

「まあ、でも、唯も負けてないところがあるよ」

唯は俺の視線に気がついて、腕で胸を隠した。

「お兄さん⁈

「あっ、ごめん」

「いいんですけど、ここでは恥ずかしいです」

「ああ、で、ここまできたら、次はゴールまで頑張るか」

「はい、頑張ります」

「じゃあ、来週は早起きして、挑戦するか」


そして、いつものように唯の家にお邪魔する。途中、休憩を入れなかったし、タイムも良かったので先週よりも早い時間に到着した。俺が先にシャワー浴びて、唯がシャワーを浴びている。俺はリビングのソファーでくつろいでいた。浴室の方から俺を呼ぶ声がした。急いでいってみると唯が体重計の上にしゃがんでいた。

「お兄さん、見てください!60キロ切りました」

「えーと、唯ちゃん、服を着て!」

「あっ!ごめんなさい、お見苦しいものを見せてしまいました」

俺は慌てて浴室をでた。唯は恥ずかしくないのだろうか?まあ、天然なところもあるし、子供の頃、一緒にお風呂に入った事があったから、意識していないとか?にしてもしゃがんでいたの肝心なところは見えなかったのは、少し残念だった。まあ、妹で見慣れてはいるけど、唯はふくよかなので違った感じだ。

 少しして、ちゃんと服を着た唯がやって来た。でも、少し変だ。

「さっきは、痩せたのが嬉しくて、夢中で呼んでしまいました。でも、どうでした?」

「いやびっくりしたし、しゃがんでいたのでよく分からなかったよ」

「そうですか?」

「でも、頑張ったな、と言うか、頑張り過ぎかな、大丈夫か」

「ええ、元気いっぱいですよ。では、お昼の支度しますね。少し待っていてください」


トレーニングを初めて、二ヶ月を過ぎたし、ゴールデンウィークはかなり頑張っていたけど、二ヶ月で8キロ、月あたり4キロ痩せたとは、自転車に乗っただけではここまで痩せないだろう。きっと、食事も気をつけているのだろう。俺でも月三キロが最高だったし、それは痩せやすい夏だったし。

 

 少しして、食事の用意ができたので、唯とダイニングテーブルの席についた。

「今日は親子丼にしてみました」

「美味しそうだ。ちゃんとミツバも乗っているし、いただきます」

「いかがでしょうか」

「うん、上手いよ。この卵のトロトロとした半熟具合とか、鶏肉も柔らかくて、最高だよ」

「うふふ、ありがとうございます。」

「卵も鶏肉もタンパク質でトレーニング後には最適だと思うよ」

「お兄さんは、プロテインとか飲んでいるのですか?」

「いや、高いから飲んでないけど、ハードなトレーニング後はアミノ酸のサプリを飲むよ。それにしても美味いなあ」

「どうぞ、ゆっくり味わってくださいね」


 食事が終わって、唯は後片付けをしている。俺はソファーの方に移って、満腹で幸せな気分でくつろいだ。少しして、唯がお茶を持ってきて、俺の隣りに座った。

「今更、だけど、メガネは?」

「やっと聞いてくれましたね」

「いや、お風呂上がりから気がついていたけど」

「コンタクトにしてみたのですよ。変ですか?」

「いや、可愛いよ。もともと目が大きくて可愛いいのは、分かっていたけど、よく見えるようになったし」

「うふふ、嬉しいです」

あらためて、唯を見つめる。ちょっと顔が近くて恥ずかしいけど、唯は嬉しそうだ。

「そう言えば、チームで赤城を登って、焼き肉食べて、楽しかったですね」

「ああ、そう言えば、ゆかりが唯が勝ったから、ご褒美を上げろとうるさいんだけど」

「えーと、じゃあ、お願いします」

唯は顔を近づけて目を閉じたので、ほっぺにキスをした。

「ありがとうございます。お返ししますね」

唯はまた、顔を近づけて、俺の唇と唯の唇が触れた。

「えへへ、お兄さんにキスしちゃた」

俺は驚いて、返す言葉が見つからなかった。

「ごめんなさい。ダメでした?」

「いや、驚いたけど、唯はいいの?」

「だって、ゆかりちゃんがそうするとお兄さんが喜ぶって言ってましたよ」

「ゆかりが?」

「ええ、お兄さん、ゆかりちゃんと毎日しているんでしょう」

「うん、まあ」

「だから、私もいいでしょう」

「うーん、そうなのか?」

「ええ、そうですよ」

 何か納得しないけど、これは唯をゆかりと同じように接すると言うことなのか?と言う事は、やっぱり、これは兄と妹と同じ関係なんだろうか?でも、そう考えると一緒に風呂に入ったり、寝たりするのもいい事はなるのだろうか?ん?この間は一緒に昼寝したか。

「それにしても、唯は大胆だな」

「ええ、でも、ずっとお兄さんとしたかったんですよ。先週、してくれると思いましたけど」

「ああ、マッサージのとき?」

「そうですよ。本当はお兄さんからして欲しかったけど、ゆかりちゃんに聞いたら、お兄さんは自分からはしないって、聞いて、勇気を出したのですよ」

なんか、可愛いかったので抱き寄せて、キスをした。離れると唯は嬉し泣きをしていた。

「やっと、キスしてくれた。お兄さん、大好きです。抱っこしてくれますか?」

「ああ、俺も好きだよ、おいで」

俺は唯を抱きしめた。ふくよかな胸が目の前にあるので、たまらずそこに顔をうずめた。

「やっぱり、重いですか?」

「あと、少しで目標達成だね」

「頑張ります」

 数分間、至福の時間をすごしてた。そのあとは二人でアニメを見て過ごした。


 家帰ったら、早速、ゆかりがニタニタして、

「どうだった?」

「ああ、ちゃんとキスしたよ」

「よしよし、いい子、いい子」

ゆかりは俺の頭をなでた。

「なんだよう」

「へへ、つぎは私の番ね」





 



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