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ゴールデンウィーク2

土曜日、夜明けと同時に家を出て、赤城山に向かう。パワーメーターを付けて登るのは初めてだ。昨日のハルヒル試走はあまりサイコンを見る余裕がなかった。赤城は勾配の変化が少ないので、一定のペースで登りやすい。取り敢えずは220W前後で登る事にした。

 いつもは畜産試験場まではあまり上げないが、220wキープだと少し頑張らないとキープ出来なかった。とはいえ、心拍数は170を超えて無いので、まだ、余裕ががある。畜産試験場の通過タイムは16分台だった。

 そのままのペースで料金所跡は28分、森の声の看板で38分、姫百合駐車場が55分、なかなかいいペースだった。

 ただ九十九折り区間では変化があり、一定パワーを保ち難かった。

 そしてゴール地点のタイムは80分を切った。多分、自己記録を更新しただろ。体力的には若干の余裕があったのでもうすこし詰められそうだ。平均パワーは210Wだった。やはり後半、一定のパワーが維持できなかったようだ。家に帰ってからデータをチェックして、対策を考えよう。


 家に帰り、店の開店前に賄いを食べて家の手伝いをする。妹はお昼ごろに帰って来たようだ。二時少し前にお客さんが少なくなって来たので自宅に戻る事にした。店を出る時に母さんが。

「お客さんが来ているわよ。よろしくね。私たちは閉店までお店にいるから、ゆっくりしてもらってね」

と言って、意味ありげにウインクした。

 誰だろう。今日のチームメンバーは解散したようだったが。

 

 自宅のリビングに入るとソファーに私服の凛が一人で座っていた。俺に気づくと立ち上がり、俺の方を向いた。

「ごきげんよう。お邪魔してますわ」

「いらっしゃいませ、あれ?今日はサイクリングだったよな。着替えてきたのか?」

「ええ、一度、実家に帰って、着替えて来ましたの」

「それで、ゆかりは?」

「友達と遊んでくるそうです。わたくしとあなたのことを思って気を使ってくれたようですわ。驚きました?」

「ああ、ちょっと。とにかく、おもてなしするから、座って、俺はコーヒー飲むけど、凛は?」

「では、いただきますわ」


 それにしても、母さんは知っているみたいだし、ゆかりはどうゆうつもりなんだろう。俺はコーヒーを用意して、凛の隣りに座る。

「しかし、二日続けて家に来るとは思わなかったよ」

「ええ、でも、妹さんがせっかく仲直りできた二人が一緒にいる時間があまり無いというのが可哀想と言っていましたわ」

コーヒーを飲みながら、渋峠の計画と次の月曜日は渋峠に行く前日なので準備もあるので凛のアパートに行くのは無し、草津のリゾートマンションは確保したとのこと。そう言えば渋峠の件は母さんには、クラスメイトとサイクリングで行く予定だけど、もし遅くなったり、疲れて帰れそうで無い場合はクラスメイトのリゾートマンションに止まってくるかもと、正直に言ったら「そうね無理しないで泊まった方がいいわね。まあ、気をつけて行ってらっしゃい」とすんなり許可が降りた。

 しばらくして、凛が俺の部屋を見たいと言うので案内した。凛は部屋に入ると。

「あなたの部屋は久しぶりですわね、なんか自転車置き場見たいですわ」

「なんかそうなちゃって、ここはローラー練と寝るだけだよ」

「あら?あなた、枕が二つあるけど、なんか可愛い枕ですわね」

凛はベッドに座るとその枕を手に取って匂いを嗅いだ。

「ねえ、あなた?女の子みたいな匂いかわするのですけれど」

「ああ、最近はあまりないけど、小さい頃は一緒に寝ていた習慣で寂しかったり、夜中にトイレに二階から降りて来た時に戻るのが面倒くさかったりした時に潜りこんでくるんだ」

凛は優しく微笑んで。

「本当に仲良しなのね」

「そうかなぁ?いつも怒られてばっかりだけど」

「うふふ、それはお兄さんが大好きだからですわ」

 俺が凛の隣りに座ると凛は俺を見つめて、目を閉じた。俺はキスをした。

「少し触ってもいいか?」

「もちろんですわ、でも、今日は服の上まで」

そのあとしばらく俺のベッドで抱き合って、凛を家まで歩いて送ってきた。


 家に帰ると妹が帰っていた。

「どうだった。仲良くできた?」

「ありがとう」

「ご褒美に私も可愛いがってね」

今日も赤城山に登ってきた。主人公のように220Wキープしようと思ったけど20分パワーで210wだった。

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