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十一話 新学期

 新学期の当日、前日までにLINEで打ち合わせして、唯とゆかり、俺の三人で自転車で通学することになった。学校までは15kmぐらいあるので、自宅の近くで自転車で通学する人もいるが、電車バスの人が多い。俺も雨の日とか、たまに電車バスを使うことがあるがトレーニングを兼ねて、基本、自転車通学だ。そして、電車バスは乗り替えがあり、田舎なので本数が少なくて、時間的には変わらない。

 余談だが、地元では高校生の交通事故が全国トップクラスらしい、交通マナーとかもあるだろうけど、公共の交通機関が少ないからなのでは無いだろうか?

 待ち合わせ場所は、いつものサイクリングロードのスタート地点では少し戻ることになるので、ミッション系の学園近くにした。俺はゆかりと一緒に待ち合わせ場所に向かった。そこの土手には桜並木があって、子供の頃、唯とゆかりとよく遊びに来た場所だ。

 待ち合わせ場所には先に唯がきていた。唯の制服姿を見るのは二度目だ。挨拶をして、早速、走り始める。三人ともロードバイクではなく、ママチャリだ。

 ロードの方が速いけどスカートでは乗り辛いのと学校の駐輪場で傷を付けられるのが心配だと言う理由でそうなった。

 通学としては長いがトレーニングだと思えば大した距離では無い。女の子、二人の後ろを走る俺、知らない人なら軽く抜いてしまうけど、この二人を見守る責任もある気がするのでじっと耐える。まあ、楽しそうな二人を見ているのも悪い気はしない。

 予定通りに学校について、駐輪場に自転車を止めて、二人と別れた。俺は新学期のクラス分けの掲示板を確認し、教室に行くと黒板に座席表が書いてあった。俺はその表を見て驚いた。知り合いの名前が俺の近くにあったからだ。その席に向かうと窓側の一番後ろに結城が座っていて、その斜め前が俺の席だった。

「よう!高梨、偶然だな、よろしくな」

「おう、よろしく」

俺は自分の席に座り、周りを確認していると、結城が俺の脇にきて、小声で。

「なあ、見たかお前の後ろ席の名前」

「ああ、見たさ、なんか気が重い」

「なんでさ?まあ性格的には問題あるかもしれないけど、目の保養にはなるんじゃね」

 と、ザワザワしていた教室が急に静かになった。先生が来たのかな?と視線を前に向けると知り合いの女子が前からやってきた。その女子は俺に近づくと。

「高梨君、ごきげよう、貴方の後ろなのね、よろしくお願いしますわ」

と上から目線で挨拶してきた。

「よ、よう」

俺は動揺して答えてしまった。俺の脇からいた結城も目を丸くして驚いているようだった。

 俺の後ろに座ったのは、登坂 凛と言って、中学のとき部活が同じで知り合いになった。中学生のときはパッとしない地味なメガネ女子だったが、高校になってから、イメージチェンジしたようだ。メガネはコンタクト、髪の毛はロングで左右、一房ずつ黒いリボンで結んでいる。身長は唯と同じくらいで、胸は唯とゆかりの間くらいだろうか、スタイルは前は少し駄肉があった感だがスッキリしている。多分、誰から見てもとびきりの美少女である。ただし、気位が高く、無口で冷たい感じなので近づき難い、こんな感じだと、いじめられそうな感だが、彼女は地元で有力な一族の娘なのでそんなことをするやつはいない。いじめっ子も権力には弱いようだ。ただ、見かけの割には優しいところもあって、友達がいない訳では無いようだ。

 一年の時は、違うクラスだったがたまにすれ違って、目があうと「ぷぃっ」と無視されるので俺は嫌われているようだ。

 やがて、担任の先生がきて、連絡事項を伝えて、校長から新学期の挨拶あるので体育館に移動した。移動の途中、結城が。

「なあ、高梨、登坂とは知り合いなのか?」

「ああ、中学のとき同じ部活だったんだ」

「部活?何部だったんだ」

「うんと、情報処理部、まあパソコンで色々と」

「ふーん、あの登坂が?なんか似合わない感じだな、登坂なら花道部とか、音楽部でピアノとかが似合うと思うが」

 そうパソコンで美少女ゲームとか、動画配信で異世界アニメとかオタクの巣窟だった。

 体育館では校長とかのありがたいお言葉を頂戴して、立っていなければ寝てしまいそうだ。うとうとしかけたところで目が覚めた。

「…赤城山ヒルクライム大会は皆さんの知っての通り本校がスタート地点で毎回、大会の手伝いをしているが、今年は地元の高校でチームを作り、高校戦を行う事になった。チームは各校、五名まで登録でき、上位三名男女の合計タイムで争われる。また、上位三名以外も完走出来ればボーナスタイムが引かれる。それと女子が完走した場合はさらにボーナスが引かれる。参加者は参加費の免除、学校から活動費が少しだが援助される。本校はスタート地点なので是非参加したい。我こそはと思う生徒は今週中に担任に志願書を提出すること、参加者多数の場合は前回のタイムを参考に選抜する…」

なんだと!高い参加費が無料に!しかも、前大会のタイムは在校生では俺と結城の順のはずだ。体育館からの帰り、結城が。

「俺たちが出るしか無いな」

「参加費無料は大きいな、どうせなら上位を狙いたいけど、気になる事を言っていたな、男女三人のタイム、つまり、三人の内、一人か二人は女子でないといけない」

「なあ、高梨、心当たりはないか?」

 近藤先生ならバッチリだけど生徒じゃないし、唯とゆかりは完走出来るか分からないし。

教室に戻り、ホームルームが始まる。今日はこれで終わりだ。ホームルームの終わり先生が赤城山ヒルクライム大会のチーム戦について説明があった。チームの大会参加とトレーニングについて、学校はサポートするが公道での事故や怪我については、障害保険には入るが責任は負わない、交通違反等があれば失格、部活との掛け持ちは可など、そして最後に。

「参加希望者はいるか?いたら志願書を渡すから、手を挙げて」

俺は手を挙げ、斜め後ろを見ると、当然、結城も手を挙げていたが、結城は横を見て、目を丸くして驚いている。俺が振り返って後ろを確認すると、登坂も手を挙げている。俺が視線を向けるといつものように無視されたけど、これには周りも驚いて、少し教室内がざわついた。これを打ち消す様に先生が大きな声で。

「三人だけか?じゃあ、志願書を明日渡すから、必要事項記入して保護者の承諾もらって、今週中に提出すること、あと、他にも参加希望者がいるなら、声かけてくれ、以上でホームルーム終わり、日直!」

日直が号令をかける。

「起立、注目、礼、着席!」

 終了後、結城が登坂に向かって、手を差し出して。

「よろしくな、頑張ろうぜ!」

登坂は一瞬、戸惑い俺の方を見てから、結城と握手して。

「こちらこそ、よろしくお願いしますわ、えーと、結城君でしたかしら」

「はい、結城 数馬です」

カップル誕生?なんか美男美女でお似合いかもしれない、教室内で男女のため息が幾つも聞こえた。登坂は結城と握手した後、俺の方に向いて、手を差し出した。

「高梨君も選抜されたら一緒に頑張りましょう」

 手を差し出し出されたので、照れくさかったけど俺も握手した。登坂は少しだけ微笑んでいるようだ。俺に笑顔を向けてくれたのは何年ぶりだろう。俺のことを許してくれたのだろうか?俺はさっと握手して手を離すつもりだったが離そうとするとギュっと一瞬だけ握ってきた。

 仲直りの握手と思って良いのだろうか?とりあえず。

「また、一緒に頑張ろうな」


 こうして、新学期がスタートした。色々な事がありそうな予感がした。家に帰るとゆかりが。

「にいちゃん、にいちゃん、聞いた?赤城山ヒルクライムのチーム戦の話、わたし唯ちゃんと参加しようと思うけどうかなあ」

「おまえたち、始めたばっかりだろう?甘くないぞ」

「大丈夫、夏には登れるようになるから」

と自身ありそうに答えた。そう言えば登坂はどうなのだろう?中学のとき登坂の部屋に行ったとき、ロードバイクが飾ってあった。ロードバイクに乗っているのか?と聞くと某自転車レースアニメのファンで主人公のライバルが好きでそいつが乗っている自転車を買ったそうで、サイズは自分に合わせてあるがあまり乗ってないと言っていたのを思い出した。

 新キャラ登場、主人公との関係は?

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― 新着の感想 ―
[良い点] 甜蜜的精彩 [気になる点] 非常悠閒 [一言] 來自繁體中文的愛 雖然是機械翻譯但是我仍覺得優秀
2023/08/15 22:42 退会済み
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