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恋知らぬ恋のうち

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

大学受験生が解く読解問題よりも、訳分からん小説が出来ました。

作者も答えられません。問題にはせんで欲しい( ˙꒳˙ )

分からんから……。

久方振りに、友達をおいて、お世話になった方に会いに行った。付き添いとして、生真面目な彼も一緒に着いてきてくれた。しかし彼は鳥居の前まで来ると、すっと歩みを止めて、真っ直ぐに私を見た。

「此処からお前一人で」

「なんで……?」

「いいから」

そういうと、比喩でも何でもなく、私の背中を押して、鳥居の中へと追いやった。


鳥居を潜ると、黒髪短髪の青年がにっこりと笑って出迎えてくれた。スクールカースト、序列一位を保ってそうな爽やかさん。所作の一つ一つに至るまで、無駄が無くて洗練されていた。

思わずその場から駆け出す。石畳を蹴り上げて、目標地点に向かって直進する。そうして助走を付けたまま勢い良く抱き着いて、胸に顔を埋めた。

「お帰り、□□」

「只今……只今戻りました……」

彼はよろける事無く私の体を受け止めると、黙って髪を撫でる。逆立てる事もなく、ただ毛並みに沿って。そうすると、懐かしい気持ちが満ち溢れて、どうしようもなくなって、益々強くしがみついてしまう。

「向こうに着いてからは、どう? 上手くやれてる」

「へこたれる毎日です」

「そっか、そっか。今日は無理しない事だよ」

離れ難くて暫くしがみついていたが、心を鬼にして引き離す。顔を上げると、手の甲で可愛がる様に頬を撫でる。目には慈悲があった。慈悲以外、何もなかった。それだけが唯一の事実だった。

私はまた顔を埋めて、小さく啜り泣いた。疲れて……いたのかも知れない。いや、今この瞬間、疲れに気がついただけかも知れない。

「此処には暫くいるの?」

「いいえ、連れを待たせているので」

「そっか。じゃあもうお別れか」

「ええ、お別れです」

彼は優しく頭を撫でると、そっと肩に触れた。それからまた頭上から髪を撫でると、人の心を蕩かす笑みを浮かべる。

「さようなら、宙様。いいえ、また……またねの敬語です。またお会いしましょう」

背を向ける、その時に後髪を触れられた気がした。今の私の気持ちの様だった。


「お帰り」

「うぅ……う……」

鳥居を潜った後、堰が切れた様に泣いていた。その様に連れは大して驚いた様子もなく、ただ苦しげに見詰めていた。手で触れて来る真似はしなかった。あるのは立ち竦む青年の影のみ。

「なんで泣いてんの?」

「分かんない。全然、全然、分かんない!! でもなんか……人生最大級の失恋を経験した気分……うっ……うぅっ。ぐっ」

「帰るか」

「うん」

彼は帰るとき、一度も私の体に触れて来なかった。ただ隣を寄り添って、静かに時を共にしていた。



何で着いて行くと言ってしまったのか。こうなる事は分かりきった回答であったのに。俺は一体どうしたかったんだ? 慰めたかったのか? 傷心に漬け込みたかったのか? でも何方も出来やしてないじゃないか。

「疲れたね」

「お前は特にな」

「何で泣いたんだろうね。懐かしかったからかな」

「……恋でもしてたからだろ」

懐かしいダブルパンチを食らったが故にこうなった小説。

あと店先にあったドライフラワー達。

少しだけ茶色がかったあの子達が悪い。

傷心中の人間に、べた甘は特攻クラスですよ。

誰かを依存させるには、これが一番手っ取り早い。


※今の私がそうだから。悪用厳禁ですよ。


久方ぶりに会った神様の話。

簡単に言うなら主人公ちゃんの思いは届かない三角関係。

でも主人公ちゃん本人は全く気が付いていないという。


恋愛対象と見てはくれないと気がついたら、お連れさん、主人公ちゃんは泣く事に気がついてます。傷心するとも。

だから、それに漬け入りたくて一緒に同行したのだと思います。

先程も前述した通り、傷心中の人間は依存しやすい。

甘やかしてくれるなら、ぶっちゃけ誰でも良い。

まぁあざとい……。策士やんか。

……根がいい子だから、何も出来ませんでしたけど。

……触れる事さえ出来ませんでしたけど。

でも想い人が自分以外の想い人に甘えるのなんて見たくないから、きっと待ってたんだろな。


帰る時にふと後髪に触れられる、引かれる感じがしたが故に出来ました。

なんて言うか、離れ際に手櫛で梳かれる感じ。

それは特攻ですよ。特攻でしかないんですよ。

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