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第九話 可愛い願い事だったのか?
皆の綺麗な願いで栄えるという
伝説の土地、サカエ。
試しに汚い願いで、
その意思はどこかに隠れ
かいわいに妖魔が現れたという話。
その昔話をしたら桜並木に、
文が結ばれていたと言う。
代表が丁寧に開けてみると、
そこには、
「サカエルが善なら自由でありますように」の文字。
おそらくだがその文を結んだ日、
桜並木のある場所から、
残っていた妖魔の残留気配は消えた。
自由であってもいい存在っているんだ、と
切に思うようになった。
私の旅はまだまだこれからなんだ、と、
少し旅路に畏怖をした。
そしてサカエルに、
私の願い事は君にとって可愛いものだったのか
妙に、聞きたくなってしまった。
そんな時に、通りすがりの『のんのんばぁ』に、
「魔法の杖はあんたの身内に贈ればいい」と言われ、奇妙な気分だ。
甥っ子・・・?