第四話 花柳倶楽部にて
花柳倶楽部にて
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せっかく都会にいるし、
花柳倶楽部に立ち寄ることにした。
作り物かのような
なめらかな曲線を描く体形をした女人たちが、
服と呼べるか分からないきわどい姿で踊っている。
酒を飲みながらなんとなく楽しんでいたが、
花形の登場に息を呑んだ。
ホイップクリームしか、つけていない。
息を呑んだ拍子に数時間前から
歯の間にはさまっていたやつがとれたから、
そのお姉さんになんだかありがとう。
プニプニカクテル
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前回の記述に対し、翌日。
書くのをうっかり忘れていた。
昨晩いただいたのは、一杯900シューイーズのカクテル。
蛍光色をしていて、薄暗くしてあるカウンターで淡く光っていた。
カクテル『 月光 』。
甘い感じのそのカクテルの酒の肴は、
小ぶりな器に、ある程度のさくらんぼだ。
私はサカユという苗字で、サカユとは酒の由来と言う意味である。
もともと酒と関係する血筋ゆえ、新たなる酒を求めている。
『月光』を飲んでみて、小さな蛍光球体ゼリーを作ったら面白そうだと思った。
ゼリーについて、絶妙な大きさを今空想中。
やはり見栄えがするし、なかなか噛み応えのあるものがいいような気がする。
カクテルがいいな、と思う。
実家が酒屋を再び経営するかもしれないので、
これの出版を夢見て宣伝しておこう。
まぁ、酒屋再開経営が無理でも、誰かのためになるかもしれない。
とりあえず、記述しておこう。
食用蛍光について詳しくないのだが、数種類色があると娯楽感がだんぜん違う。
値段もそれほど変わらないと思うが、
算段ではカクテルだとして一杯800シューイーズはするだろう。
ここにきて、蛍光球体だけを買いに来る客を空想してしまった。
一個いくらなのか?
算段をつけていなくて買いに来たなら、100シューイーズだ。