第三十二話 ザーイフ城
パラリーがいる島の名前はどうやらザーイフで、
そこに建っている城が『ザーイフ城』。
近隣の者達からは、謎の花園と呼ばれている小さな島だ。
・・・多少の割愛をする。
■一般人を装った姫と食事。
肉厚な魚がうまかったが、私の生まれた里にはいない種類だと思う。
■本棚状になっている樹に置いてあった書籍を見つける。
少し昔、海賊の書いたものらしく、宝はドラゴンのたまごだと言っていた。
(昔、本棚の樹についてバイトをしたことがあるのを思い出した)
■姫に謁見し、パラリーの観察の許可をもらう。
■案内人は光花粉植物を鳥かごに入れて、ランプがわりにしていた。
パラリーとの遭遇と観察。
あまりにも集中しすぎてめまいを起こし、
持参のミーミルチョコレートドリンクを飲んだら、
アルコールで軽く酔った。
■パラリーについては城の書室にたくさん資料が残っていた。
私が研究する理由もないが、少なくとも見たことは記しておこう。
■姫はザーイフ島をひとつの国だと思い込まされている。
その秘密を守りたい、と言われた。
姫はもうすぐ寿命を迎える。
どこぞの金持ちの娘らしいが、王代理をしていることになっている。
外交だと言われ、売春をさせられていたらしい。
私がいきどおっていると言ったのは、この状況のことである。
■仮面をとった案内人は美形の少年で、その上司は美女エルフ。
姫が亡くなったあとは城をもらいうけるらしい。
ちなみに姫の父親は事故で姫より先に亡くなっているらしい。
■誘いを受けて、風呂に入った。
姫のよとぎをした。
だから「私」を王が派遣したのか、と思った。
姫は王のはからいで、私の出版した本を読んだらしい。
(だから「寿命が消える前に早く姫に会いに行け」と言われたのか)
■姫の寝室にこぶりなドラゴンがいた。
角同士で情報交流をはかってみて、
アメロテリースという名前のそのドラゴンが口で喋った。
海賊が置いて行ったドラゴンのたまごから孵化した存在らしい。
品種として可能なので、人語も習ったらしい。