※天霧茜の人物紹介
先に断っておくと、以下の人物紹介は私ではなく、知り合いのライターさんが茜推しでわざわざ書いてくれたそうです。のっける場所なくてここに投入しました。許可は得てます、ご了承ください。
それと派手なネタバレのみ削りはしましたが一応雰囲気ネタバレ注意です。
※このライターさんにだけ先の展開を見せているため。
天霧 茜
本作のヒロイン。国家機密指定の特級異能者『02』。身長163cm(ハイヒール込みで170と本人は豪語している)。9月16日生まれの自称21歳(本人ですらその年齢だと思い込んでいるが実際は不明)。血液型はO型で、星座は乙女座。ルビーのような紅い瞳に、麗しい黒髪ロング。八雲莉珠は彼女の容姿を「さらさらな髪に透き通るような肌。長いまつ毛に鋭い目付き。端正な顔立ちに凛とした猫顔。モデル顔負けのスタイル。他を寄せ付けることのない圧倒的な美貌」と評している。
過去に統也から貰った折り畳み傘を、手持ちに自作のストラップを付けるほどずっと愛用している。
青の境界が展開される以前から東京に住んでいた非起源因子体=アウターであり、かつ貴種とされている雷電の純血を、遺伝子操作によって受け継いだ名家である霧神家の才媛。某東京の大学の理科一類に合格する成績優秀、頭脳明晰。
異能力・術式制御・魔力コントロール・演算処理能力など、その才能は抜きん出たもので、弱冠15歳にしてオリジン軍の特務官・少佐に登り詰めた実績を持ち、その四年後、任務中の独断行動などによって降格処分を受け、補佐指揮官=コンダクターの職務に当たることになる。コードネームは「K」。
入隊当初、予定よりも高い軍階級を得たが、仲間がついていけないような独断専行やギアになった男性を苛烈な戦場に駆り出し再起不能にさせたりと、わざと評価を落とし、中尉にまで降格を果たす。
その独裁風、冷血な指揮を下す姿と、軍帽に付す称号花から「白花女王」と呼ばれるようになる。
諜報潜入官=アドバンサーのツガイ(=特別前進任務を遂行するためのカップリング)として名瀬統也の担当となった事で、彼と(チューニレイダーによる同調通信越しで)再会する。
性格と言動
大概無機質だが、身内には思いやり深いというアンチノミーな性格をしている。統也以外には冷徹な態度を見せることが多いクールな性格ゆえに、周囲からは冷淡な赤鬼と蔑まれることも間々あるが、本人はさほど気にしていない。
独立心が強く、他人に頼らず自分の力で解決しようとするタイプで、また哲学的な思索思想を持ち、人生や存在について深く考える癖がある。癖で言うと、苛立った際に必ずと言っていいほど親指の爪を噛んでいる。一方で物事や課題に対しては、非常に理知的で感情を表に出さず、合理的な判断を下す。過酷な状況下でも筋の通る考えや論理的思考を通すため、機械やAIに近いとほかから批判されるほど。また、戦闘の際は自身を省エネ主義と謳っており、めんどくさがり屋な一面もある。統也に対してはデレたり、「服従したい」「負けたい」「支配されたい」など少々意味不明な過激な発言もするほど心を預けており、8年間想いを寄せている事からも一途さが目立つ。
趣味嗜好
ものづくり・読書・甘い食べ物・観葉植物(花)などが好きで、統也に貰った折り畳み傘用に赤花のストラップを自作していることからも手先の器用さが窺える。読書は統也が嗜むのを見て真似しただけであり、甘い食べ物を好むのは異能演算処理のため脳を酷使し糖分を消費するから。また、最新のスマートフォンや低反発の布団に興味を示したり、遊園地でテンションが上がるなど、意外と好奇心旺盛でもある。その前向きな探求心は夜の営みにおいても例外ではなく、統也に少々マニアックなプレイを強要されても難なく楽しんでいる。
得意不得意
「レシピと材料さえあれば何でも作れる」と言い切り、フレンチレストランでアルデンテのパスタが出てイタリアンだと口にするほど食に精通しているなど料理が得意。統也に買ってもらったスマートフォンの扱いに当初苦戦したが(境界内に持ち込むわけにはいかないため、統也のもとにやって来たときには携帯電話の類いを持っていなかった)、すぐに慣れて統也よりも使いこなせていることや、チューニレイダーの機能の一部を利用して索敵に活かせていることから機械を扱うのは得意。また、パソコンの操作に関しては他の追随を許さないほどの高スキルを持っており、通常のパソコン数台で人工衛星をハッキングできる腕前。
しかし人間関係や感情面においては不器用な所もあり、自分の意思と言動が噛み合わないことや、他人の考えを理解できず悩むことも間々ある。また、寝付きが非常に良い一方でかなり寝相が悪いが、本人はそれを認めようとしない。
運動神経は良く体力もあり、レイピアを扱えるほか格闘技も得意で、実力的には白夜雹理と同等か少し下と思われる。
秘められた謎
過去に関しては謎めいて描写されていた。当初統也の発言のうち雷電一族に関する内容にだけ過剰に反応したり、伏見旬に育てられたといった意味不明な発言も多かった。また、自身のことを「贋者」と語り、卑下するような描写もある。
統也のもとに初めて姿を晒した際は、凛と見間違われるほどの瓜二つであると描写され、読者を驚かせた。それもただ似通っているというだけでなく、浄眼をもってしても同一人物だと断定されるレベルで、統也に「オレの浄眼に映る全ての情報は"お前が雷電凛である"とそう告げ口している」「肉体設計、遺伝情報……異能領域、魔力回路……全てだ。全てがそれを肯定している」と言わしめるほど。
茜の正体
その正体は、雷電凛をオリジナルの遺伝子基底とする複製体として生み出されたクローンの1人であり、かつては天才科学者・柳沢邦光を擁するオリジン社中国支部研究所の最新鋭チーム「EARTH」にて「ORIGIN計画」という陰謀のために作られた存在。ORIGIN計画の目的・詳細は不明だが、邦光は『起源』を人工的に作り出すという背信的な研究を独断で行っていた。そのデータ収集として犠牲となったのが雷電凛のクローン1024人であり、うち成功者はたったの3人(失敗したほかの1021人は殺処分された)。その3人に鬼の核が無事定着すると不思議なことに霧神家と同等の純血を秘めることが分かったが、のちに、生後2歳だったほかの2人も鬼の本能に負け殺処分を受ける。その最後の生き残りこそが茜その人で、「神鳴=雷」のオリジナーコアと「起源宝石=ルビー」を植え付けられ、結果的に『起源』を覚醒させる。このときの彼女はコード番号(K:0916‐8900021)でしか呼ばれず、とても人間として扱われているとは言えなかった。
しかし邦光曰く、どうやらこの茜は天性の才能を持ち、ラムダ粒子(蒼い電荷)ではなくデルタ粒子(紅い電荷)の機構を持つマギオンを有していて、特別なクローンだったらしい。本来、雷電凛の遺伝子を有する以上これは矛盾する。原因は不明だが、作中にてディアナを乗っ取ったカオスが「武御雷のアークユーザーか……いや、権能のデータファイル半分で月詠と言ったところか。ならば地球に天照のアークユーザーがいるな」と意味深な発言をしている。
術式と能力
反電子(陽電子)により構築される紅い電気を操作する『天照』という異能術式を持つ。その性質は平時では「発散」。虚数域ではVAI理論を応用し「虚数電荷『δ』」へと拡張される。
特筆すべきは彼女の奥義「雷電乖離」。彼女と物理的距離を狭めた時点で、対象の電荷符号を自動で自身と同等に仮想置換することで、強化した静電気力(クーロンの法則における斥力)により対象を強く弾き飛ばす。「複素術式」としてオートマ化され、彼女の意思や反応に関係なく危険物を弾くことが可能。
超高層紅色型雷放電を地上で引き起こして、爆心地点から全方位にプラズマ放射する特級異能攻撃「反電子雷爆」や、それをアンカーという不可視の電場結界で通り道を作り、指向性を持たせた「陽電子加速砲」なども手札として存在。
補足
前述の「雷電乖離」は接近してきた敵対象に一方通行な斥力を誘発する術式である。一般的にクーロンの法則「距離の二乗に反比例」という原理から、彼女に近づけば近づくほど斥力は大きくなり最終的にその力は無限大にまで到達するため、最後まで彼女へは辿り着けない。気を許した対象にのみ彼女に触れることができる選別式として設定してあり、いかなる危険物も彼女には触れられず弾かれる。一見無敵に思えるが(実際本人は作中で自ら無敵と公言している)、実際には一つだけウィークポイントが存在するらしい。




