表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/8

きらきらひかる

 ふーん、それって私に対しては恋に落ちなかったってこと? ショックだなあ。


 というのは冗談です(笑)。あなたの気持ちを疑ったりなんて、しないよ。


 さて、そろそろ午前三時です。受験勉強も中々大変です。

 特に数学。全然わかんない。本気であなたに家庭教師お願いしようかな。


 そういえば、志望校一緒だったね。

 偶然だけど、同じ大学を目指してるってわかって、本当にうれしい。

 うちの高校、どっちかというと東京の方に行かせたがるから、同志は貴重です。

 ほんとは教育学部がいいんだけど、文学部でも十分。

 とりあえずもっと勉強しないと受かんないけどさ。


 一年先に私が向こうに言って、少し待ったらあなたがやってくるの。

 とってもロマンチック。

 二人とも一人暮らしになるだろうから、いろんなことができちゃうね、ムフ。


 そういう妄想を糧に、今日ももう少し頑張ろうと思います。


 さて、今日のお勧めは、江國香織さんの「きらきらひかる」です。

 今一番好きな小説かも。


 細かいことは言わないから、とにかく読んでみて。絶対に後悔させないから。


 ではでは、夜三時から愛を込めて。ラブラブ♡


 夏になった。次に彼女から渡されたのは小説だ。彼女から


「数学を教えてほしい」


 と言われたので、時間があるときは一緒に勉強することにした。彼女は文系で、僕は理系だから、彼女の試験範囲分の学習は僕ももう概ね終わっていた。だから彼女が数学でわからないことがあっても、大体の範囲は教えられる。けれど、それで集中できているのかな、とは思う。少なくとも僕は勉強にあまり集中できない。なぜなら、彼女は気が向いたら、すぐにキスしようとしてくるからだ。


 最近どうしたんだろう。やたら積極的だ。放課後の教室とかでも、人がいないとみるとすぐにこうだ。僕は誰かにみられたら、と思ってビクビクしてるのに。


 まあとにかく、本を読もう。思えば、自分は大人の恋愛というジャンルを理解できないと思ってずっと避けてきた。読んだ大人っぽい作品というと精々シドニィシェルダンくらいだけど、あれもサスペンスであって恋愛ではない。「きらきらひかる」は恋愛小説らしいから、楽しみだ。



 「きらきらひかる」は、ゲイの夫と、『正常の範囲を逸脱していない』精神疾患を持つ妻の話。夫と妻の一人称が章ごとに交互に訪れ、お互いの気持ちを吐露していく。表現は詩的で緻密。彼らの置かれた環境に対する難しい感情を、的確な比喩で理解させる。



 僕はそれを読んで、頭を殴られたような気分だった。そうか、そういう事か。愛ってこういう事なのか。自分は全然わかってなかったのかもしれない。彼女に、ちゃんと伝えないと。


 こんばんは。好きです。


 「きらきらひかる」、読みました。

 本当に素晴らしかったです。


 旦那には彼がいるけど、夫婦間にも愛情があって、

 プラトニックだけど、決して偽装結婚ではなくて、

 何よりその愛の形について、どうやって世間と折り合いをつけるのか、そもそも折り合いをつけないといけないのか、すごく考えさせられました。


 結局、幸せというのは、自分達の中にしかないのだから、世間一般の基準に迎合してもダメなんですね。そしてそれを強要する世間の価値観に、無抵抗に従うのではなく、ちゃんと批判的な目線も持たないといけないな、と思いました。


 これまで、普通の恋人っぽいってどういう事だろう、とか、普通会う頻度ってどれくらいなんだろう、とか考えてましたけど、周りはどうあれ、自分たちが1番心地よい関係性を築けばいいんですね。参考にします!


 では、今日はこの辺で。愛してますよ!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ