黒む鬼(1/5)
濃い霧で包まれた針葉樹の森の中。曇に遮られて日の光は当たらず、見えるもの全てがくすんだ色をしていた。
そんな森の中を三人の男が進んでいる。
破れた着物を纏い、髪や髭を伸ばし呆けた、粗暴な身なりの男達だった。
三人はボロボロの布が巻かれた柄と錆びた鍔の付いた刀を腰巻にさし、戦場跡から盗んだと思われる長槍や棍棒を手に持っていた。
彼らは山賊であった。
今は乱世であり、このような者達がいるのも珍しい事ではない。
「はあはあ……こらやべえぞ。完全に道に迷ったわ。
曇り空で正しくは分からんが、もう少しで日が落ちる頃だ。
根城の方向はわからんし……、この夜霧峠は暗くなったら『あれ』がよく出るって……。」
統率者らしき男が息切れしながら呻く。
「頭!あ、あそこに洞窟がありますよ。」
手下の一人である痩せた男がある方向を指さす。
木々の奥に、岩の洞窟が見えた。
「よし!取り敢えず今日はここを拠点としよう!」
頭と二人の手下は喜んでその方向に駆け出そうとする。
シャン、シャン、シャン
突然どこからか、鈴の音が聞こえ三人は身構える。
「なんだ!?山伏でもいるのか?」
「なら持ってる施しでも何でもかっぱらっちまいやしょ。」
人相の悪い巨漢の手下が鉄の棍を軽々と持って自分の肩を叩く。
ガサガサッ
鈴の音が止まり、三人の後ろの茂みから何かが出て来る。
鈴を持ち、笠をかぶり、真っ白な装束を纏った10代前半の少女だった。
こげ茶の髪を左右で編んで束ねている。
笠でできた影のせいで目元は暗い。虚ろな目が三人を見上げている。
「なんだガキか……。薄気味ワリいんだよ!どけや!」
「おじさん達、この先は行っちゃいけないよ。」
声を荒げる頭に動じず、少女は無表情のままか細い声で言う。
「ああん?」
山賊の頭は怪訝そうな顔をする。
「食べられちゃうよ。『あいつ』に。
私ももう……。」
少女はそう言うと、いきなりその場に倒れた。
「おい、急にな……、ってああっ?!」
少女の白い着物の腹の部分が赤い液体で滲み始める。
三人はもう一度洞窟の方を見た。
……オオオオオオォ。……オオオオオオォ。
風に混じって、何やら獣のような不気味な声が聞こえて来る。
やがて入り口の奥の暗闇に、二つの円い光が浮かび上がった。
「まさか!お前ら逃げるぞ!
お、お、鬼が出た!」
三人の山賊は転んだり石に蹴躓いたりしながら、慌てて逃げて行った。
三人の山賊が逃げてから1分後。
少女は起き上がって、辺りを見回した。
「ふふふ……、馬鹿な奴ら。勝手に鬼だと思い込んでくれて助かったわ。」
山賊達の慌てた様を思い出しながらクスクス笑い、洞窟の方を向いて頷く。普通の少女が見せる笑顔だった。
「風太、ゆき、もう大丈夫よ!」
「うはは。すずね姉ちゃん!今日もうまく行ったね!」
歯並びの悪い、5歳くらいの痩せた少年が洞窟の方から興奮したように走って来る。
「でも着物の下に仕掛けた『やまぶどう』。洗濯大変だよ〜!」
丸い顔の少女が甘えた声で、笠の少女にすがる。
「『これ』と『あの仕掛け』でお家に近寄る危ない奴を追い払えるんだから、こんなの小さな犠牲よ。」
笠の少女・すずねは、幼い子供達の前で得意そうに言う。
「目は手鏡から出た反射の光で。」
「声は洞窟の小さな穴ぼこに風が入った時の音!
着物の血は潰れた『やまぶどうの汁』よ!」
子供二人は声を潜めながら順番に言い合う。
「さあ、悪い奴はみんな追い払ったし、私達も隠れ家に戻ろっか。」
すずねは意地悪そうな顔を綻ばせ、幼い子供達に優しく微笑んだ。
「はあん。そう言うことかい。」
濁りのある低い声が聞こえる。
少し後ろの茂みから先程の山賊の一人である、巨漢の男がぬっと姿を現した。
すずね達の表情が凍りつく。
「餌である俺らを見て走って追ってこないし、鬼にしちゃどうも変だと思ってお頭達と一緒に逃げるフリして、俺だけそっと戻って見たらまあ……。」
巨漢の男は重そうな鉄の棍を、荒っぽく構えた。
すずねは子供達を庇う。
「風太!ゆき!に、逃げて!」
「糞ガキどもが……!浅知恵じゃ世の中生きてけねってことを体に言い聞かせてやる!」
巨漢の男が鉄の棍を力強く振り上げた瞬間、すずねは顔を歪めて目をつぶった。
洞窟の方へ駆け出した子供達がすずねの方を振り返って叫ぶ。
「「お姉ちゃん!!」」
ガサッ ミシッ
すずねの近くにある木から、枝が軋んで動く音が聞こえた。
その場にいた者達は皆、木の枝の上で人影が立ち上がるのを目撃する。
黒い着物に、白く長い髪の束を襟巻きのように首に巻いた少年だった。
巻いた髪の毛は白骨化した頭蓋骨から生えたものであり、その頭蓋骨は襟巻の余った部分のように、少年の右胸辺りでぶらぶらとぶら下がっていた。
中性的な顔立ちに、白い肌、クセのある黒髪、目は片方が栗色、もう片方が黄金だった。年齢は10代後半位に見える。
よく見ると額の辺りに黒髪の隙間から伸びる二つの短い角が見えた。
人間に近い姿だが、鬼である。
少年・夜光はその場にたたずみ、石のように動かない表情と怠そうな目付きですずね達を見下ろしていた。
「鬼か……?!」
「嘘。本物……!?」
巨漢の男とすずねは、新たな脅威に身構えた。
夜光は3メートルもの高さのある木から飛び降りた。
特に勢いをつけたり、受け身を取ったりもせず、階段の一段を降りるかのように、いとも簡単に静かに着地して見せた。
「……ふん。よく見たら痩せっぽっちで弱そうじゃねえか。
あるのか無いのかわからん角生やしやがって!本当に鬼か?」
巨漢の男は落ち着いて鉄の棍を構え直し、荒々しい掛け声とともに夜光に向かって行く。
「うおああああ!」
走る速度で威力の増した、鉄の棍の重い突きが出る。
それが夜光の胴に入り込む直前、夜光は何故かその場でふらっとよろけた。
そのまま鉄の棍を体で撫でるようにひるがえってかわす。
そして、巨漢の男の顎に下から掌底で突き上げた。
巨漢の男は武器を落とし、白目を剥いて失神した。
一瞬の出来事で、すずね達には夜光がよろめいて巨漢の男に手をついたくらいにしか見えなかった。
しかし、それを終えても夜光はフラフラと歩みを止めず、すずねの前まで迫った。
すずねは訳が分からず力が抜けて立ち上がれず、座ったまま後退りする。
夜光はすずねの前でふらっと倒れ、覆いかぶさるように両手を地面に着く。
「いやっ!」
すずねは顔を背けて叫ぶ。
夜光はすずねの白い着物に赤く滲んだシミに顔を近付ける。
「や……ま……、ぶど……う。」
片言でその単語を絞り出した瞬間、その場で力尽きて動かなくなった。
「……はい?!」
すずね意味不明な言葉に呆然としていたが、訳の分からなさに苛立って腹の上の夜光の顔を乱暴にどかす。
「すずねお姉ちゃん!」
すずね無事と分かると、幼い子供達が心配そうに駆け寄る。
「おに、死んじゃった!」
幼い少女が興奮した様に言った。
*
「起きなさい変な鬼!」
すずねの声と、頬に熱い物を感じて、夜光は目を開けた。
彼は冷たい地面の上で横になっている。
「ん……。」
胸の前で腕を組んで仁王立ちをしたすずねと、松明を持った子供達が彼を見下ろしていた。
周りは岩肌だらけであった。数本の蝋燭の灯りしかない、薄暗い洞窟のようである。
夜光は手足を動かそうとした時、手足が縄で縛られていることに気が付く。
「逃げようとしても無駄よ。
私たちの要求を聞き入れるまで自由にしてあげないんだから。」
すずねは毅然とした態度で夜光に言い放つ。
「まずあなたの名前は?鬼に名前なんてあるのか知らないけど。」
「夜光……。」
夜光はボソッと答える。
「鬼の癖に陰気ね。
まあいいわ。私はこの洞窟の主、すずね。
こっちの子供達は風太とゆき。」
紹介された丸顔の痩せた少年と少女が頷く。
「ここは私達が暮らすお家よ。
普段はよそ者なんか入れないんだけど、あんたに頼みがあるから今回は特別に招待してあげたわ。」
夜光は怠そうな目で黙ってすずねを見ていた。
「さっきあんたはあの山賊を最も簡単にやっつけた。そして不思議なことに私たちを食べようとしなかった。
そこであんたをこの隠れ家の用心棒として雇いたいと思うの。」
「ヨージンボー?」
夜光は聞き返す。
「見返りとして衣食住を保証してあげてもいいわ。悪い話じゃないでしょ?
でも、暴れたり変な気を起こしたら、こうよ!」
すずねが袖の下から不思議な曼荼羅や筆文字が描かれた紙の護符を取り出した。
「分かるわね?『妖避け(あやかしよけ)』よ。
大概の鬼や妖怪はこのお札で苦しんで動けなく……ってちょっと!」
夜光は細い糸を引きちぎるかのように、いとも簡単に縄を引きちぎった。
立ち上がろうとする夜光を見てすずね達は悲鳴を上げて慌てふためいた。
「言ってるそばから!えいっ!」
すずねは勢いよく夜光の顔に妖怪避けを貼り付ける。
「あびびびびびびび!」
夜光の首からぶら下がっている白骨化した頭蓋骨がカタカタと顎を鳴らしながら動き回る。どうやらもがき苦しんでいるようだ。
「あ。カムナ、起きた。」
夜光は頭蓋骨・カムナを両手に持った。
肝心の夜光にはこの妖避けは効いていないようだ。
「変なの動いたー!」
「骸骨おばけー!」
風太とゆきが叫ぶ。
「落ち着くのよ!ムクロカムリなんて死体にしか寄って来ないし、大した妖怪じゃないわ!」
すずねは二人を落ち着かせる。そして夜光を睨む。
「それより何で?!ムクロカムリには効いて、その鬼には効かないなんて!
ちゃんとお寺で貰ったお札なのに!」
「夜光!は、は、早くどっか遠くにやれー!」
弱々しく、裏返った声でカムナが嘆願する。先程まで目の辺りに灯っていた青い火も消えかかる。
夜光は頷き、妖避けを剥がして破いてその辺に捨てた。
「はあはあ死ぬかとおもた……。
腹の減り過ぎで生死を彷徨っているとこに、妖避けとはやってくれんじゃねえか小娘!」
カムナが夜光の胸元で荒ぶるが、すずねは眼中にないかのようにそれを押さえつける。
「うるさい!ちょっと黙ってて!
あなた本当に鬼なの?」
ここまで微動だにしてない夜光を見て、すずねは混乱している。
「生憎こいつは鬼としては『半端者』でな。妖避けの札でさえも、こいつが何なのか判別出来なくて上手く働かないのさ。
だが俺様はバッチリこの通りだ。
落とし前つけてもらおうかああああん?!」
カムナは怒りを込めて歯軋りする。
「何やってんだい?すずね。」
すずね達の後ろの方から新たな人影が二人やって来る。
一人は藍色の着物に手甲や脚絆を身に付けた旅装束の人物で、艶やかな髪を玉のように綺麗に結って簪を一本挿していた。男装した20代半ばの女のようである。
腰には刀を帯びていた。
もう一人は腰の曲がった痩せた老婆だった。目が塞がっており、盲目のようだった。
「げ、おたま姉ちゃん!」
すずねは男装した女・おたまに気が付くと、引きつった顔で夜光達を体で隠そうとした。
「ちょっと!その角、鬼かい?!」
おたまは夜光の姿を目に捉えると、鋭い顔つきで素早く腰の刀に手を掛ける。
「はっ!」
先程まで呆れるほど無表情だった夜光がおたま達の姿を捉えた途端、目を大きく開き、急に駆け出した。
「お?いつになくやる気だな、夜光?!
よーし、やっちまいなぁ!」
白い髪と一緒になびきながら、カムナが嬉しそうに裏声で叫ぶ。
「子供の鬼なんて……!」
おたまは向かってくる夜光を睨みつけ、抜刀して白刃を光らせた。
夜光はおたまの脇をすり抜けて隣の老婆の前で正座する。
そして、老婆が持っている丸ざるに盛られた干し柿に顔を近付けて凝視した。
腹から物悲しそうな音が鳴り響いている。
「おや、お腹が空いてるのかい?
今をおろしてきたんだよ。お仙ばあちゃんの作った干し柿、いっぱいお食べ。」
目が見えず、状況判断できないせいか老婆・お仙は目の前の鬼である夜光を恐れず優しく言う。
夜光の仏頂面が満面の笑みに変わる。
おたまや、すずね、カムナは落胆して、怪訝そうな顔で夜光を見ていた。
「この鬼は……頭がアレなのかい……?」
おたまはこめかみを押さえながら呆れたように言う。
「……こいつに期待すんじゃなかった……。」
同じく呆れたようにカムナが答える。
*
「そう、あんたが外に転がってた山賊を倒したの。
……鬼とはいえ、助けてくれたのには変わりない。すずね達を守ってくれてありがとう。」
おたまは焚き火に刺した川魚の焼き串の焼き目を裏返す。
夜光、おたま、すずね、子供達、お仙は小さな焚き火を囲んで座っていた。
すずねはむすっとした顔で焼き魚を頬張っている。どうやら、おたまに散々絞られたらしい。
「私はこの場所の用心棒の玉貫行だ。まあ、これは仕事の名前だけどね。」
「変な名前ー。」
「変な名前なのー。」
焼き魚にかぶりつきながら風太とゆきが茶化す。
「剣の師匠からもらった名前なんだけど、見ての通り不評でね。
『おたま』でもなんでも好きに呼んどくれ。」
おたまはクスクス笑いながら川魚の串を夜光に手渡す。
「今更人間が食べたいなんて言わないでおくれよ?」
男の格好をしていても、凛とした顔立ちや立ち振る舞いは美しくどこか艶っぽい。
「心配なら追い出せばいいのに。」
すずねがボソッと言う。
「あんたが言えた事じゃないだろ?」
おたまが膨れっ面のすずねをたしなめる。
夜光は八重歯を見せながら、こんがりと程よく焼けた魚を頭からかじる。
パリパリと香ばしい皮と、ほくほくとした白身。脂は少なく味はあっさりとしていた。
「うまい……!焼くとこんなにうまいのか?」
夜光は驚いたように呟いた。いつも以上に興味を持ったように聞く。
「嘘、今まで生で食ってたのか?」
「鬼のお兄ちゃん、熊さんみたい!」
風太とゆきが口々に言う。
「この近くに水がよく澄んだ川があるんだよ。水が綺麗だから臭みも少ないのさ。」
お仙が手探りで他の焼き串を準備しながら言う。
「人を食べずにそんなものを食べて喜んで、本当に鬼じゃないみたいね。あんた。」
すずねが呆れたように言う。
「ンゴっ、ブフっ。……うえっ。
俺はこんな新鮮なのより腐りかけの人間の髄が吸いてえよ。
こいつが身を守る目的以外で人間を襲ってくれればいいんだがな。」
人間のだけは血も肉も嫌がるからな……。
だからこんなヒョロヒョロなんだよ。」
カムナが同じように魚を頬張りながら、不満そうに言う。
夜光は串を下ろす。
「血は嫌いじゃない。口に含むとあったかくて落ち着く。
でも飲み込もうとすると、なぜか胸の辺りがぎゅっと苦しくなる。だから飲みたくない。」
目を細めながら呟く。片目の黄金の瞳に影が落ちる。
ビュッ
何かが飛んできた。
夜光は後方から飛んできた小石を掴んで、振り返る。
振り返った先の薄暗い岩陰から、5歳くらいの色白の少年がこちらを睨んでいるのが見えた。
少年は洞窟の奥へ駆けて行った。
「……許してやっとくれ。
あの子は雀っていうんだけど、その、昔鬼に両親を襲われてね……。」
おたまは顔を反らしながらすまなそうに言う。
「ああでも鬼にも色々いるし、あんたは野良鬼みたいにやたら滅多に人を襲う鬼じゃないみたいだから、こっちは気にしてないよ。」
周りにいた者も笑うのをやめて目線を下に移してただ焼き魚を咀嚼していた。
「さあ、大したお礼は出来ないけど今日はゆっくり食べて休んで行っとくれ。」
おたまがその場を取り繕う。
「……いや、もういい。
魚、美味かった。」
夜光は無表情で洞窟の奥を見つめたままだった。
『すずね』
・夜霧峠の洞窟に住む少女。
どこかの村の孤児だったが、義母に家を追い出され夜霧峠で戦争孤児の風太、ゆき、雀、姥捨されたお泉と出会い、洞窟で住む様になる。
後に一晩の宿を借りに来たおたまと出会う。
天真爛漫で、悪知恵の働くお調子者。
おたまに怒られてばかりで問題児の様な印象を受けるが、幼き時の寂しさから家族や一人という言葉に強く反応し、年下の子供達や体の弱い者に優しく接する。
無償で自分たちを助けるおたまに恩を感じ、何かしなければという焦りから、無茶な行動をしてしまう。
『おたま』旧名:玉川→玉貫行
・すずね達を守る用心棒。
人身売買され遊女として働かされていたがその劣悪な労働環境から逃亡、親切な侍から剣術を習い、用心棒となる。
しかし、腕はあっても収入は安定せず飢えて、宿に困っていた所をすずね達に助けられる。それをきっかけに専属の用心棒としてすずね達を守りながら細々と稼業を営む。
一見穏やかな女性に見えるが、戦闘時には男顔負けの剣幕で敵に挑む。すずねと同様家族を大切に思い、世の厳しさから理性的な思考を心掛けながらも、すずね達の危機とあらば命をかけることも厭わない。
長い髪をシニヨンにして赤メノウの玉がついた簪を挿している。
『風太』
・すずね達と洞窟で暮らす少年。
すずねを姉の様に慕い、おたまを母の様に慕う。
元気で悪戯好きだが、妹の面倒をきちんとみることも出来る。
『ゆき』
・風太の妹。
まだ舌がきちんと回らない、明るい少女。すずねや風太にくっついて歩いている事が多い。怖がりで一人行動は難しい。
戦争孤児。
『雀』
・鬼に両親を殺され、孤児になった少年。
口数が少なく、神経質。消極的な発言が多い。
おたまには唯一気を許し、母親の様に慕っているので夜光や客人と話していると嫉妬する。
『お仙』
・歳をとり、姥捨された老婆。
足腰が弱り、目が不自由だが、博識で動植物に詳しい。
控えめな印象だが、子供達を想い緊急時には機転を利かせた行動をする。