表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/8

風邪と生姜

ごめんなさい。前回から物凄く時間が空いてしまいました。

転職活動は想像以上に面倒でした。


だるい。

のどが痛い。

頭がボーっとする。


これが1月3日の体の状態になる。……端的に言うと、風邪ひいた。


12月24日のクリスマスから今日までずっと仕事。 休み? そんなものは無かった。

みんな大好きブラック企業(錯乱)の社畜に何を言っている。


今は正月から開いている店に親近感を感じながら帰宅中。

…ただ、風邪薬の効果が切れたのかめちゃめちゃ苦しい。


とりあえず、軽く何か食べて早く風邪薬を飲みたい。


そんな思いを胸に持ち、弱々しい足取りで近くの喫茶店に足を踏み入れた。




「いらしゃいませ、お好きな席へどうぞ。」


男性とも女性とも取れる声が放たれ、その声の主と目が合う。

見ても男性か女性かわからなかったけど…



軽く寒気がしてるため、奥まった暖かそうな席に着く。

店内の暖かさにホッとしていると、先ほどの店員がメニューと飲み物を持って来た。


「こちらがメニューになります。決まりましたらお声がけください。」


「あ゛、どうも。」

やばい、なんか想像以上に声が死んでる。少し恥ずかしくて、少し喉が痛い。


その声を聞い店員は「ちょっと待っててくださいね。」と言って、持っていたお冷を置いてすぐにカウンター戻っていった。


内心少し気になりつつ、メニューを眺めていると。


「お待たせしました。サービスです、こちらの方が温まりますよ。」

と、先ほどの店員が温かい飲み物を持って来た。


声が死んでいるので、軽く頭を下げる。

向こうもニッコリ笑って軽く頭を下げる。


ちょっと嬉しい。


そういえば、昨日から食欲が無く、ゼリー飲料しか口にしていない事を思い出しつつ、メニューに指をさす。


「かしこまりました。少々お待ち下さい。」

店員はそう答えると、カウンターに戻っていき、作業を始める。


店員が作るんだなーとか、そんなことを思いつつ、サービスの飲み物に口を付ける。ホットレモンだった。

自販機で買ったものしか飲んだことなかったけど、めっちゃ優しい味がする。自販機より断然美味い。でもって、体が少しポカポカする。


風邪ひいた時はしょうが湯派だったけど、ホットレモンもあり。少し学習した。



そんな事を考えていると、注文したメニューを店員が持って来た。


「お待たせいたしました。牛乳で作るジンジャーチャイとクリームソースのグラタンです。熱いので気を付けて下さい。」


店員に向けて再び軽く頭をさげる。今、声が死んでるから。

店員も合わせて頭を下げる。良い人だ。



まぁそんなことよりも、今は早く風邪薬を飲みたいので、運ばれて来た料理に早速手を伸ばす。


グラタンは具が結構入っていて、食べ応え抜群で美味しい。

でも、ゼリーしか口にしていなかった体には正直少し重かった。

お腹空いてたけどそれ以上にこっちの体調が良くなかった…。風邪治ったらまた来よう。

まぁ、これについては完全にこちらの選択ミス。反省しましょう。


それよりも、牛乳で作るジンジャーチャイが美味しすぎる。

最近○○チャイみたいなやつが結構出て来ていて好きだったんだけど、それが飲めなくなるレベルで美味しい。


正直、喫茶店少し舐めてた。

チャイとか大きな違いはないだろうと思ってて申し訳ない。


ホットミルクっぽいんだけど、濃厚だけどしつこくない紅茶の美味しさと香りが加わってる。

で、後味にジンジャーの風味がミルクと合わさって凄くマイルドになって顔を出す。

その後味で口がさっぱりしてまた飲みたくなる。


これ、追加注文とテイクアウトもしたい…


そう思いながら飲んでいると。ちょうどチャイが無くなったタイミングで


「チャイのおかわりはいかがですか?」

「ぜひ゛お゛願い゛じま゛ず。」


店員。無くなったタイミングでのその問いかけはズルい。あと、声出しちゃったからのど痛い。


「かしこまりました。」


店員は笑顔を浮かべながらそう言ってカウンターからチャイを持ってくる。


「おかわりです。体、お大事にしてくださいね。」


そう言って笑顔から心配そうな表情に変わりつつ、新しいチャイをカップに注いでくれる。


それに対してこちらは、会釈とチャイ美味しく頂く事で応える。



なんだかんだで、おかわりのチャイと風邪薬も飲み終わり、店を後にする。


薬も飲んだし、体もだいぶポカポカしており、帰りは大丈夫そうだ。


お会計時の「あまり無理しないでくださいね、次は元気な姿でのご来店をお待ちしております。」という店員の言葉も嬉しくて、そのまま自宅の最寄り駅まで帰ってきた。


そして、そのことを今は軽く後悔している。

………チャイのテイクアウトしたかったのに…。



何かアドバイスや感想、評価などがあれば是非教えてください。


面白いと思って頂けたら幸いです。




前作 短編小説


出れない彼女と諦めた僕


https://ncode.syosetu.com/n5232en/




こちらも宜しくお願いします。




ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ