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第八話【呪いの解き方】


「それじゃ、続けましょうか……」


「呪いの解き方? 簡単だよ。……お前の力を使えばな……」

「私の……力?」

「あの人が言っていたんだ。お前は、普通『鬼』なら持っているはずの《霊感》や《知識》を持っていない、特別な『鬼』なんだ、ってな。お前の力は《審判》と言うらしい。その力を使えば【この世界の終わり】を引き起こすことも出来る、最悪の破壊の力……」

 彼はそこまで言うと、ちょっと間を空けて、ゆっくりとした口調で淡々と続けた。

「分かりやすく言えば、この村の壊滅。それが呪いを解く、唯一の方法だ」

「……そんなこと、出来ないよ……」

「それなら、殺されるしかないな」

「ダメ! ……それじゃ、ダメなんだよ……。もう犠牲を出しちゃ……」

「偽善だな。犠牲を出さずに呪いを解くことなんて無理だよ」

「それでも! ……それでも私は、希望を信じ続ける。未来を想い続けるわ……。もう、犠牲は出したくないから……」


「……彼女は、自分の力に薄々気付いていたのよ、きっと。……当然よね。自分が関わった生き物が、次の日には死んでいくのだから。今まで、自分が関わっても死ななかったのは、母親だけだったのよ……。【感情を向ければ死んでしまう】。そんな力、気付かない方がおかしいと思わない?」

「それがあるから、母親の言いつけも守れたのか……」

「……そうね。死んでしまうかもしれない恐怖が、子供の好奇心を越えたんだと思う」

「なんか曖昧だな」

「……しょうがないでしょ? 私もそこまで詳しくは知らないんだから……」

「……悪かった。続けてくれ……」

「……うん、分かった。それからしばらくした時……」



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