表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/19

第五話【明かされる真実】


「……殺せなかった……?」

「そう。……色々な意味でね。そして、死んだことにして監禁され続けているの」

「色々な、意味?」

「マサキが見付かった3年前……」


 マサキは、3年前に村人に見付かり、村長と数人の村人が見ている中で殺されようとしていた。

 そんな時でもマサキは取り乱すこと無く、ゆっくりとした口調で話し始めた。

「……なぁ、『鬼』の本当の意味を知ってるか?」

「本当の意味、じゃと……?」

「やっぱり、知らないのか……。元々『鬼』は存在しなかった。……普通の人間だったんだ」

「普通の人間? 何をバカなことを……。ヤツラは角を生やした《人でないモノ》じゃ」

「……ハッ。お前等がそれを言えるのか? 実際、俺は普通の人間である夫婦から産まれたんだぜ?」

「…………」

 村長はその言葉に口を閉ざしてしまう。

 それを見た村人も、黙って話を聞く。

「……お前達が『鬼』って呼んでいる存在は《罪人》。……いや、先祖が償うことのできない罪を犯してしまったヤツラなんだよ」

 マサキは淡々とした口調で話した。

 それが『鬼』なんだ、と……。


「償うことのできない罪は、子孫に受け継がれていく。角は《罪人》の証。滅ぼされた『鬼』一族はそのために争いを嫌って逃げてきていたの。……そして、この村の人たちは『鬼』一族の背負ってきた罪と彼等を殺した罪を受け、角が生えている子供しか産まれなくなった……」

「それが『鬼』、か……」

「そう。そして、彼の話はそれだけじゃなかったの……」




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ