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4日目 あの日、異変に気付けたのは私だけだった。


 一人語りなので、合わなかったら飛ばして下さい!


 後、ちょっと汚いので合わなかったから飛ばして下さい!


 かなりウザいです合わなかったら飛ばして下さい!


 ・・・飛ばして下さい!

 私の名はアルク。

 ここルーヴァリア城で最高聖堂士と呼ばれる誉れ高き職に就いている。


 清く正しく、自己紹介をしたいのが本音なのだが、今は時間がない。

 なぜなら先程、国王様のお部屋から邪悪な魔の気配を感じたのだ。

 こんな、まだ薄ら暗い早朝に魔の気配を、しかも国王様のお部屋から感じたのである。


 只事ただごとでない事は間違いない。

 私は、急いだ。いや、急いでいる。


 一刻も早く国王様の所へ、馳せ参じなければ。

 ただ・・・そのためには、いくつかの試練を乗り越えなければならないようだ。


 聖職者である以上、神が与えし試練には感謝をするしかない。

 だが、それにしても、あまりにも困難な試練を与えて頂いたとは思う。


 まず第一に、魔の気配を感じると同時に私が感じたのは、とてつもない腹の痛みであった。

 国王様の元へ駆けつけねばならぬ。

 しかし、その前にトイレへ駆けつけねばならぬ。

 酷い戦いだった。

 

 ・・・私自身の名誉のために言っておくが、漏らしてはいない。何とか間に合った。

 途中何度か危ない時はあったが、どうにか耐えたんだ。


 



 第二の試練は、そう・・・紙がない!

 ・・・と言うと思っただろう?フフッ、しかしここは王城。更に聖堂である!

 紙を切らす様な事はありえないのだ!

 フハハハハッ、・・・ふぅ。

 

 それなら試練って何かって? 

 ウォシュレットだよ!ウォシュレットが壊れていたのだよ!!!


 紙があるんだから良いだろう!と、そう言うかも知れないね、キミは。そんな甘い考えじゃ聖堂士にはなれないのだよ!

 我々は常に清く正しくなければならない。

 紙で拭いて、ハイ、OKなんて、そんな甘い世界ではないのだ。


 ・・そりゃぁ他の同僚達はさ、急ぎの時ならウォシュレットなんてしないだろう。

 最高聖堂士である私の、、、ちょっとだけ上の位であるリアル最高聖堂士の先輩なんかはウォシュレットが苦手だって言ってたしね。


 それ、でも、だ!ウォシュレット無しなんて私には考えられないのだよ!

 ウォシュレット無しのトイレなんて、トイレットペーパー無しのトイレみたいなもんだ!

 ペーパーは、あるのだがな!!!!!


 ・・・まぁ、いい。熱くなりすぎたな。

 この試練は結論から言うと、簡単に乗り越えられた。

 最高聖堂士にまで上り詰めた私の頭脳にかかれば、ほんの10分もかからずに答えを導き出す事が出来たのだ。

 

 そう、何もウォシュレットに頼る事はない。

 私は魔法使い。それも最高峰の。水がなければ自分で出せば良いのだよ! これが発想の逆転と言うやつさ。

 

 ふふっ、とは言え、お尻から水をだして洗い流すなんて繊細なコントロールは誰にでも出来る事じゃない。

 普通は手以外から魔法を出す事など出来ぬであろうよ。大概の人々は。


 ・・・まぁ私に関しては普段から特別な修行を積んでいたので何の問題もなかったがな。

 ん?特別な修行って何かって?

 ハハッ、やっぱり、そこが気になるかい?


 まぁ特別に教えてあげても良いかな。今はスッキリして気分が良いし。


 そう、私は、週に一回、必ず、尻から水を出す特訓をしていたのだよ!

 

 何のためかって?もちろん今回の様にウォシュレットが壊れた時のために決まっているだろう!


 今日はたまたま、特訓の日じゃなかったからな。

 思い出すまでに時間がかかったのも仕方がない事だ。


 数々の試練を乗り越えた私は、ついにトイレを抜け出そうとした。

 しかし、やはり偉大なる神は、偉大なる私に大いなる試練を与えたいらしい。


 一の試練である大いなる腹痛に耐え、トイレへと辿り着いた時、私は少しばかり強めにドアを閉めた。

 

 ・・・それが良くなかったようだ。


 もちろん、急いでいた為、カギなんて閉めてはいなかった。

 漏らすくらいなら誰かに開けられた方がマシだ。・・・そうだろう?


 何が起きたのかって?そうだな・・・ドアが・・・壁にピタリと挟まっていたのだよ!ピクリともしない程にね。

 こんな奇跡があるだろうか。さすがは偉大なる我が主人!神よ、あなたの御力おちからをマジマジと思い知る事が出来ました。


 しかし、もう一人の我が主人である国王様の危機である。

 私は、断腸の思いでドアを蹴破ろうとした。


 蹴破ろうとしたんだが、そのタイミングで我が同僚であり、この城一番の怪力の持ち主であるガンクが何と、ドアを開けてしまったのだ。


 勢いが付いてしまった私は、もう誰にも止められない。、、、そのままガンクへと蹴りを放つしかなかった。

 そして足を掴まれ投げ飛ばされた。


 ・・・もちろん、ガンクには何の罪もないさ。


 トイレのドアを開けた途端に、全裸の男に蹴りを入れられるのを想像してみてくれ。

 投げれるもんなら投げるだろう?それが人間って生き物さ。仕方がない事だ。


 ん?なんだい?何かおかしな事でもあったかな?

 えっ?あぁ、何で全裸だったんだって?


 ハハハッ、君も面白い事を言うじゃないか。

 もしかして服を着て眠るなんてバカな事を考えてたんじゃないだろね?

 もちろん睡眠時は全裸に決まっているじゃないか!!この私をバカ扱いするのはやめてくれ。


 ・・・そして起きてすぐの腹痛だ。

 服を着る暇なんて、あるわけないが無い。これは自然な事だよ。そう、とても自然な事さ。



 そして最後に、キミに聞きたい事があるんだ!

 教えて貰ってもいいかい?

 ・・・あぁ、その前に今の状況を説明しておかないとね!

 実を言うと、、ここが何処で私は誰に語りかけているのかサッパリ分からないんだ!


 ははっ、不思議な事じゃないさ。

 強い衝撃で、一時的に魂がどこかへ行く事なんて良くある話じゃないか。・・・物語とかでね?


 それにしても不思議な場所・・・不思議な体験だよ。

 真っ白い壁に私の思考が文字となって現れてくるんだ!

 

 こんな場所、、世界があるとは驚きだ。


 ふふっ、こんな経験が出来た事を感謝しないと、だね。


 あぁ、、、もう話す事も無くなってきた。

 

 聖堂士・・・いや最高聖堂士として、修行を怠るわけにもいかないしね。


 私は少し瞑想に入ろうと思う。

 

 その間、もしこの文章を読んだ人がいれば教えて欲しいんだ。



 私は忘れる事なくトイレを流してから出ていたかい?

 というか、ウォシュレットをした後、ちゃんと紙で拭いていたかい?


 もし忘れていたなら私は、びしょ濡れのお尻のまま蹴りを放ちトイレを流す事もしないど変態になってしまうからね。


 ・・・キミにとっては日常の事かも知れないよ?だが最高聖堂士として清く正しく生きる私には、それはとてつも無く恥ずかしい事なんだよ。

 ・・・キミに伝わるといいんだけど。


 さぁ、いつまでも語っている訳にはいかない。

 私は忙しいからね。そろそろ瞑想に入るよ。


 じゃぁまたこの世界に来れるかは分からないが・・・機会があれば会おう。


 ・・・ははっ、悲しい顔をしないでおくれ。

 

 キミが私を求めるなら、きっと神が私をここへ連れて来てくれるはずさ。


 さぁいつまでも名残惜しんでいても仕方がない。


 

 それじゃあね。愛してるよ。


 ハルマーより。


 

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